岩田亨の短歌工房 -斎藤茂吉・佐藤佐太郎・尾崎左永子・短歌・日本語-

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国府弘子ライヴ 報告(6)

2015年12月28日 11時30分47秒 | 短歌の周辺
国府弘子プレゼンス「Unforgetable Consert Vol,13 」

       於)所沢市民文化センターミューズマーキーホール


 国府弘子のライブは何時も楽しませてくれる。そして学ぶことが多い。それは実力があるからだろう。今回は12月25日のクリスマスの夜だった。国府はスペシャルトリオを組んでいて、ベースの八尋洋一、ドラムスの岩瀬立飛と組んでいる。いずれも演奏にかけては一流だ。このトリオだけでも十分楽しめるのに、今回は、つのだ☆ひろ(ドラムス、ヴォーカル)、岡本真夜(ヴォーカル)、小沼ようすけ(ギター)の三人がゲストだった。


 国府の魅力は誰と共演してもゲストの魅力を引き出すことだ。民謡歌手、ロッカー、歌謡曲、軽ポップ、クラシックピアニスト。さすがにクラシックピアニストとの共演は国府の先輩が多いが、そのほかでは、さながら「国府弘子一座」という面持で、国府が座長で仕切るという感じになる。だが仕切ると言ってもナビゲーターと言う感じで、共演者を引き立てる。それは謙譲の美徳ではなく相手への敬意だ。


 不思議と共演者も国府のペースに引きずりこまれる。この日は最大で5人が同じ曲を演奏した。それぞれピアノの出番、ドラムスの出番、ギターの出番がある。誰かが出番になるとほかの出演者は引き立て役にまわる。決して出しゃばらない。チームワークが良いのだ。一流のミュージシャンが共演するのに不協和音は聞こえない。誰もがもう一度国府と共演したいと言う。「国府姉さん」ともフェイスブックでは呼ばれている。そういえば高校時代も彼女のまわりには人が集まった。卒業アルバムの構図も国府のグループは独創的だった。だからクラスの頁の中央に国府のグループを置いた。集合写真ではお茶目なポーズをとった。国府の素養は高校時代にも垣間見えた。


 この日の演奏曲は出演者の18番の連続だった。国府のWinterSelectionラプソディーインブルー。つのだ☆ひろのメリージェーン。岡本真夜の「涙の数だけ強くなれるよ」。小沼ようすけのギターソロ「夏の歌」。全員でのWhite Christmas。八尋洋一がベースを披露する場面も、岩瀬立飛がドラムスを披露する場面も、つのだと岩瀬のツインドラムスの曲もあった。

 それぞれの共演者がメインの演奏者の音に耳を傾ける。いいチームワークだった。つのだ☆ひろが「ジャズはおしゃべりのようでもあり、チャンバラのようでもある。丁々発止の受け答えの味わいがある。」という話も面白かった。

 出演者はたった5人だがオーケストラの様な華やかさがあり、会場の空気が渦を巻いているように熱気にあふれるコンサートだった。



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