水香ちゃんは身体のコントロールが抜群に良く
ものすごく手足の先まで伸びやかで、しなやかな踊り。
横アリ経験のせいか踊り自体も大きく、
空間占有率がとても高い。
大僧正様相手に強気なのは相変わらずだけど、
「私のような者が」の弱さはあった。
いい具合に姫度が下がった。
幻影は純化された愛のような雰囲気。
終盤はちょっとスタミナ切れかな。
三幕が荘厳だった。
罰を下す神がニキヤの姿を借りたみたい。
人間っぽいところはなく、もう彼岸に行っちゃった。
彼女に着いていくその先は死。
ソロルは死に導かれた。
そんなかんじ。そうきたか。
カマルゴは東バの中に埋没気味。
ちょいと華に欠ける。
二幕のソロはのびのび。
婚約式、ニキヤが蛇に噛まれたあとガムザ退場するとき、
立ち止まってニキヤの方をハッキリ向くも、
「ごめん、、、」って風情で顔を伏せて
くるりんぱと去る。
納得だけどムカつく。
流されるタイプのソロルで、
ある意味王道ね。
木村ラジャは権力者の威厳があり、
森川大僧正は変態度低めの哀れな男。
恋したのが罪なら神様ひどい。
幻影の群舞は大迫力でした。
バレエを見た!という満足感でいっぱいになる。
三雲さんの踊りがいいわ。
香菜子ちゃん、なぜこの位置?
宮川くんのブロンズアイドルはもう少し荘厳さが欲しいけど、
踊りのラインは美しかった。
やっぱり塗らないとね!
カテコも飛んで出てきた。
上が辞めてそういう立場になったということもあるんだろうけど、
最近の水香ちゃんの「カンパニー率いる」気概が強くて頼もしい。
「守られる女の子」から、すごく成長したなあ。
感涙。
特に芸監が繊細なユカリューシャだから、
いまの水香ちゃんの気概はありがたいよね。
マカロワ版バヤは3幕がちょいと蛇足気味なところがあるけど、
パ・ド・カトルの音楽は切なくて美しくて、好き。
あと2回も楽しみだー!
幕間の撮影会、生臭坊主と、
娘のために毒蛇を仕込んでヒロインを殺したお父ちゃんが大人気
という不思議な光景でした。
【配役】
ニキヤ(神殿の舞姫):上野水香
ソロル(戦士):ダニエル・カマルゴ
ガムザッティ(ラジャの娘):奈良春夏
ハイ・ブラーミン(大僧正):森川茉央
ラジャ(国王):木村和夫
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):入戸野伊織
アヤ(ガムザッティの召使):矢島まい
ソロルの友人:和田康佑
ブロンズ像:宮川新大
【第1幕】
侍女たちの踊り(ジャンベの踊り): 二瓶加奈子、三雲友里加
パ・ダクシオン:
沖香菜子、岸本夏未、髙浦由美子、中島理子
伝田陽美、三雲友里加、政本絵美、崔 美実
宮川新大、ブラウリオ・アルバレス
【第2幕】
影の王国(ヴァリエーション1):中川美雪
影の王国(ヴァリエーション2):三雲友里加
影の王国(ヴァリエーション3):二瓶加奈子
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団