スーパー駐車場の隅に猫がいた。
猫で思い出すことがある。
▲スーパー駐車場で時々見かける猫
昔、家に黒い牝猫がいた。
それが冬に子を産んだ。
物置の人目につかぬところでの出産だった。
触ってはいけないと思い知らぬふりをしていた。
人が子に触れると親がその子猫を処分すると聞いていたからだ。
ところがである。
朝、目が覚めると布団の中に子が全て運ばれていた。
寝返りで押し潰す危険があるが無事だった。
腕に触れる子猫の毛のない皮膚の感触が気持ち悪かった。
布団の中は危険なので座布団を敷いた箱を部屋の隅に置き子猫を収容した。
生まれた子猫は一匹だけ貰い手がなく家に残った。
仕方ないので育てることにした。
しばらくすると親猫は家を出て行った。
(親子同居が嫌なのか?)
ところが家の近くを歩いていると何処からか現われ、鳴きながら塀の上をついてくる。
だが、決して家の中には入ろうとせず、何処かに姿を消すのだった。
そんなことがしばらく続き、やがて姿を見せなくなった。
あの時、探し出して無理にでも連れ帰らなかったのは薄情だったのか気になった。
だが、毎日の仕事に追われ、やがてそれも忘れてしまった。
猫を見るとそうしたことを今も思い起す。
あれは猫を超えた同居人だったと思う。
今も記憶に残っている。
猫で思い出すことがある。
▲スーパー駐車場で時々見かける猫
昔、家に黒い牝猫がいた。
それが冬に子を産んだ。
物置の人目につかぬところでの出産だった。
触ってはいけないと思い知らぬふりをしていた。
人が子に触れると親がその子猫を処分すると聞いていたからだ。
ところがである。
朝、目が覚めると布団の中に子が全て運ばれていた。
寝返りで押し潰す危険があるが無事だった。
腕に触れる子猫の毛のない皮膚の感触が気持ち悪かった。
布団の中は危険なので座布団を敷いた箱を部屋の隅に置き子猫を収容した。
生まれた子猫は一匹だけ貰い手がなく家に残った。
仕方ないので育てることにした。
しばらくすると親猫は家を出て行った。
(親子同居が嫌なのか?)
ところが家の近くを歩いていると何処からか現われ、鳴きながら塀の上をついてくる。
だが、決して家の中には入ろうとせず、何処かに姿を消すのだった。
そんなことがしばらく続き、やがて姿を見せなくなった。
あの時、探し出して無理にでも連れ帰らなかったのは薄情だったのか気になった。
だが、毎日の仕事に追われ、やがてそれも忘れてしまった。
猫を見るとそうしたことを今も思い起す。
あれは猫を超えた同居人だったと思う。
今も記憶に残っている。