きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー」 宝塚花組

2005年05月31日 | 宝塚(花組)
 芝居は、「夜明け(=明るい未来)が早く来ればいいのに」と願いつつ、悪夢(=過去)から覚める勇気がない者たちが集まる土地マラケシュ(=現在)。そこで交錯する感情、ってとこでしょうか。自分で決着をつけられない感情を抱え、世界の最果てで、ただ時が過ぎるのを待っている。誰と誰がくっつき、ではなく、ふと出会い、そして別れる。ネタ的にはものすごく!好きです。しかし、イマイチ話に入れない。専門用語で言えば「萌えない」。これは脚本、役者、双方に原因があります。
 まず脚本。「螺旋のオルフェ」を繰り替えし見ている(モチロン現在形だ!)ので、現在と過去の場面がいったり来たり、ってのはわかるんですが、やっぱり唐突すぎますよね。「螺旋」だと、アリオン様という、過去の事実・イブの幻想・現在を繋ぐ人がいるので、いろんな場面に飛んでもそれほど違和感がないのですが、今回はとしこさんの蛇だけなので、ものすごく「イキナリ感」があります。もう少し滑らかに繋げられると良いのですが。としこさんの蛇もなんだかなーです。としこさんの踊りは好きなので、単体で見るとありがたい限りなのですが、うまく「コロス」として機能していないように思います。そもそも必要なのか?みたいな。オサ・ふーの次ぐらいに目立っているので、よけい謎な存在になっています。そう、登場人物も散漫というか。各自の「囚われているもの」が軽いというか、納得しきれないというか。蘭とむの変なドイツ人、ありゃ、なんですか?「金の薔薇」ってそんなに美しいものですか?とかとか。役者に思い入れがあれば脳内補完ができるかもしれませんが、そうでないと、皆さんの強い感情について行けず置いてきぼりをくらっちゃいます。いろんな人に役を振りすぎて、一人一人の書き込みが足りなすぎる。あと台詞が正塚か?というぐらい説明していないよねえ。語尾の「・・・」はないけどさ。
 そして役者。皆さん屈折率が足りない。登場人物のがそれぞれに忘れられない重い過去がある、ハズなのに、重く見えないんだよな~。もちろん、その明るさがそれぞれの役者の個性(魅力)であって、宛て書きできないオギーの方が悪いんだけどさ。リュドヴィークとイヴェットは、過去に事件があったからこそ、いまマラケシュで出会ったというのに、お互いなんとも思っていなさそうだし。生還したクリフォードに出会ったオリガには感情の揺らぎが感じられないし。それぞれに「複雑な思い」が感じられないんだよね。「一つの思い」しか感じられない。これがねー、ター&アキなら萌えただろうなあ。マミ&檀でも萌える。やっぱり、「大人」じゃないとダメなんだよな~。「『いろいろあって』『ここ』にいる」の「いろいろ」を感じさせてくれなきゃさあ。
 オサちゃんがやっぱりさあ、前向きに生きる人が似合っちゃうからなあ。最果ての地でウダウダしているのが似合わないんだよなあ。ふーちゃんは、ロシアの亡命貴族、ってとこからしてアレなんだけど、迷いがない女性にしか見えないんで。愛しているかどうかわからない夫を探しに来て、自分と同じように過去にこだわりを持つ男に惹かれそうになりつつも、最後はやっぱり愛していると確信は持てない男と夫婦生活を続ける、っていう気持ちの流れがね、見えづらいよ。樹里ちゃんは、またもや死ぬ役か。しかも無駄死。リカルド~。この人も「蝙蝠」のような自分が・・・というのが見えなければならないんだけど。役者以前に脚本的に、その辺が描き込まれていないからなあ。一旗揚げようとする坊ちゃんにしか見えんというか。ユミコは彷徨う男。漫画なら「そのころのクリフォード」って枠外に書かれる役回りだよな。マラソンする藤真みたいな。
 と、オギー作品だけに、語り出したら意外と止まらなかったわ。これで東京前半なんだよなあ。ムラだとどんなだったんだろう。後半には、もうちょっとドロドロさが増しているのかなあ。ちょっと「螺旋」を見返したい気分です。話の山場がないんだよなあ。あすか&蘭とむのデュエットが一番熱く盛り上がるような。「あなたの手で撃って」のような、「オギーーーーーーッッ」って場面がねえ。ないんだよなあ。「朝が来る」って絵もイマイチ足りないしねえ。それと、ショーではあんなに群舞を使って舞台上に人がたくさん乗っていることが多いのに、芝居だとスカスカになるのは何故?むうう、「螺旋」みたいに、ビデオで見るとわかるものがあるのかなあ。

