現身(うつしみ)
春はいま空のながめにあらはるる
ありともしれぬうすぐもに
なやみて死ぬる蛾のけはひ。
ねがひはありや日は遠し、花は幽(かすか)にうち薫(くん)ず。
ゆるき光に霊(たましひ)の
煙のごとく泣くごとく。
わが身のうつゝながむれば
紅玉の靄たなびけり。
隠(かぐ)ろひわたり、染(そ)みわたり
入日の中にしづく声。
心もかすむ日ぐれどき、
鳥は嫋(ね)びつゝ花は黄に、
恍惚の中吹き過ぎて
色と色とは弾きあそぶ。
慕はしや、春うつす
永遠のゆめ、影のこゑ。
身には揺れどもいそがしく
入日の花のとゞまらず。
春はわが身にとゞまらず。
ありともしれぬうすぐもに
なやみこがるる蛾のけはひ。
春の日は暮れやすく、黄昏の中、死にゆく蛾の気配を感じている。 今生きているわが身の奥底では、「ゆるき光」を浴びた霊が、薄明かりの世界で、なんとなく憂わしい悩みを感じている。 鳥のやわらかい鳴き声、様々な色が溶け合い、映えあっている。時空を超えて夢を追いかけてゆくけれど、時はゆっくりとうつろい、永遠にあるかと錯覚する命もやがて花のように散ってしまうのか? 「春の愁い」を静かに、波打つように歌われている秀作だと思う。
春はいま空のながめにあらはるる
ありともしれぬうすぐもに
なやみて死ぬる蛾のけはひ。
ねがひはありや日は遠し、花は幽(かすか)にうち薫(くん)ず。
ゆるき光に霊(たましひ)の
煙のごとく泣くごとく。
わが身のうつゝながむれば
紅玉の靄たなびけり。
隠(かぐ)ろひわたり、染(そ)みわたり
入日の中にしづく声。
心もかすむ日ぐれどき、
鳥は嫋(ね)びつゝ花は黄に、
恍惚の中吹き過ぎて
色と色とは弾きあそぶ。
慕はしや、春うつす
永遠のゆめ、影のこゑ。
身には揺れどもいそがしく
入日の花のとゞまらず。
春はわが身にとゞまらず。
ありともしれぬうすぐもに
なやみこがるる蛾のけはひ。
春の日は暮れやすく、黄昏の中、死にゆく蛾の気配を感じている。 今生きているわが身の奥底では、「ゆるき光」を浴びた霊が、薄明かりの世界で、なんとなく憂わしい悩みを感じている。 鳥のやわらかい鳴き声、様々な色が溶け合い、映えあっている。時空を超えて夢を追いかけてゆくけれど、時はゆっくりとうつろい、永遠にあるかと錯覚する命もやがて花のように散ってしまうのか? 「春の愁い」を静かに、波打つように歌われている秀作だと思う。
きらきらひかる青春ラインを
僕らは今走り出すよ
つなぐ想いを夢の先まで
夏のグランド 僕らは無邪気に
白線を飛び越えていく
太陽さえも手が届きそうで
何も怖くなかった
君と空に描いた
夢はいくつになるだろう
背中を叩いてくれた
その手を強く握った
そうさ きらきらひかる 青春ラインを
僕らは今 走り出すよ もう戻らない
ずっと ドラマティックな奇跡を探して
信じるまま 手を伸ばすよ
つなぐ想いを夢の先まで
窓辺の夕日を指でなぞっては
小さな不安をつぶしていた
振り切るようにうなずいた僕に
君は微笑ってくれた
指切りした約束を
今もふたり抱きしめて
確かに追い続けてく
その手を離しはしない
そうさ きらきらひかる 青春ラインを
僕らは今 破っていく もう迷わない
ずっと ロマンティックな未来を探して
信じるまま 手を伸ばすよ
つなぐ想いを夢の先まで
きらきらひかる 青春ラインを
僕らは今 超えていくよ もう戻れない
そうさ きらきらひかる 青春ラインを
僕らは今 走り出すよ もう戻らない
ずっと ドラマティックな奇跡を探して
信じるまま 手を伸ばすよ つなぐ想いを
そうさ きらきらひかる 青春ラインを
僕らは今 走り出すよ
つなぐ想いを夢の先まで