《5車線の対話》(その3)
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「答え合わせ」のことを考えていると、ふいに浮かんでくる言葉がある。たとえば、「親は敵だ」という言葉。
二十歳のころに衝撃を受けた。でも自分がまだ子ども過ぎて、「ちょっと何言ってるか分かんな」くて、繰り返し読み続けてきた。
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三十を過ぎて自分も親になり、「わが子にそう言われないように」と思った。だから、就学相談会でもこの言葉を使った。そうは言われたくないよね、と。
今は、自分では使わない「言葉遣い」になった。
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35年の就学相談会の答え合わせの一つは、「親は敵じゃない」だ。
理由はいくつかある。一つは、医学モデルに初めに縛られるのは親ではある。
だけどそこからもっとも遠いところにまで行けるのもまた「親」だと思うから。
これも自分の中で「5車線の対話」をするようになって思うこと。
※写真は、「敵じゃない親」と国会へ。