みなさん、こんにちは。
徳田:このコーナーでは、臨床疫学を用いた診断ロジックを学びます。
ケースに基づきながら、レジデントのみなさんとの対話形式で進めていきます。
今回のケースは「低栄養」疑いの患者さんです。
高齢社会となり、低栄養の患者さんも増えています。
低栄養はさまざまな予後不良因子です。
また、栄養サポートチーム(NST)による介入効果が期待できることもありますので、その診断は重要です。
では、今回のケースをみてみましょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(症例)
72歳男性、自営業
主訴:3週間前からの発熱
糖尿病で約10年前から近医通院中。最近のHbA1Cは 8%程度。
約3週間前から、発熱を自覚するようになった
中等度の悪寒あり。食欲低下と体重減少なし
内服薬:シタグリプチン50 mg 1日1錠
飲酒、喫煙なし。
バイタルサイン:BP 120/80 PR 76 RR 17 BT 38.3
身体所見:全身外観は病的。意識清明。
身長166 cm 体重63 kg
頭頸部・胸部に異常なし。
腹部:肝巧打痛あり。
腹部エコーおよびCT検査にて肝膿瘍(6センチ大)を疑う所見あり。
抗菌薬投与および穿刺ドレナージにて治療開始し、3日後より解熱。
穿刺液培養にて、Klebsiella pneumoniaeが検出された。
入院時の血清アルブミン値 2.9 g/dl(外来ベースでは4.0 g/dl)
カンファレンスで低アルブミン血症が話題となり、NSTコンサルトを勧める医師もいた。
(問題)この患者に低栄養はあるか?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
写真 抗体検査を併用してわかったクラスターとクラスターのコネクション。海外の研究から。
群星沖縄臨床研修センターのホームページです。沖縄の基幹型8研修病院での研修医教育に貢献しています。
マンガ「群星沖縄臨床研修センターとは?」が出ました。これで群星沖縄のすべてがわかる。毎月更新されますので、是非ご覧下さい。
一般向け健康情報ブログ「総合診療医からの健康アドバイス」。こちらもご覧下さい。
徳田安春・公式ツイッター
https://mobile.twitter.com/yasuharutokuda
健康や医学についてのファクトと徳田安春の個人的意見をお伝えします。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2019」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
健康と平和について発信する英語版ブログをスタートしました。「Wellness and Peace and Okinawa」 長寿研究で有名なDavid Itokazu先生との共同作業ブログです。
徳田安春、荘子万能の「徳田闘魂道場へようこそ」こちらポッドキャストにて配信中、是非お聴き下さい。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。☆まぐまぐ大賞2018のジャンル別賞の健康部門5位に決定しました。
「こんなとき フィジカル1と2」立ち読みできます。是非どうぞ。