雨鱒の川 (集英社文庫)川上 健一集英社このアイテムの詳細を見る |
「雨鱒の川」(1990)川上健一・著
やっと読んだよ。
去年、映画になってて、それの原作だっつーことで、気になってたんだ。
玉木宏&綾瀬はるか 主演。北海道でロケしたって話題だった。
脚本のノベライズは薄っぺらくてあんまり好きじゃないけど、原作となると話は別。
あたしの「蒼い夜」もいつか映画にしたい…とゆうひそかな夢がある。ひそかなのに、ここで言ってるよ(笑)
でも、去年の今頃なんて、睡眠時間も少ないし、まんがすら読めなかったし、「おは赤」だけが唯一のご本だったんだ(笑)
で、やっと買って読んでみた。
この作家の作品を読むのは初めて。
他のも読んでみたいって思った。
人物が、みな生き生きと描かれていて、自分には書けない…ってへこんだことは、まあ、そんなん当たり前なんだから、置いといて。
全編、セリフは方言で書かれてるのも、すごい、はまった。東北らしいけど、どこだっけ?書いてあったっけ?(笑)
初恋小説ですって。
そんなジャンルがあるのかわかんないけど、幼なじみの純粋な恋を描いたお話。
前半は8歳、後半は10年後、18歳になったふたり、という2部構成。
心平は絵を描く以外には釣りにしか興味がない、何もできない、勉強もできない男の子。小百合は村の名家のお嬢さんだけど、耳が聞こえない女の子。
小百合は心平にはカタコトしか言わなくても話が通じるの。で、耳が聞こえなくても心平の言うことはわかるの。
子供のころに、「心平のお嫁さんになる」って約束を交わすの。
もう1人、小百合を好きな、英蔵という男の子が。こっちは心平と違って大学も出てるエリートで仕事もできる、というコントラスト。
ま、ラストはわかりきってたんだけど、なかなか感動したのだ。
人の中には川が流れてる。その流れにさからうことはできない。
みたいなことを、小さい頃から見守ってくれてる爺っちゃが言ってくれて、それで駆け落ちすることを決意するんだ。
でも、ラストのあのあとふたりはどこへ行ったんだろうなー?
この小百合ちゃんがめんこいの。
カタコトしか喋らないんだけど、そのセリフとかがめんこくて。
綾瀬はるかちゃんを思い浮かべたから、よけいめんこいんだべかー(笑)
絵を描くのが好きな身寄りのない少年、村の名家の娘、って、ネロとアロアを思い出したよ(笑)
でも、中身は全然違ったけどねー。
映画もぜひ観たい!観た人いる?