パソコンは、、壊れない限り、また、消さない限り、メモリーに情報を蓄えている。
何でもかんでも記憶し溜め込んでしまう、忘れることが無いのである。
そしてある日、“メモリーオバーです”と、メモリーパンクを報告してくる。決して忘れない記憶装置を持つことの弊害の一つである。
人間の脳は、必要な情報を記憶し、不都合な情報を削除していると聞いた。メモリーオーバー病にならぬよう、自己保全の重要な手段を有しているのである。
パソコンのように、100%記憶する仕組みだったら、おそらく、気が変になっていることだろう、やれやれとは思う。
楽しかったこと・嬉しかったことのみ記憶していられれば、人生この上もなく楽しいものであろうが、それでは、学習効果が生じない、仕方が無いので、嫌なこと・きらいなことも記憶する仕組みのようである。
昔の記憶は、比較的残ってはいるが、最近の記憶ほどおかしくなってきている。人名、はたまた、大切な約束・心に残る言葉など、誠にあやふやとなってきた。
メモが離せない。自己防衛上、「メモ魔」に変身している。
「メモを見るのを忘れるな!」 と“かげの声”がいう、それでも、時として、見忘れてしまう。