 ショーも、オーソドックスではあるんだけど。黒タキもスパニッシュもあっていいんだけど。乗り切れないなあ。樹里ちゃんのコメディアンと猛獣使いは好きだけどさ。まず「ボンジュール」に腰が砕けたよ。オサの女装も面白いってほどじゃないし。娘役ちゃんたちが踊りまくっているのは好き好き。舞台に出ているときは常に踊っているってのは、見応えあるよね。さすが花組なのだ。でも、こっちも山場がないんだよなあ。芝居・ショーとも嫌いではないけど乗り切れない、そんなカンジです。

 あとやっぱりさあ、オサの持ち味を生かすには、2番手が濃い方がいいよね。樹里ちゃんだと明るすぎる。前々回まではあさこ、前回はミズがいたんで、それほど気にならなかったけど、樹里ちゃんでコレでしょ?次はユミコだよ。そんで、まとぶ・蘭とむって続くんだよね。大丈夫かいな?ウチがあさこを貰っちゃったのが原因ではあるんだけどさ。

 思い出した。これら以外に印象に残ったのは、副組長の歌声です。ここ数年聞いたことがなかったので、誰が歌っているか一瞬わかりませんでした。ちょっとビックリ~。あと、ムーラン・ルージュに出てきた紫のチュチュは「ザッツ・レビュー」の2幕冒頭で、まーちゃんととしこちゃんが着ていたなあ、なんてことを思い出しました。砂漠の風景は「砂漠の黒薔薇」を思い出してしまった・・・ orz

 ショーのアドリブ。本日は友の会優先公演だったので、それ関連。女装のオサ「友の会の皆様のために、ニューバージョンよ~」。樹里ちゃんのコメディアンは「友の会の皆さん、こんばんにゃ~」「みなさん、宝塚、好きですか~」と問いかけて、客に答えさせていました。可愛かったわあ。最後に組長とオサから挨拶あり。「宝塚歌劇、なかでも花組を!」とは言わないのね。あれは月組の組長だけが言うのかしら。オサは「宝塚友の会貸切公演」と思いっきり言っていました。貸切じゃないんだよね。さえちゃんも同じところを間違っていたなあ。

 関係ないんですが、先日見た「サハラ-死の砂漠を脱出せよ-」のロケ地の一つがマラケシュだとか。なんという偶然。と、友とウハウハしましたわ。
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「白鳥の湖」K-バレエ・カンパニー

2005年05月28日 | バレエ・ダンス
 どこぞで見た中村祥子さんの「白鳥」の写真があまりにも美しかったので、彼女の経歴もよく知らない状態で、とりあえず行ってきました。ソナベンドの美術が好きだし。結果的には行って良かった!写真より、動いて、踊っている姿の方が、ずっとずっと美しかったです。純白に輝く、気品溢れるオデットでした。それでいて日本人らしい「情緒」も持ち合わせている人でした。腕は実にたおやかで表現力があり、肩から背筋のラインが美しく、脚はブレないけど、その技術は決して「見せびらかす」系ではない。王子と出会ったときのマイムも的確です。Kは悲劇版を採用で、最後は「人間」に戻ったオデットが王子と共に天上へ上っていくのですが、その姿が光り輝いていました。いや~、実に素晴らしかったです。
 キャシディの王子。オペラグラスでしみじみ見ると、すでに「王様」の貫禄があります。頬とか口元とか。しかし、さすがに英国ロイヤル、演技は的確で細かいマイムがうまくて、遠目ではやっぱり「王子様」。オデット、オディールに対するサポートも安定していました。ロットバルトはペレズ。悪くはないが、キャシディには完全に負けているわい。まず体格的に。仕方がないけどさーーー。オディールは長田佳世さん。小柄ですが、押し出しはある方かな?白鳥とは別の人が踊る黒鳥なので、完全にロットバルトの手下として王子を惑わせる役回り。3幕の段階では、白鳥と黒鳥が別々なのが納得できんな~、と思っていたのですが、4幕でも黒鳥が出て、王子&白鳥、悪魔&黒鳥の対立がくっきりしているのは、なかなか面白い演出かのう。前もそうだっけか?記憶にないわ。
 群舞は、もうちょっとかなあ。前回よりは良くなったと思うけど。3幕の各国の踊りが少なくてちょっと寂しい。団員が増えると、ハンガリーとかが入るようになるのだろうか?パ・ド・トロワは、悪くはないけど、あまり印象に残らない。
 熊川版は変形ブルメイステル版の悲劇オチ。熊川氏がいない分、「白鳥の湖」そのものを観ることができましたが、まあ、なかなかまとまっていますわな。ストーリー主体で登場人物に無駄はない。ベンノ(元気良すぎ)は道化でもいい気がするんだけど、美術的にはまとまりがなくなるから、この方がいいんだろうなあ。あと3年ぐらい躍り込むと、もっと面白くなりそうな気もします。
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「オペレッタ狸御殿」

