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健診で血尿が見つかった!

2015-07-11 | 養生訓

今回も「賢い選択百歳長寿の養生訓」からお送りします。

本題の前にこちらのメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」もどうぞよろしくです。

健診で血尿がみつかったという話はよく聞きます。腎臓や膀胱になにか病気があるのでは心配になることと思います。しかしながら、健診でみつかるような「目に見えない」血尿は「顕微鏡的血尿」とよび、がん(膀胱、尿管、腎盂、腎臓、のがん)の可能性は約1%のみです。一時的な顕微鏡的血尿はあまり問題になりません。

一方で、赤い尿は「肉眼血尿」とよび、がんの可能性は10%程度となります。目で見て「赤い」尿であれば、早目に診てもらう必要がありますが、顕微鏡的血尿ではゆっくり診てもらうことでよいと思います。また、血尿の原因は泌尿器科的な病気のみではなく、腎臓(糸球体)の病気のこともありますので、蛋白尿や沈渣、血液検査結果も含めて総合的に診てもらう必要があります。

では、血尿をきたす疾患を下記に記載します。

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●尿路系悪性腫瘍 膀胱癌、腎癌、前立腺癌、尿管癌、腎盂癌

●尿路感染症   腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、尿路結核

●尿路結石    腎結石、尿路結石、膀胱結石

●糸球体疾患   IgA腎症、菲薄糸球体基底膜症候群

●その他     腎動静脈奇形、腎嚢胞・多発性嚢胞腎、遊走腎、ナッツクラッカー症候群

●特発性血尿(原因不明で、予後は良好なことが多い)

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さて、「賢く選ぶ百歳長寿の養生訓」から、ここまできた「血尿」診断の三ヶ条も下記にお示しします。

第1条:尿沈渣で赤血球の存在を確認する

第2条:血尿が一時的なものか、継続したものか再検する

第3条:糸球体か非糸球体かを鑑別する:蓄尿して蛋白尿の定量を行い、1日500mg以上あれば、糸球体腎炎の可能性が高く、腎生検による確定診断を考慮します。

今回は以上です、話変わって、台風9号はすごかったらしいです、沖縄本島と宮古島をおよそ17時間もの間、暴風圏内で巻き込み、風、雨はもちろんのこと高潮がひどかったようです、また県内各地停電で今も電気がつかないところもあるとのことです、しかしまた11号が来週来る可能性がありますので、情報は見逃さないで下さい、では次回に。

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こんなとき、フィジカル: 超実践的! 身体診察のアプローチ
徳田安春
金原出版

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