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ルールバイアス Rule bias

2018-07-02 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。


人間の判断にはバイアスが関連します。


自分の思考過程も思考しましょう。



解答: ルールバイアス Rule bias
 

解説

anchoring bias(最初に考えた診断に固執して考えを改めない)

availability bias(最近遭遇した類似症例と同じ疾患を考える)

confirmation bias(自分の仮説に不適合なデータを無視する)

hassle bias(自分が最も楽に処理できるような仮設のみを考える)

overconfidence bias(前医や指導医の意見に盲目的に従う)

rule bias(通常は正しいルールであるが過信するとミスリードされる)



バイアスの影響で、本来やるべきwork-upを途中で止めてしまうことを「premature Closure」と言います。


自分自身を客観的に診る(メタ認知)ことでバイアス回避を図ることが必要です。
 
 
 
 
では、今回のケースです。
 
⑩ 75才男性、症候性てんかんにて近医通院中。

前日からの全身紅斑、発熱にて受診。

受診時刻は金曜日の午後4時30分。

「夜から懇親会予定」のA医師は、抗けいれん薬による「薬疹」を考えたが・・・

B医師の問診により、最近マダニにかまれたとのことで「つつがむし病」の診断


A医師のバイアスは?

1.     アンカリングバイアス Anchoring bias

2.     アベイラビリティーバイアス Availability bias

3.     オーバーコンフィデンスバイアスOverconfidence bias

4.     コンファーメンションバイアス Confirmation bias

5.     ルールバイアス Rule bias

6.     ハッスルバイアスHassle bias


 
 
 
写真   浦添の風景

 

 

 

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