2005年05月28日 | 映画
私はコレを
狸御殿シリーズとは
絶対に認めない!

狸を出せば「狸御殿」ではない。
歌が入れば「オペレッタ」なのではない。
「荒唐無稽」「無国籍」と、「まとまりがない」は全然意味は違うのだ。

「音楽劇」とか「ショー(ショーアップ)」とは、どういうことか
監督を含め、製作者にはもっともっともっともっと勉強して欲しい。
コレを見ると、植田紳爾氏の偉大さがわかる。

 話がまとまりがなさすぎる。普通に見ていると繋がらない。脳内補完の必要有り。テンポもものすごく悪い。オープニング以外は、映像に見所がない。歌がショボすぎる。歌と踊りに関して、全体的なビジョンがない。単発で、なんとなく、この台詞、この場面に歌(または踊り)を入れる、って決めてから、間に合わせのように挿入しているカンジだ。その歌(または踊り)の見せ方があまりにも下手なので魅力を感じない。監督の、半端なこだわりだけで、観客を楽しませようとは思っていないのではないか?とにかく映画としては、まったくダメだ。2時間がとても長かった。なんどか途中で帰ろうかと思ったよ。

 着物姿のチャン・ツィイーはカワイイ。そこだけがみどころ。役としてはつまんない。甦る時の姿、白い着物にザンバラ髪の時は、彼女の顔が丸いせいでしょうか、一瞬ロンウン様に見えました。ウフフ。それ以外はねぇ・・・・・・。オダジョもどうでしょう。「狸御殿」で主役を張るには華がない。歌も、音程はあっているけど、感情が乗っていないので表現力はない。平幹二朗の怪演以外、役者も生かし切れていなかった。
 とにかく「超娯楽作品 狸御殿シリーズ」からは、あまりに遠い世界に位置している映画です。「狸御殿」を名乗って欲しくないよ。


追記
一部の人向きの専門用語で追加。
オダ・ジョーの歌は一応音程はあっていなくもないけれど、
感情が全く乗っていない「カラオケ」状態。
歌詞・メロディーで「表現する」状態までは行っていない。
そもそもの曲(歌詞・メロディー)が
「その場面」にふさわしいようにできていないせいもあるんだけど。
そういった意味で、彼の歌唱力は、私の中では「タニ以下」。
チャン・ツィイーは、下手ではないけれど、声量が足りない。
ウメとカノチカの中間ぐらいです。
 
 
あ~、とにかく「華やかさ」が全くないよう。
「極彩色の画面」と「華やかさ」は違うのよ~。
チャン・ツィイーの使い方も納得できないわ~。
後ろを向いて座る場面で右足だけ足の裏を出しているんだけど
そーゆーのを「エロティシズム」だと思っているんだろうなあ。
こーゆー↑玄人(あるいはマニア)の考えは理解できんぞよ。
 
 
上映中、いびきをかいて眠る人がいました。
これは許せます。
許せなかったのは15回ぐらい大きなため息をついていた人。
わたしだって我慢してるんだからさーーーーーーっと
怒りたくなりました。
このような感情を客に持たせる映画の方がイケナイだよねえ、本当は。


さらに追記
など、文句たらたらな私でしたが、
どうも、この「オペレッタ狸御殿」が
公開されたおかげで、雷蔵版の「初春狸御殿」が
DVD化されたようです。
5月27日(金)角川エンタテイメントより発売。

初春狸御殿

うっかり注文しちゃったよ。
ああ、「オペレッタ・・・」が面白ければ
こんな散財しなかったのに・・・・・・・・・・・

*「花くらべ狸道中」も同時発売!

