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ワニなつノート

《就学相談会という「つながりの安全領域」づくり》

自分の「呪い」を解くための100のメモ㊻
《就学相談会という「つながりの安全領域」づくり》
 
      
今年の相談会に、すでに一年生になっている親子の参加が4組もあった。いまは親が希望すれば入学はできる。ただ、その先の安全がない、ようにみえる。
 
         □
「子どもがみんなと一緒に行きたいというので、ふつう学級で始めて見ようと思った。だけど、保育園でも、療育先でも反対された。この子には支援学級がいいのではないかと言われ続けた」
それでも、ふつう学級に入学して3カ月。特に問題はなく、本人も楽しく通えているという。
では、なぜ相談会に?
 
         □
今のところ、なんとかやっているが、本当にこのままで大丈夫なんだろうか。何でも一人でうまくできる、というタイプではない。どうすれば、どうなれば、このままふつう学級にいられるのか? そもそも、何が大丈夫なのか、よく分からない。もし、条件があるのなら知りたい。
――そんな答えのない不安に二人で悩まされてきたように聞こえた。
 
         □
「ふつう学級にいるための条件? そんなものはない」と私たちは話す。ただ子どもが「いまここに居ること」「子ども同士のつながりの安全」を大事にしていくだけ。「ここにいたいかどうか」は、この子が決めること。子どもがいま笑顔で通っているなら、それがすべて。
私たちの話を聞きながら、時おり二人で目を合わせ、小さくうなずきあっている姿が印象的だった。
 
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そして、その両親の間で、その子の緊張も溶けていく。
「自分がいまの学校にいられるかどうか」、大人がそういう話をしているのだということを、その子は理解している。だから、両親が目を合わせ、うなずきあう度に、子どもの身体もゆるんでいくのだった。
 
         □
そして、アンケートに書かれていた言葉は、相談会で大切なのも「つながりの安全領域」づくりだったと教えてくれる。
 
『家族で出した「普通級」が間違ってなかったと、救われました。参加して本当に良かったです。また悩んだ時は参加させて下さい。』
 
【写真:仲村伊織】
 
 
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