第一話.
《「どこにいても」この子に必要なもの》
あなたが、「この子に贈りたいもの」は、どんなものですか。
子ども時代の「この子への贈りもの」。
あるいは、「どこにいても」この子に必要なものは、どんなものですか。
また、「この子がほしいもの」は何でしょう。
子ども時代の「この子が必要としているもの」は、どんなものでしょう。
「この子にはどんな教育が必要か」と考える前に、「子どもへの贈りもの」を考えてみようと思います。
たくさんの贈りものの中から、7つに絞ってみました。
子ども時代の先の2つを加えて、全部で9個の贈りもの。
今まで出会ってきたすべての子どもにとって、大切だったもの。
【子ども時代の寄る辺となる居場所】(協働調整と自己調整の体験)
《1》家族と一緒に暮らすこと。
《2》友だち・仲間。(この子が歓迎される場所と、安心できる人のつながり)
【生きる力】
《3》義務教育保障。学校生活と多様な学びと遊びの体験。
《4》合理的配慮。(医療的ケアや介助保障)
《5》コミュニケーション能力。主体的に自分を表現する能力。
《6》レジリエンス能力。「いま・ここ」での、自分の手持ちの力で生きる能力。
《7》この子が主人公の人生。(自分の目を通し、仲間の目を通し、世界を体験し理解すること。自己肯定感。)
【子ども時代の後】
《8》働く能力。就労保障。自立生活。
《9》施設でなく、ホームレスでなく、地域の中で暮らすための環境、制度、人のつながり。自立生活。
子どもに障害があってもなくても、の贈りもの。子どもがどこにいても、の贈りもの。
(たとえ学校に行かなくても、子どもの生活に大切なものだと、私が信じているもの。)
もし親が虐待でそれらを奪うなら、子どもがそこに留まる必要はありません。
親の代わりに、社会がこれらの贈りものを届けなければいけません。
もし先生がそれを奪うなら、子どもがそこに行く理由はありません。
学校の代わりに、社会がこれらの贈りものを届けなければなりません。
◇
さて、「最後の就学相談会」を、ここから始めても大丈夫だろうか?
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