花くらべ狸道中

未見なのでこっちも注文。ああ、金欠なのに・・・


さらに、さらに追記
極楽蛙が鳴くところ、「ポピーザぱフォーマー」の最終回を思い出した。
「ケ、ケダモノの顔は・・・」
POPEE the ぱ フォーマー Vol.3
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「サハラ -死の砂漠を脱出せよ-」

2005年05月26日 | 映画
サハラ -死の砂漠を脱出せよ-

 試写会が当たったので行ってきました。原作は日本では92年発表の小説。なので本国での発表はその前だと思われるので、マリの政変が反映されておらず、悪の親玉がちょいと過去の設定なのが気になるし、トゥアレグ族の描き方がコレでいいのかと思うものの、それ以外はお気楽に楽しめるお話でした。最近見た宝探しモノといえば「ナショナル・トレジャー」ですが、あれよりは、ずっとずっと面白い。
 NUMA(国立海中海洋機関)、簡単に言えば海洋関係のトレジャー・ハンター軍団(笑)に所属するダーク・ピット(マコノヒー)は、南北戦争を逃れた甲鉄艦がアフリカに眠ると信じ、相棒のアル(ザーン)と共に軍事政権下のマリに入る。同じ頃、謎の疫病の発生源を探るためWHOの医師エヴァ(クルス)もマリに入国。そこで彼らが見たものは・・・。
 つきつめると、こんなんアリか~、と思うでしょう。次から次へと偶然に繋がる話、どんな銃撃戦でも主人公達には絶対に弾は当たらない。敵に見つかっても、他の人はすぐ撃ち殺されるのに彼らだけは捕虜にされる。ん~、でもねえ、なんとなくねえ、それを納得できちゃうマシューなんですわな。全てが良い方向に転ぶ強運の持ち主っているじゃないですか。それがダーク・ピットなんだよなあ、と思わせるものが、彼にはあるんですわ。そう思わせるキャラクター作りには成功していると思います。相棒のアルとの会話のノリも楽しいです。デコボコ・コンビ、なんだけど、対等なのよね。ありがちな足を引っ張るタイプじゃないのよ。クルスも医師に見える。NUMAの頭、サンデッカー提督はウィリアム・H・メイシー。狙ってないのに今年3回目だよ。縁があるのね。行動力アリアリの部下に振り回されつつも、結構したたかなお茶目さん。悪役の一人ランベール・ウィルソンは村井国夫さんにちょい似。どことなくケチな悪役が似合っていました。ラスボスがチンピラにしか見えなかったのが惜しい。
 お話もさることながら、この作品の魅力の一つは「砂漠」でしょう。とても綺麗に撮れています。実際はモロッコなのかな?この砂漠を主人公達3人が駱駝に乗って走るところが好き好きです~~。
 皆が英語を喋っているだって?マリの公用語は仏語じゃないかって?そんなことは、気にするな!ノリを楽しむ映画です。プラスNUMAの男所帯。もう2作ぐらいやってNUMA自体を描き込んで欲しいなあ。
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やっぱり似ている

2005年05月23日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
2本足で立つ
千葉市動物公園のレッサーパンダ
風太くんの映像って・・・
http://www.sponichi.co.jp/society/special/futa/KPhotoNormal20050520001_p.html


やっぱ
ゆーひに似てるよね


旧旧8の「魅惑のレッサーパンダ」の
キャッチフレーズ(?)が忘れられない。


別館の
「僕たちは似た熊同士だ」も
カワイイんだけどさ。
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お見送りとか

2005年05月22日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
 早起きして入り待ちも見ようかと思ったけど、ゲームのやりすぎの寝不足も手伝い諦める。リカちゃんの時だって入り待ちしなかったんだしね。

 渋谷で「愛の神、エロス」を見る。正直なところ第一話だけが目当て。コン・リーはイイなあ。。。終映後は地下一階に下がり「ベルギー印象派展」を見る。映画よりこっちの方が官能的だったかも。世紀末のオカルティズム要素もあるし。

