燃えるフィジカルアセスメント

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「薬の整理」をやってみましょう

2015-11-10 | こんなとき総合診療科

 若い頃は健康で頑丈であったひとも年齢を重ねるにつれて慢性病を持つことが多くなります。

 

 とくに、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病をもつ割合は年齢とともに増えていきます。

 

 生活習慣病に加え、心房細動のような不整脈や、大動脈弁狭窄症のような弁膜症も増えていきます。

 

 主としてたばこが原因ではありますが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)も高齢者に多くなっていきます。

 

 消化器の病気では、胆石症や脂肪肝なども多いです。

 

 認知症(アルツハイマー病など)やパーキンソン症候群のような神経の病気も高齢者に多いことが知られています。

 

 さらには、最近注目されている、慢性腎臓病(CKD)も高齢者に多いのが特徴です。

 

 このような内科系疾患に加え、骨粗鬆症、骨関節症、過活動膀胱、前立腺肥大症(男性)、白内障、緑内障などの病気をもつ高齢の方も多くなります。

 

 50代で2つ、60代で3つ、70代で4つ、80代で5つ、90代で6つ、というように、持病をもつのが普通です。

 

 また、がんや心臓病、脳血管障害などにかかったあとで、いったんは軽快したとしても、その再発の予防に努める必要もあります。

 

 臓器別の専門医に多数かかる人も増えてきています。

 

 それぞれの専門科の担当医から薬が処方され、合計でたくさんの種類の薬(10~20種類以上)を内服している高齢者をよく見かけます。

 

 もちろん、ひとつひとつの薬が処方される理由は正当ではあると思います。

 

 ですが、あまりにも多くの種類の薬を内服する場合には、飲み合わせによる薬物相互作用などで副作用が出やすくなります。

 

 総合系の医師に相談し、一緒になって「薬の整理」をやってみましょう。

 

 とくに高齢者では、くすりの種類を減らすことも、ときには大事なのです。

 

 今回は以上です、香港で行われていた、来年のブラジルはリオオリンピックの7人制ラグビーのアジア予選決勝では香港が前半の10分までに10点を取り折り返しました、後半日本は怒涛の攻めで4トライとキックで24点を取りリオオリンピックの切符を手にしました、おめでとうございます、メダルを取れますように期待してます、では次回に。

 

Dr.徳田のバイタルサイン講座
徳田安春
日本医事新報社
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