世の中には、利益の為ではなく、社会の為に尽力している方々や団体があります。
そんな活動を行なっているNPO法人を、機会がある度に紹介していきます。
みなさんにとって何等かの参考になる事を願っています。
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『 NPO法人 Walk Free Foundation (WFF)』
NPO法人 Walk Free Foundation ( 以後、WFF と記載 ) は、オーストラリアを拠点に、全世界各国での “奴隷” 状況を調査して報告している団体です。
彼らの指す “奴隷” とは、19世紀以前、鎖で身体を拘束され、人身売買され、あらゆる労働力を搾取されていた “奴隷” だけを意味していません。
現代社会、世界の各国で、鎖で繋がれていなくとも、金銭的・精神的に身体と人権を拘束し、それを雇用する者の利益の為に労働を供されている人々全てを対象にしています。
WFFは、そういった存在の人々の事を “現代奴隷” と呼び、各国政府関係機関への啓発活動を行なうと共に、各国で人権活動を行なっている民間団体に活動用資料として提供を行なっています。
『 世界と日本の “現代奴隷” 』
彼ら(WFF)の指摘では、“現代奴隷” が多い国は インドや中国、パキスタンなどで、日本は世界の中で少ない国としてしています。
が、自身と身の周りを見渡せば、長時間労働やサービス残業など、雇用側が雇用関係を楯に労働を搾取する例は多くあります。 確かに、それらを禁止する法整備は進められていますが、順守意識が高いのは行政に近い大企業であって、大多数の国民が就労する中小・零細企業では望むべくもない事も周知の事と言えます。
その境遇は、30万人近くに上る 技能実習生 の場合には、更に厳しい事も広く知られています。技能実習制度は、単純労働業種における人手不足解消を目的に導入されたに等しく、搾取と人権侵害が起きる構造になっているとして国際的な批判を浴びています。
また、留学ビザで来日する留学生に於いても同様で、週に28時間までのアルバイトが認められているのを利用して、日本人が敬遠する工場労働、飲食店、宅配便などの仕事で、彼らから合法的に最低賃金で働かせ、外国人留学生は債務と搾取のサイクルの絡め取られています。
更に、日本国民が知るべきは、世界の “現代奴隷” を生む構造に加担しているという事で、輸入される大手メーカーの製品や部品自体に、“現代奴隷” が潜んでいる事実です。
サプライチェーンという、主に大メーカーが製品を製造する為に、世界的な原材料や労働力の供給ネットワークを活用しているが、そのサプライチェーンに “現代奴隷” が従事させられている事実があります。
“現代奴隷” のリスクが多く含まれている製品は、1. ノートパソコンや携帯電話、 2. 衣料品やアクセサリー、 3. 魚介類、 4.カカオ、 5.材木 で、日本がそれら製品の輸入額は、米国に次いで 世界2位になっている事は知っておく必要があります。
欧州などと比較して、“現代奴隷” を排除する仕組み・フェアトレードを尊重する意識が薄く、それが故に 世界各国で人権を無視され労働搾取し続けられる “現代奴隷” の人々を生み続けているのです。
※ 参照資料 : Global Slavery Index 2018、
「日本についての記述の試訳」 山岡万里子 訳
【 NPO法人 Walk Free Foundation 】
□ 法人案内 Webサイトページ ・・https://www.minderoo.com.au/walk-free/
□ 法人案内 Webサイト(和訳) ・・
□ Global Slavery Index ・・https://www.globalslaveryindex.org/
□ Global Slavery Index(和訳) ・・
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