名古屋からの宿題(その7)
名古屋の講演会で、ある質問を受けて、ふと「累犯障害者」のことを思い出した。
そのとき、うまく話せなかったから、あとでちゃんと書こうと思ったけれど、まだできない。
忘れないように、メモだけ(o|o)
◇
《累犯障害者》
刑務所で、「ここはいい所だ」という障害者がいるという。
その人にとって、刑務所が「安心できるところ」でよかったとは思う。
刑務所が、非人間的なところだったり、シャバと同じように障害者に冷酷な所であるよりは、少しでも人間的なところであってほしいと思う。
でも…。
そこでは、友だちにも会えない。
家族とも暮らせない。
何よりそこには自由がない。
ふつうの人間に対する敬意もないだろう…。
そこで「こだま」のように遠くから声がする。
その障害の人の子ども時代に、「自由」はあったか?
友だちはいたか?
家族と暮らせたか?
その人の人生に対する敬意は、あったか?
いま障害の子どもに、「自由」はあるか?
町に友だちはいるか?
家族と引き離されずに暮らせるか?
ふつうの子どもに対する敬意は、あるか?
障害のある人が、刑務所で「ここはいいところだ」というとき。
刑務所が、罪を犯した人の更生を促すところであり、
障害のある人が「ここはいいところだ」と感じられるのは、
そこで働く人に、しゃばの人にはなかった「敬意」があるのだろう。
だからといって、「障害者は刑務所が合っている」と言えるか?
刑務所にいるのが「しあわせ」だと言えるか?
わたしたちは、できることなら、一緒に暮らすここで、
この同じしゃばで、「ここはいいところだ」と言ってほしい。
だから、どこか「いいところ」を探すのでなく、
いまいる、ここを、いいところにしたいと願う。
誰もが一緒に暮らしていい社会。
誰もが一緒に暮らしていい学校。
誰もが生まれてきたことを祝福される人のつながりを。
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