燃えるフィジカルアセスメント

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臨床効果の大きさ、その測り方とは?

2020-05-27 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。
 
 
臨床的な適応があったとしても、その効果がかなり小さく、有害事象のリスクが高くなる処方は賢くない。
 
 
前述のA子さんについて再度考えてみよう。
 
 
まず、高LDLコレステロール血症を有する60歳代の日本人女性において、10年間における心血管イベントのリスクは約3%である(Lancet Megastudy)。
 
 
スタチンを内服すると約30%程度「相対」リスクは低下する。
 
 
ここで、
 
3%×30%=1%
 
より、絶対リスクは1%低下する。
 
 
10年間での絶対リスク低下(absolute risk reduction: ARR)は1%であることから、この逆数を取り、10年間でのNNTnumber needed to treat)は100人となる。
 
 
100人を10年間治療して、1人のイベントを減少させる予測となるのだ。
 
 
多くの外来患者をフォローしている医師でも、100人を10年間治療して、一人のイベント予防効果のみ。
 
 
この臨床効果は大きいとはいえないだろう。
 
 
 
写真 浦添市の夕方

 

 

 

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