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硫黄島からの手紙、親・夫から子・妻へ。

2009-08-19 23:06:52 | ひとりごと
戦時中、日本軍にとっては本土防衛上で
米軍にとっては日本本土攻撃の上で
最重要拠点であった
太平洋上の小さな島、硫黄島は
太平洋戦争最大の激戦地だったが

その硫黄島で日本軍の総指揮をとり
最後まで綿密な戦術で米軍を苦しめ
後に米軍からも称賛された
栗林忠道中将は

昭和19年、日本軍の総指揮をとるため硫黄島へ
米軍の上陸で連絡がとれなくなるまで8ケ月間
激戦の最前線から
子、妻にあてて愛情あふれる手紙を
41通書いているがそれをまとめた本

「栗林忠道 硫黄島からの手紙」

を読んだ


この本、ここ数年、この時期には
書店に並んでいることを知っていたが
読んだのは今年が初めて

栗林忠道中将とはどんな人か
激戦の島からどんな手紙を家族に書いたのだろうか
という素朴な疑問が関心になった

激しい米軍の総攻撃にあい
全軍を指揮しながら
手紙の内容は実に冷静で
激戦の模様もたんたんと書かれている

いずれ本土攻撃が始まることに備えて
内地で過ごしている家族に対して
疎開など細部にわたって父親として
メッセージがつづられているのには
正直、おどろいた

本土攻撃が始まることを伝えているのは
自分が総指揮をとっている硫黄島が陥落する
ということを覚悟してのこと
生きて帰れぬというメッセージを
手紙にしたためたものだ

最後の手紙が
20年2月3日の奥さんあてのもの

日米が死力を尽くした激戦の硫黄島の
前線から書かれた臨場感が
後から書き上げた作家の作品とちがって
胸に迫る思いで一気に読んだ。