COVID-19 cases per population by country, as of December 1, 2021
世界各国の感染状況は、人口あたりの新規感染者数【感染密度】で比較しなければ、その被害の深刻さの判断は出来ません。この一覧表は、各国の【感染密度】(人口1億人あたり日別・新規感染者数)で、深刻度が高くなっている程に欄を濃い色で塗り分けています。
『 世界の国別・日別、感染密度推移一覧表 』
New infection case per popuration by country and day
全世界での新型コロナウイルスによる感染状況は、欧州で感染爆発と言える程の感染拡大が起きていますが、それ以外の地域、例えば米国やブラジル、インドなどでは感染が拡大しているとは言えず、全世界の新規感染者数を押し上げている原因は欧州の感染拡大です。
そして、その欧州で新規感染者数が一気に増えている要因は、東から西へと、その感染地域を広げながら移動し、且つ、感染拡大した各国で過去最多の新規感染者数を更新し続ける状態だからです。その一例は、ドイツの感染拡大は一向に止まる様子はなく、【感染密度】は 10万人/1億人を超える最悪レベル直前で、フランスは精一杯の防疫対策にも関わらず ドイツの後を追う様に拡大し、拡大を抑制している様に見えていた イタリアやスペイン、ポルトガルも、フランスの後を追う様に拡大を続けています。
以上の傾向から、今後 2週間以上は 欧州を中心にした感染爆発は続き、世界全体の新規感染者数を押し上げ続けると思われます。
心配されるのは、欧州以外の地域で感染拡大が起きる事です。が、変異株・オミクロン株の発見が良い影響を与える可能性もありそうです。正確には、オミクロン株の解析が出る 2~3週間後頃にならないと判断できませんが、世界各国はオミクロン株による感染拡大を恐れて、一時は国民生活と経済回復の方向へと切った舵を改めて、入国規制や検疫体制の強化、ワクチンの追加接種の強化策を次から次へと打ち出しているからです。
なお、変異株・オミクロン株を発見したと発表した為に、世界各国から入国規制などの措置が採られるなど、まるで変異株発祥の地の様に扱われていますが、実際には 発表された 11月24日よりも 2週間以上前に他国で採取された検体の中から確認されており、南アフリカが発祥の地とは言い切れないでしょう。
また、オミクロン株の報道の為に、まるで深刻な感染拡大が 南アフリカを始め周辺各国で起きているかの様に扱われていますが、実際とは大きく異なります。【感染密度】を確認すれば明らかですが、南アフリカだけでなく、アフリカ諸国は全域で感染をとても良く抑制しており、欧州や米国の方が遥かに深刻な状況です。誤ったイメージに繋がる報道を無責任に繰り返すメディアには反省をするべきで、【感染密度】など科学的な数値に基づいた正確な報道に努めるべきでしょう。
最後に、日本の感染状況について言えば、「 羹に懲りて膾を吹く 」の諺の通りとも言えます。ニュージーランドが行なっている防疫体制と較べれば、決して世界で一番厳しいとは言えませんが、変異株が表われる事を事前に想定してシミュレーションを重ねていた、とは決して言えない程の慌て振りを世界に示したと言えます。
深刻な感染状況が続いているにも関わらず、厳しい行動規制を課す事を避け、ワクチンの追加接種を完全接種後 6ヶ月以降の予定を 3ヶ月に早める等、英国は事前想定していたかの様に、NHS(保健省)と連動して直ぐに対応を発表した姿とは対照的です。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/ )
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