雨の午後、ご近所さんが昇さんのアトリエに誘ってくださった。
何度か訪ねたアトリエに昇さんの笑顔がないのが寂しい。
「お父さんの自信作は、この初めて市長賞をとった花から花へだよ。
お母さんもこの絵はお気に入りだよ、」
2作目の市長賞「森の番人」は私の家に。
たくさんの絵の中から3作目の市長賞「森の祭り」も見つけられました。
「父の好きな絵、賞をとった絵がどれなのかもわからなくて・・・」
素敵な絵がたくさん眠っています。
「この絵をどうするか・・・」
「お父さんも子供たちが困るだろうと心配されていたよ」
昇さんに聞いていたこと、作品展に出品したことのある絵のこと
色々息子さんにお話しできて良かった。
「フォトブック作ってあげるからね」約束していたのに、
こんなに早く逝ってしまうから・・・
笑顔の昇さんの写真にひと言文句を言って・・・
庭の紫陽花で作った花かごをお供えに届けたら、
同じ色合いの絵が壁に掛けられていました。
6月、紫陽花に涙の雨