*ウサギのお部屋*

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最新日記は数日後に非公開にします。

本多孝好「真夜中の五分前side-A」「真夜中の五分前side-B」(2004)

2022年05月04日 | 
 
春馬さん映画の原作。
謎を含んだ内容だったので、謎が解けるかしらと思って読んでみたのでした。
A面とB面があるからおもしろそう。
もしかして、男性目線と女性目線みたいな?
って、それは「冷静と情熱のあいだ」ww

設定が、全く映画版と違う。
もちろん、映画は中国が舞台になって変わった部分もあるのだけど、別に時計屋さんで働いてない普通のサラリーマンだし、プールと双子くらいかな、同じ設定なのは。
あと映画ではさらっとしてた亡くなった彼女の話は結構重要だったのかもね。
タイトルも、原作を読んでやっと意味が分かったかな。
謎は謎のままだったけど、少しは、そういうことだったか! とかは分かった。

そして、読んでて、全く春馬さんが浮かばないわけだよ。
何というか、村上春樹っぽいイメージの会話などで。
公営プールで泳ぐとかも、春樹っぽいな、そういえば。
著者はハルキストですか?
だから、読んでてイメージするのは、村上春樹の「僕」からイメージするような感じの人であって、それは春馬さんじゃないんだよな。
逆に、よくこれであの映画になったなあと感心すらする。
ってどこから目線ww

でも、いつもの私だったら、映画を観てなくても映画化のキャストを知っただけで、その方々を思い浮かべながら読むよね。
でも今回はそれが全然なかったのよ。だからそれが意外だなーと思って。

また、主人公の期待どおりに周りの人が動いて、相手がいるのに自己完結するようなとこも春樹っぽいのかしらね。
現実はその人がつくっているということを、とてもよく表現しているなあと思う。
批判ではありません。
いい作品だと思う。
しかし、付き合った彼女が2人も死んでしまうなんて、よく考えると、なんてハードなんでしょうか。