『 新規感染者数と治療者数 』
新規感染者数は、2月中旬にピークを迎えた後、順調に減少を続けていますが、昨年の 8月から9月に起きた “デルタ株” による急速な感染拡大時と較べて、今もなお多くの人々が感染被害を受けています。
世界各国の動向を見れば、新規感染者数を充分に抑制しない内から、各種の感染対策の為の規制を緩和させ、特に西欧各国では新規感染者数が高止まりして減少せずに多くの感染者を生み続けています。同様に日本でも規制緩和へと進めようとしていますが、昨年より遥かに多くの人々が感染被害を広げている事実を忘れず、単に「減少傾向だから」とか「重傷者用病床に余裕が出来たから」で緩和を急ぐ事は、感染症治療が難しい人々の生命を危険に晒す事の認識が欠けた考え方に思います。
『 重傷者数 と 死亡者数 』
メディアや行政は「新規感染者数」や「病床稼働率」、「重傷者数」です。しかし、「重傷者数」は死亡した人によって減少する事に繋がりますし、最も深刻な被害は人が亡くなる事ですから、「死亡者数」の状況を最も注視すべきです。
この「重症者数」や「死亡者数」をグラフで表すと以下のグラフの通りです。
「重傷者数」の変動だけに注目すれば、「重傷者数は順調に減らす事が出来ています」という誤った観測に繋がります。実際には、重症だった方々が亡くなっている事と、それ以上に多くの方が亡くなっている事実に目を向けるべきです。
『 直近一週間で 1,256名 の方が亡くなっています 』
二週間連続で 1500名を超える方々が亡くなっていましたが、直近の一週間で亡くなった人は 1,256名となり、減少はしていますが昨年よりも多くの人々が亡くなっている事を理解する必要があります。
昨年、最も多くの方が亡くなったのは、5月末から6月にかけての時期で、殆どの人がワクチン接種を一度も受けていない時期の感染拡大により一週間で 800名近い人が亡くなりました。そして、高齢者を始めとして80%近い人が 2度のワクチン接種を済ませた筈なのに、昨年よりも多くの人が亡くなり続けているのです。
人々にとって最も避けるべき事は死亡です。重症者数や重症者用病床の空き数で状況を語るのではなく、死亡者数や致死率を如何に低く抑えるかを最大の課題とすべきです。
その為には、治療薬や治療方法の確立が大切ですし、人々には “死” が襲っている事をより明確に知らせる必要があるでしょう。感染や重症化への注意喚起を行なっている現状より、自身の死や他者の死を避ける為の意識と行動を求める事こそ本質的な感染予防だと考えます。
出典 : 厚生労働省
#COVID19
#オミクロン株
ページ中の画像は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています 文章等は許可無く転載することを禁じます / Copyright GRA All Rights Reserved. |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます