どうしても ねむれない夜の 爪を切る
山頭火
入院日が近づいてきた。
入院日までの薬を渡されているので、残る錠剤の数でその日の接近が分かる。
「だいぶ近づいてきたな」と言うと「おっ、ようやく気づいたかい」とカミサンが応える。
入院期間中に老人クラブで予定している行事がある。
その責任者としてはきちんと準備したうえで不在となりたい。
昨夜、布団の中で段取りを考えたが、あれもこれもと頭が冴えてくる。
寝つけない。
小心者と情けなくなる。
山頭火の「爪」の句が浮かぶ。
入院するのだから爪でも切っておくか。
で、切った。
ところどころに錆あるも、よく切れる
夜に爪を切るのは良くない云々の話を聞いたことがある。
昔、夜は暗いので皮膚を切るかも知れないぞという戒めではないか。
真意は知らぬが、もう切ったからどうにもできぬ。
残念ながら過去には戻れない。
我らには現在とこれから行く確定しきれぬ未来しかない。
もうよくなるだけですので、安心して行ってらっしゃい。私も明日やっと抜糸です。
体験談、楽しみにしています。
お大事に。
今まで考えてもみなかったですが錠剤の残りで入院日が分かるのですね。
今残りの錠剤を数えたら2週間分でした。今は比較的心穏やか過ごしておりますが、あと2週間たったらきっと貴殿と同じ心境になるのでしょうね。
今は手術をできれば先延ばししたい気持ちと、早く終わって楽になりたい気持ちとが交錯しております。
貴殿のほうが私より一足早い手術ですので元気な元の体になって戻ってこられるのを心よりお祈りしております。 りゅうげん
ステントは問題ないからね、
春と共に良い日がきます、
健闘を祈ります。
処置方法に関する同意書を読みましたが、起る可能性の極めて低いリスクも書かれていますので、大丈夫かいなと思ってしまう面もあります。但し、その後に何が起きても対処できる態勢を整えてありますとフォローされてましたが。
切開ではないので身体への負担は小さく、局部麻酔をしたうえで血管にカテーテルを挿入し患部まで到達させ、カメラで患部確認し処置不要ならこれで終わり。必要ならステントを入れる等、状況に応じた措置・・・こういう流れでしょう。
未経験なものはあれやこれやと妄想しどうしても不安が大きくなるものですが、安心して過ごしていくためには「爆弾」はとっておくということで選択肢はないのではないでしょうか。
終わってみれば、喉元過ぎれば熱さ忘れる状態かも知れません。
何とかなりますよ。
判明している不安は無くして春を迎えたいものです。
寒さ厳しきおり、風邪など召されるようご自愛ください。
何しろ息子より若い医者ですが・・・専門家なので任すしかありません。
現代風に処理してくれるかもです(笑)。
身体を切るわけでなく負担は少ないのがラッキーです。
安全な身体になれば動きますよ!
お孫ちゃん、可愛いですね。
不思議なパワーを有する宝物です。