山辺の道沿いに葛の花が咲きだしました。
赤紫の藤に似た花は、秋の七草として万葉集にも読まれ魅力的な花。
昔は観賞用に植えられたこともあったようです。
根から美味しい葛餅の原料となる良質なデンプン「葛粉」が取れます。
風邪薬「葛根湯」も葛の根から作られます。
新芽、新葉は食用になり、家畜の飼料として重宝されました。
長い葛のつるは、編んで籠に作られたり、
蔓を煮て発酵させ取り出した繊維で編んだ葛布、壁紙などに使われました。
しかし、今は手間をかける活用の場は減り、
手入れをする人のいなくなった山野では
周りの木に巻き付いて枯らしてしまうほどの旺盛な繫殖力、
駆除の困難な有害雑草となってしまいました。