秋桜と母

やさしい秋色のコスモスの群れと、
背景の穭稲（ひつじいね）の黄金色が素適です。

穭は稲刈りをした後の株に生えてくる稲で、
二番穂とも呼ばれています。


松阪市廣瀬町、道沿いのコスモス畑、
低い背丈の花が、みんなお日様を空を見上げています。

母の検診を終えての帰り道、
昨年見つけたこのコスモスを訪ねて回り道、
花が大好きな母、秋桜みたいにやさしい笑顔で。

「去年もここに来たの覚えてる？」
「そうだったかな・・・」
この秋９７歳になった母、昔のことはしっかり覚えているのに、
さきほど病院に行ったことさえ忘れたみたい。

皮膚ガンが見つかって一年半、
今は３月毎に検診、腫瘤は消えていかないけれど、
この年齢で元気に過ごせることに感謝です。
来年もこの花を見に来れるかなぁ。