《就学相談会と子どもの気持ち》(その2)
障害や病によって、いくつかの能力は失われることがある。
時に多くの能力を失うこともある。
見ることや聞くこと、読むことや歩くこと、そして呼吸することも。
けれど、人とつながる能力は失われない。
親子、きょうだい、子ども同士で親密な時を過ごし、絆と仲間意識を形成する能力は失われてはいない。
その能力を十分に持ちながらも、「出会う機会」を与えられないことで、能力は阻害されてきた。
そしてその結果が、「障害の特徴」とされてきた。
「分ける」とは、そういうことだった。
親子を分ければ、親子の愛着関係は育たない。
きょうだいを分ければ、きょうだいの愛着関係は育たない。
子ども同士を分ければ、友情や親愛の情は育たない。
それは「障害」の問題ではなかった。
「出会う機会」をことごとく奪い、つながりを根こそぎにしておいて、「コミュニケーション」が難しいと、私たちは言ってきたのだ。
どうして、「教育と福祉」の人たちは、子ども同士を分けることに、あんなにも熱心なのだろう。
最新の画像もっと見る
最近の「分けられること」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- ようこそ就園・就学相談会へ(472)
- 就学相談・いろはカルタ(60)
- 手をかすように知恵をかすこと(28)
- 0点でも高校へ(395)
- 手をかりるように知恵をかりること(60)
- 8才の子ども(161)
- 普通学級の介助の専門性(54)
- 医療的ケアと普通学級(90)
- ホームN通信(103)
- 石川憲彦(36)
- 特別支援教育からの転校・転籍(48)
- 分けられること(67)
- ふつう学級の良さは学校を終えてからの方がよくわかる(14)
- 膨大な量の観察学習(32)
- ≪通級≫を考えるために(15)
- 誰かのまなざしを通して人をみること(133)
- この子がさびしくないように(86)
- こだわりの溶ける時間(58)
- 『みつこさんの右手』と三つの守り(21)
- やっちゃんがいく&Naoちゃん+なっち(50)
- 感情の流れをともに生きる(15)
- 自分を支える自分(15)
- こどものことば・こどものこえ・こどものうちゅう(19)
- 受けとめられ体験について(29)
- 関係の自立(28)
- 星になったhide(25)
- トム・キッドウッド(8)
- Halの冒険(56)
- 金曜日は「ものがたり」♪(15)
- 定員内入学拒否という差別(93)
- Niiといっしょ(23)
- フルインクル(45)
- 無条件の肯定的態度と相互性・応答性のある暮らし(26)
- ワニペディア(14)
- 新しい能力(28)
- みっけ(6)
- ワニなつ(351)
- 本のノート(59)
バックナンバー
人気記事