10月から除染が開始される予定の南相馬市馬事公苑に久しぶりに行ってみました。
今日の馬事公苑は門が少し開いているものの管理人も誰もいなくひっそりと静まり返っていました。
除染が開始されたという報告も来なかったのでたぶん遅れているんだろうと思いましたが、
やはりまだ開始されておらず、除染をする気配すらありませんでした。
誰も訪れることが無くなった馬事公苑も徐々に徐々に荒廃が進んでいます。
前回来たときには旧警戒区域から避難している馬たちがのどかに遊んでいましたが今は馬もいません。
たぶん除染を待つばかりになっているんだろうと思うが、なぜ遅れているんだろうか?
誰も踏み込まなくなったディスクゴルフコースを常設#1~#18まで歩いてみました。
使われなくなったディスクキャッチャーも錆がひどくなってきました。
後1年間、朽ち果てないで頑張ってくれればよいのですが。
みどりの広場も草が20~30cmくらい伸びて野原のようです。
ディスクゴルフを楽しみながらみんな競うように採っていたハタケシメジも大きく群生しています。
サービスホールだった常設#8の小さな木はすくすく育って1年後はいい仕事をしてくれそうです。
馬魂碑の裏にあるイチョウの木には大量の実がついていました。
震災前は実をつけなかったはずだけど不思議です。
実が大きいので大きなギンナンが採れそうです。しかし・・・・・?
そこから桜並木を越えて奥に入り込むにはちょっと勇気がいります。
昨年は整備されていましたが、今年は除染のためか整備されていません。
常設#10のツインマンダトリーコース
ここから先は原生林の中を歩くようです。
いたるところに大きなクモの巣が俺を捕らえようと待ち構えています。
倒木や大きな枯れ枝がいたるところに散乱しています。
不思議とキャッチャー周辺は草が生えていないところが多いです。
しかし、周囲はイノシシに掘り返されて凸凹状態です。
ヤナのように作られた馬術の障害もイノシシに破壊されていました。
日の当たる場所は草が伸びて歩くのも困難を極めます。
食べたら笑いが止まらなくなりそうなキノコたちがあっちこっちに顔を出しています。
常設#12の通称「風呂」と呼ばれていた掘りも新しく芽生えた木が大きく育ち始めています。
こうやって使われなくなった施設は森に帰って行くんでしょうね。
震災前に誰かが落としていったであろうキャンディーの包み紙が落ちていました。
きれいな花を咲かせているのはセイタカアワダチソウくらいのもんです。
常設#15のゴールには秋なのでススキが活けられてます。
常設#17ティーからは木々が伸びてゴール方向の視界を閉ざしています。
ここのホールは一番ひどい状態で草も膝丈くらいに伸びています。
ゴールの周りには新しく芽が出た木々が背丈を伸ばし始めています。
遅れに遅れすぎている馬事公苑の除染。
この様子だと10月中の着工は難しいのかもしれません。
作業者や資材不足から住宅の除染も遅れている状況の南相馬市にあって、膨大な敷地の除染まで手が届かないのかもしれませんね。
市の担当者へ問い合わせればわかるのですが、何回も問い合わせるのも疲れました。
この状況では2014年中の馬事公苑の再開は難しいと思われます。
今日歩いてみた馬事公苑ディスクゴルフコースの様子をフォトチャンネルでご覧ください。
2013南相馬市馬事公苑の初秋