京都南座で九月花形歌舞伎「あらしのよるに」を観劇してきました。
この作品はきむらゆういち原作の同名人気絵本を歌舞伎にしたものです。
絵本の発刊30周年記念 、2015年に南座で初演されて以来の再演です。
「あらしのよるに」の絵本全シリーズと小説を読み事前学習していきました。
原作に比べて、狼ガブやヤギのメイの亡くなった親、仲間達など取り囲む関係者が色濃く演じられる脚本になっていました。
狼ガブは中村獅童、ヤギのメイは中村壱太郎、感動です、素晴らしかったです。
歌舞伎では義太夫や衣裳など歌舞伎の技法にこだわって作られていて、
義太夫で表す心の声が良かったですね。
跳ねたり走ったり動物の動き荒い息づかい、立廻りや踊りなど動きが多く、客席に降りてきてサービスしてくれる楽しい作品でした。
今回の歌舞伎は最高の席で楽しめたことがなにより。
歌舞伎の席は「とちり席」と言われています。
いろはにの順で数え、7列、8列、9列の中央が良い席なのです。
役者さんの化粧、表情、指先の動きまでよく見えます。
義太夫さん、舞台全体も見渡せ、花道の六方、見得をきる姿もまじかです。
南座の7列18番の席、最高のプレゼントでした。
初めての南座、思っていたよりコンパクト、
1000人くらいの座席だけれど、観劇には最高ですね。
次の機会があれば、桟敷席か2階前列に座ってみたい。
9月26日まで京都南座、12月には東京歌舞伎座での上演です。
16日には原作者きむらゆういちさん、18日は絵のあべ弘さんのサイン会が開催されました。
今回は学生さんの貸し切り講演日がたくさんあります。
我が家の孫たちにも歌舞伎を体験させるべきだったと反省しています。
昼の部が終えて少しの休憩で夜の部が始まります。
また人々を魅了する迫力で同じ作品を演じる、舞台に全力をそそぐ役者さん達に頭が下がります。
9月初め、TV金スマで中村獅童さん一家の夏休み、農家体験を見ました。
パパの獅童さん、歌舞伎を繋いでゆく二人の息子さんの楽し気な休日。
舞台の狼ガブにはあの優しく子供を見つめるパパ、
子供の作った弓矢を取り上げて遊ぶパパが垣間見えました。