ありんこさんへ
今年の「未解決メモ」へのコメントが、私の「長年の未解決メモ」を思い出させてくれました。しかも、二つとも《未解決ピンポイント!》で、ちょっとびっくりです(・_・;)。
特に、クリマスプレゼントの方は、私の中でずっと大きな「未解決メモ」なんです。
彼に関しては、「子ども」のことが未解決なのではなく、子どもを「取り巻く状況」に違和感がありすぎて、あまり考えないようにしています。一つだけ、その違和感を書くと、彼のことは「普通学級」から、「自分の意思で養護学校へ転校」して、「良かった」という「文脈」で語られています。でも、彼が養護学校を選んだ理由の一つに、「母親と離れて一人で学校で勉強したい」というのがありました。普通学級に通っているとき、ずっと母親の付き添いがありました。では、普通学級で「母親と離れて一人でみんなと学校で勉強する」道はなかったのだろうかと私は思うのです。彼が「養護学校」なら、「母親の付き添い」がなくなり、「自分一人で学校に通える」と、思わせたのは、何だったのか…。そのこと抜きに、彼の言葉を「養護学校」を肯定する人たちが利用しているように、私には感じられるのです。
でも、彼は彼自身の才能もあり、彼自身の人生を歩んでいます。だから、「普通学級」にこだわっている私が、彼の本などについては、触れないようにしています。彼とちゃんと付き合うのでなければ分からないことがいっぱいあるからと、思ってきました。でも、本屋さんでも目につくし、手にとってもみるのですが、私の中にはなにかしら「悲しみ」の感情がわくのです。それが、うまく言葉にできません。そして、考えることをやめてしまいます。
今回のページも、書かれていることはふつうに読んでうなずけるのですが…。でも、やはり《勉強している間は、僕は、みんなと同じ普通の子供になったような気がしていたのです。》という言葉に、私は何か悲しくなります。とはいえ、彼が経験してきた小学校の普通学級での現実、養護学校で学んだ現実、は彼の言葉の通りだと思うので、私が何か言う立場ではないとも思います。
ただ私は、自分が出会う子どもに、「勉強している間も、遊んでいるときも、一人でぼーっとしているときも、どんなときも、あなたはみんなと同じふつうの子ども、一人ひとり違いのある、ふつうの子どもだと」、そんなふうに感じてほしいなと思っているみたいです。
やっぱり、うまく書けないな~。でも、ありんこさんのおかげで、ずっと気になっていたことを、こうしてどさくさにまぎれて?書いてしまえてよかったような気もしています。
いまの「分ける」学校制度は、子どもたちみんなに、とても迷惑をかけていて、よけいな困難や混乱を背負わせてしまっている気がします。
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ありんこ
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