定期点検整備のこと その6(バッテリー点検)
車両法では、自動車の種別に応じだが、日常点検および定期点検(車検と云われるものも含む)を行わなければならないが、バッテリーに限ると、日常点検では液量を、定期点検では自家用乗用車(乗者定員10名以下)では1年毎にターミナル部の接続状態が点検項目になっている。なお、ここで云うバッテリーとは、HVにしてもEVにしても、12Vバッテリー(鉛電池)が使用されて . . . 本文を読む
定期点検整備のこと その5(燃料蒸発ガス抑止機構)
定期点検記録簿の項目で、従前記した「メーターリングバルブ」などと云う一般的でない名称をそのまま使い続ける、この自動車整備業界の旧態依然の体質を批判すると共に、そもそも論としてブローバイガス還元装置の意味を記した。今回は、やはり定期点検記録簿にある項目で、おそらく大した疑問を抱かず、チェック記号だけ印ているに過ぎない燃料蒸発ガス抑止装置とチャコー . . . 本文を読む
ボカシ塗装理論
車両の塗装リペアに際し、ソリッド塗装は調色おいて人間の色差を上回るレベルの同一色までの調色が可能だ。しかし、メタリックやパール塗装においては、調色において人間の色差を上回るレベルの同一色までの調色が不可能とは必ずしも云えないが、それには繰り返しの膨大な時間(工数)を要し、非効率過ぎてしまうことがある。従って、同メタ・パール色では、なるべく近似色に調色し、新塗膜と旧塗膜の間に色差を . . . 本文を読む
車両法における整備情報の提供が遵守されていない件・国交省への意見
トヨタ自動車では、レクサスLS500hなどの車両において、販売時にフロントだけにしか装備していなかったLidar(ライダー:光学式スキャニングセンサー)を、左右サイドおよび後部に無償で追加する後付け作業をディーラーで行っているとのことだが、この点検、調整要領などの整備マニュアルがディーラー以外の工場に提供されていないという問題があ . . . 本文を読む
定期点検整備のこと その4(整備情報の提供は車両メーカーの義務)
この「定期点検のこと」シリーズの第1回で、そもそも車両法47条の2で、定期点検の実施義務者の対象者は(車両の)使用者と定めていることを確認した。一方、提起点検の実施をまっとうできるための整備情報について、車両メーカーは提供しなければならないことが法57条の2で、車両メーカーは提供しなければならないとされている。
この件について . . . 本文を読む
BP業および整備業経営者の思想を切る
筆者は、この40数年間、BP業および整備業と触れ合い、親しみつつも、いささか僭越ではあるがあえて云えば今後の成り行きを強く懸念している一人として自覚している。
このことは、今自動車と云う機械が、2つの方向性の中で大きく替わろうとしている渦中に入っており、それに関わるBP業や整備業も好むと好まないに関わらず、翻弄されざるをえないことが感じられるからである。 . . . 本文を読む
定期点検整備のこと その3(ISCVは今や昔のメカだが・・・)
今回は先回記した、ブローバイガス還元装置で説明をしきれなくて、ちょっと前のクルマまで装着されていて現在でも比較的トラブルが多いISCV(アイドルスピードコントロール)について記してみたい。
このISCVだが、アイドル回転を自動制御するのだが、冷間時はエンジンオイルの粘土も高く回転抵抗が大きいなどからファーストアイドルを制御したり . . . 本文を読む
定期点検整備のこと その2(記録簿にあるメターリングバルブ点検とは?)
定期点検記録簿を感心を持って眺めた方なら判るだろうが、一応整備士資格を持った者に聞いても正しく答える者がどれ程いるだろうかというのが、エンジンン関係の項目にある「メターリングバルブの状態」という項目ではないだろうか?
そもそも論だが、この「メターリングバルブ」なる言葉の意味は調圧弁という直訳になるのだが、正しい知識を持 . . . 本文を読む
定期点検整備のこと その1(OBD点検)
車両法では、自動車の種別に応じて、日常点検および定期点検(車検と云われるものも含む)を行わなければならない。ここで注意しなければならないのは、「使用者は」となっていることである。クルマの法制に不理解な方は、車両の点検は、自動車整備士や整備工場しかできないと思っている方がいたら、それは間違いなのだ。本末尾の根拠法を確認されたし。
なお、定期点検を行った . . . 本文を読む
損害保険平均修理費統計から読み取れること
損害保険業界では、損害保険料率算定機構(従前までは料率算定会)という損害保険業界全体の保険金支払データの提出を受けて、各種統計を行っている。この目的としては、損害保険全社というビックデータにより、その参考純率という指標となる統計をデータ提供の各保険会社にフィードバックしています。各損害保険会社絵は、この料率算定機構の算定純率に独自の解釈を加えることもでき . . . 本文を読む
スターターモーター(大電流スイッチング回路)接点の良否点検手法
トヨタ自のサービス技術情報として、スターターモーターのマグネットスイッチ(メイン)接点の点検手法として、以下の2つが紹介されていたので紹介してみたい。
①メイン接点間の通電電流と電圧を計測することで、接点抵抗から良否を判定する。
②メイン接点の接触から接点安定までの時間(いわゆるチャタリングに相当)を計測することで良否を判定する。 . . . 本文を読む
ドリル歯先の研ぎ方
ドリルキリの歯先は、繰り返し使用により鈍って切れが悪くなる。特に材質とかが安価な安い製品において顕著だが、幾ら高価なキリでも、その使用環境などによっては、比較的早く寿命を迎えてしまう。
特に、最近のクルマのボデーでは、主にサイドコンストラクションを構成する接合部のスポットを切り離す場合、余程高価なスポットカッターを使用しても、寿命は短くなりがちだ。これは鋼板が、超高張力( . . . 本文を読む
猫に小判のOBDスキャンテスター(スキャンテスターと車両修理書)
つい先日のこと、トヨタ・ノアの事故車修理に伴い、リヤクスルAssyを移植したBP工場より、ABSランプが点灯してしまったとの連絡を受けた。該当BP工場は、近くのディーラーへ車両を持ち込み相談したが、年末超多忙のため、年内は見ることができないと断られたとのことであった。
そんな経緯の相談を受け、リアアクスルを切り離し交換して、正 . . . 本文を読む
修理工場の使命とはなんぞや?(アテンザHID樹脂ヘッドライトリフレクター問題)
これは、下記のYoutube動画を見ていて思ったことで、以降の我がコメントを転載したい。
【暴露】修理代30万円!純正なのに車検に通らない車!!高額修理になる可能性があるので要注意
962,082 回視聴2021/11/06
https://www.youtube.com/watch?v=u62teYeH1DI
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車両塗装技術の発展史深掘り
たいぶ以前に発見し、車両量産技術における「塗装」関連のことを、ここまで深掘りした著述は、他ではまず見られない記録なのだと感服している。
HP表題は「田辺幸男 自動車塗装の自分史とSL写真展」だが、それにリンクする我がブログ「電着塗装誕生から50年のこと」(2008-02-12記述)を再掲したい。
車両塗装技術の発展史深掘り
https://blog.goo.ne. . . . 本文を読む