*ウサギのお部屋*

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宇田川敬介「震災後の不思議な話」

2021年07月26日 | 
 
2016
震災10年で紹介されていた書籍。
だったかな?
涙なくしては読めなかったね。

こういうのは、日本ならではなのかな?
東北ならでは?
全てのものに、自然に、神が宿っているという考え方、死ぬと生まれる前に戻るとかいう考え方も、普通にあるね。
少なくとも、欧米ほどは、「死ねば終わり」と洗脳されていないというか。

まずは、言い伝えなどの紹介から。
これは地震・津波災害の多かった東北ならではかな。
自然や動物などがいつもと違う動きをしたら地震や津波がくるしるしだとか。
例えば、ある神社の井戸の水が引いて、その後海水で満たされるようなことがあると、津波のサインとか。
その地区地区の、神社に行けば津波からは免れるだとか。実際に神社は高い場所にあることが多い。

それから、著者が実際に被災地で聞いた不思議な話がたくさん紹介されていた。
その中の一つを聞いたときに、それらを記録したいと思い、この書籍につながったとのことである。
この著者のことを知らなかったけど、語り口がフラットで、伝承などもたくさん知っていて、分かりやすい本です。

流れされて、助かった人も、水の中でたくさんの手に押し上げられた感覚があったり。
実際その人の背中に手の跡がついていたとか。

流されないで無事高台に行けた人は、道が分からないけど「右」「左」と声がして、それで導かれていったとか。

一気にたくさんの方が亡くなったので、自分が亡くなったことに気づかない人も多かったりしたのだろう。
それはもうたくさん目撃されたそうだ。普通に複数の人が見て、聞いている。
そうだったんだなあ。これは知らなかったね。

ある被災地では、毎日毎日、津波が来た時間になると、そのときの音がするのだって。
逃げる足音、津波の音、助けての声。。。
これはやり切れない話。

自分の遺体を見つけてほしくて遺体の近くに出てきたりもするし。
自分の遺品を探しにボランティアに混ざっていたりもする。

普通に出てきちゃうんだって。
本当に、普通に生きているみたいに見えるんだって。
よく人混みの中にも幽霊がいるかもよって言われているが、本当なんだなあと思った。

タクシーの話は、怪談として昔からあるけど、ここでもたくさんあったそう。
復興酒場で仲間とお酒を飲んで周りの人たちともコミュニケーションとって、そしてタクシーに乗った若者グループが、津波で更地になった場所で降りて、「自分たちは本当に死んでいるのか?」と言って消えてしまったり。
(飲み代・タクシー代は?? ちゃんと払ったの? と思ったw)

怪談に多い、道連れにする、呪い殺すって感じではなくて、助けてくれた話が圧倒的に多い。

復興を手伝ったり、あるいは、進んでいるか気にしている霊もあるそうな。
復興を遂げることが供養になるのだと。

さて、
これが人工的にやられたとして。
ほんとにすごいひどい話だよ、改めて。
隣の何でも日本のせいにする国とかだったら、「恨」がひどくて立ち直れないんじゃないかと思うくらい。
言い伝えと違って、引き波が来ないでいきなり津波が来たんだって。
海の中で何かが光って、だったかな? それでいきなり来たんだって。
ここからは本には書いてない私の推測、
もしかして、地震と津波は別々に起こされたのかな?
っていう。
このことも、真実が知らされていくのだろうか?