ようこそ 2020就学相談会へ(その15)
《言葉による学びの教室》
たとえば、一年生の教科書がここにある。
知るべきことは、あらかじめ書いてある。
はじめての単語は、先生が説明してくれる。
誰かが見つけた真実。
誰かが書いたものがたり。
言葉や文字の決まり事。
言葉だけでは伝わらない子もいる。
教科書がそこにあるだけでは、分からない子もいる。
「ぼくにはさっぱりわからない」
□
《「授業という音楽」が聞こえる教室》
たとえば、ここに一枚の楽譜がある。
譜面を見せられても、音は聞こえない。
言葉で説明されても、音楽は聞こえない。
ふつう学級は、みんなが演奏してくれる。
みんなが、あたらしい言葉を覚え、あたらしい知識に出会う。
学ぶ楽しさ。遊ぶ楽しさ。
学ぶ喜び。遊ぶ喜び。
ともにあるよろこび。
それは子どもたちにとって、ともに生きる音楽のようなもの。
学ぶ、知る、悩む、考える、分かる、伝える、伝わる、ワクワク、楽しさ。共に奏でる音楽。
みんなで演奏し、みんなで聞いて、生きている日常という音楽。
「授業という音楽」が、聞こえる教室がある。
みんなが新しい学びに出会い、新しい自分をみつけ、新しい地図をつくる。
新しい地図には、みんなで遊び、学ぶ、子どもの生活が描かれている。
新しい地図には、学びの楽しさがある。
言葉を使わない子が、自信にあふれ、迷いなく中学に行くわけだ。
テストが0点の不安を抱えながらも、全身で「高校に行く」という言うわけだ。
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