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新型コロナウイルス、都道府県別、週間対比・感染被害一覧表 ( 2022年 10月 14日現在 )

2022-10-16 18:32:05 | COVID-19 国内状況

『 都道府県別、感染被害一覧 』

全国的に【感染密度】が下がってきたものの、その減少速度が全国一応に低下しています。そして、その中でも 北海道や山形県、秋田県など東北各県で被害が拡大して、九州や四国の各県では低く留まっています。

■ 北海道や山形県、秋田県での感染被害が増加
■ 福島県の【死亡者割合】が高く心配な状況です


※ 感染の状況は「新規感染者数」で判断するのではなく、【感染密度】で行なうべきです。そして、実際の被害の状況判断は、死亡者数ではなく【死亡者割合】(人口あたりの死亡者数割合)で判断すべきです。
※ 10月入ってから、厚生労働省が発表する「都道府県別退院者数」にエラーが発生しており、この項目の数値は信用できないと思われます。



『 都道府県別、人口あたり 治療中患者数、重症者数、死亡者数 』

最も注目すべきは、紫色線が示す【死亡者割合】(人口あたりの「死亡者数」の増加度)です。福島県、奈良県、そして沖縄県で心配な状況を示しています。また、赤色線が示すのが【増加治療者割合】で、先週と較べて、全国的に治療者数の減少が止まっている事を示しています。

■ 福島県、奈良県、沖縄県での心配な死亡者割合が続く
■ 全国的に治療者数の減少が止まっています


奈良県は、数週間以上にわたり、【人口あたりの治療中患者割合】が全国一を記録しているのですが、治療者数の減少は少なく、今も 人口の 45人に1人が治療中と心配な状況が続いています。奈良県に続いて、鳥取県は、「感染者数」は全国で最少ですが、今も 60人の内1人が治療を受けているなど、心配な状況になっています。
  
国民の信任を受けた政府行政の責任は、現在の状況を、客観的な数値を挙げて、誠実で公正な立場で説明を行ない、次に行政として採る対策や指針を発表する事です。 それを怠り、事実を公表せず、ただ「感染対策を充分に行なうように」と発表するだけでは、国民から委託された業務を行なう公務員に適した態度とは言えないでしょう。
「新規感染者数」が減っている事を挙げて、よい方向へ向かっている印象を与え、亡くなっている人の実態や多さに触れず、具体的な対応策を採らず、ただ “全国旅行支援” で不満解消と経済回復を図るのでは誠実な感染対応とは言えないでしょう。



『 週間致死率 と 通算致死率 退院率一覧 』

直近の一週間、都道府県別の【週間致死率】(新規感染者数あたりの死亡者数)は以下のグラフになり、本来の致死率とは異なりますが、一週間の期間で区切って確認する事で、おおよその傾向は把握できると思います。

 


また、多くの都道府県での【週間致死率】は、新規感染者数が多い事もあって、0.2% を下回っておりますが、インフルエンザの致死率( 0.006~0.018% )を大きく上回っています。従って、インフルエンザなどの感染症と同様な対処方法で済ませる段階には至っていないと思われます。


出典 : 厚生労働省

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日本の新型コロナウイルス 感染者数と治療者数の推移、一週間毎の変化傾向 (2022年 10月 14日現在)

2022-10-16 18:18:46 | COVID-19 国内状況

『 新規感染者数と治療者数 』

7月以降、“第7波” 感染による世界最多の「新規感染者数」を記録した後、順調に減少を続けてきましたが、先週からその減少速度が大幅に低下しています。

■ 新規感染者数の減少速度が低下
■ 減らない治療者数、長引く治療と医療機関の負担


政府・行政は、10月から感染防止の為の各種規制を大幅に緩和して、入国時の水際対策をほぼ無くし、国内では全国旅行支援で人々の移動を支援する政策を採っています。それらの政策変更によって、ほぼ3年間に亘る傾向から見て、「新規感染者数」や「治療者数」の減少が止まり、増加へと転じる事はほぼ間違いないと思われますが、その増加に対する対策を具体的に進めていない事が最も大きな問題点です。
  
主な欧米各国が感染防止策の大幅緩和しているのは、国民の中で感染した人の割合【感染密度】が 50% 程度になっているからです。一方、日本は 17% 台に留まっており、感染する可能性がある人が多く残っている事を考慮すれば、日本は欧米以上に、次の感染の “波” が襲ってくる可能性が高いからです。
  
ワクチン接種によって感染抑止や症状緩和を期待できるのが確実でも、日本は 7月に世界最多の感染被害を残しており、“オミクロン株” 対応ワクチン接種を進めても、【感染密度】が低い限り、次の “変異株” への対応には不十分だからです。
その為にも、“下水PCR検査” を全国的に採用して、感染者の自覚や発症以前に “感染拡大” や “変異株” を早期に発見して、速やかな対応へと繋げる政策が最も望まれます。



『 重症者数 と 死亡者数 』

今年7月以降の“第7波” 感染により、世界最多を記録した「感染死者数」は減少を続けていますが、昨年の“デルタ株” 感染ピーク時と同等の「死亡者数」を記録している事を見逃してはいけません。そして、昨年とは異なり、「重症者数」は少ないレベルに留まっているのにも関わらず、多くの「感染死者数」が記録され続けている事こそ、充分に治療を受けられずに亡くなっている人が増えている事を示唆しています。

■ 重症者数は少なく、死亡者数が多い現状は変わらず
■ 下水の PCR検査の導入で、本格的な感染対策が必要


行政やマスコミは、“第7波” によって世界最多の「死亡者数」を記録していた事を正しく知らせ、充分な治療を受けられず、重症と診断されず多くの人々が亡くなっている状況を正しく告知するべきです。その上で、今後に予想される “第8波” への対策方針と協力要請を行なう事が求められています。

充分な対策を行なうには、2020年当時より求められていた【 下水の PCR検査 】を本格的に導入して、人々の発症と検査結果を待つのではなく、全国的な感染状況を発症以前から正確に把握して、必要な対策を発症以前に採るシステムを確立しなければいけません。

 

出典 : 厚生労働省

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