ある朝、ガスレンジが点火しないことに気がついた。前日の夕食までは問題なく使えたのに、これには大変困った、ある種のパニック状態となった。
電子レンジで調理できる物のみ調理し、どうにか朝食を済ませた。「夕食は外で済ませて帰宅するよう」に申し聞かせて、子供たちを職場に送り出した。
お湯すら沸かせないので、昼は弁当を購入し、メーカの修理技術者が来るのを待った。
技術者は、レンジの上蓋を取り外し、電池周りの点検をした。乾電池本体の電圧は3V であるが、機器へ送られている電圧は2Vしかないという。
乾電池との接触が悪いと診断し、乾電池に接触する端子部分の汚れを清掃・除去した。(洗浄液をつけた布で拭いただけ。)これで完全に復旧。
この部分の掃除は、本体を分解する必要があるために、素人では不可能である。たった2年半で汚れによる接触不良が起きるのでは困るのである。
外側は毎日掃除するのでピカピカであるが、内部の接触不良を取り除く掃除は素人では出来ないのである。・・・また2年半後に同じ問題が起きるのか心配である。ここまでは前置き。
翌日になって、何故「卓上ガスコンロ(カセットボンベ式)」や「半世紀近く前のニクロム線式電熱器」があることに気がついた。
修理を急ぐことばかりに神経が集中し、冷静に考えればそれなりの代替手段はあったのだが、これらの器具は平素使用しないので意識から欠落していたのであった。