 それから有楽町へ。ビッグカメラにキッコロ&モリゾーが来るのだ。どうせ東京に置いてある着ぐるみなんだから~~、と思いつつ見に行く。だってアランジファンだから。

キッコロ

 
モリゾー

 
 雨はだんだん強くなる。17時過ぎに劇場前到着。一般列は1~2列。雨でなければ一般列2列目でも見ることはできるけど、傘があるとね。前の人の傘の柄の部分だけでも視界が遮られるし。と悩みまくる。17時半頃終演。劇場から人が出てくる。お見送りの列も増える。ガードが確定したところで、再度見やすい場所を探す。結局帝国ホテル前にした。ちょっと遠目になるけど全身バッチリ見えるし。最前列なので、待つのも楽だし。
 19時ぐらいに拍手がおこる。いよいよ退団者の出だ!と思った瞬間後ろにいたおばさんが、当たり前のように私と隣の人の間のスペースに割り込んでこようとした。すかさず間を詰める。もう片方の隣の人も間を詰める。油断ならんのう。そして麻吹由衣加ちゃん登場。横断歩道前で手を振り、道を渡り、そのまま帝国ホテルへ消える。
 それからしばらくしてちずさん登場。横断歩道前の挨拶も全て見える。この場所で正解!と思っていたら、道を渡ったちずさんは、帝国ホテルの新館入り口(?ユリーカのあるところ)に向かってそのまま歩いて来たのです。ええ、私の真後ろを歩かれたんですわ。この辺は2列しかなかったし、その2列目にいたおばちゃん達は始終ウロウロ移動していたので、笑顔で白い花を持ったちずさんはバッチリ!!!見えました。
 それからほどなくさえちゃん登場。この時、雨はやんだ!良かったわ~。横断歩道前で何回も何回もご挨拶。劇場側のファンに両手を使って投げキッス!とか。こちら側にも何回か手を振ってくれました。本当に明るいご挨拶でした。最後は白い車に乗って去りました。
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「愛の神、エロス」

2005年05月22日 | 映画
というタイトルのもとに集まった、3人の監督による3つの短編映画。タイトルとか、各話のサブタイトルにくどいくらい「エロス」と名付けられていますが、内容はそれほどではありません。

「エロスの純愛/若き仕立屋の恋」(監督:王家衛、原題「The Hands」)
 高級娼婦と、彼女のドレスを作る仕立て屋の恋。相変わらず雨が降る暗い画面の中での恋物語。目当てのコン・リーは美しい。彼女の顔の造作は決して美人ではないんだけど、なぜだが「美しい」と印象づけるオーラを身体から発しているので、惑わされてしまうんだよねえ。どのドレスも似合っている。高級娼婦から街娼へ堕ちる、そのプロセスは詳しく書かれていないんだけど、彼女の雰囲気でなんとなく察せられる。「赤」は彼女の口紅とかマニキュアとか、やっぱり効果的。直接的な「エロス」の場面はなく、「手」によってそれが表現される。チャン・チェンの太股、股間をまさぐる「高級娼婦」コン・リーの手、「仕立屋」として彼女の身体に触れるチャン・チェンの手、「男」として仕立て中の彼女のドレスの内側に忍ばせるチャン・チェンの手、「死にゆく女」として彼に触れる彼女の手。これがもしヨーロッパ人が作ったらすげーーと思ったけど、もともと「裸」が御法度の国の人が作ったんだしなあ、とちょっと思ったり。もともと「そのものズバリ」じゃない方法で表現している人たちだしなあ、と。あと王家衛は、やっぱ長編の方が良いなあ。短編だと粗筋だけみたい。あの冗長な映像を積み重ねてこそ、彼の世界ができあがるんだと再認識。

「エロスの悪戯/ペンローズの悩み」(監督:ソダーバーグ、原題「Equilibrium」)
 原題に見覚えが(笑)。ってことはともかく。こちらは時間内にきっちり「起承転結」をつけた構成。例えるなら星新一のショートショート。3つの場面から成り立つ話なのですが、そのシチュエーションによっての色調の違いや、それぞれの話をつなげる道具とかが、「職人芸」というカンジです。オチも、まあまあ良いかしら。が、「エロス」は何処に・・・?

「エロスの誘惑/危険な道筋」(監督:アントニオーニ、原題「The dangerous thread of things 」)
 「大自然に女の裸」という、わかりやすい「エロス」。が、話はわからん。なんで浜辺で裸で踊るのだ?塔の中で男女が出会うとか、寝ころぶリンダに重なるクロエの影の角度とか、いろいろ隠喩はあると思うけど、それを私の中で「エロス」に変換するのが難しい。白人男性の「エロス」の概念ってわからんな~、というのが正直な感想です。
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「エリザベート」宝塚月組

2005年05月19日 | 宝塚(月組)
 いよいよMy楽日です。さえちゃんの熱血振りはますますアップ。トート様の激情が場内に充満してました。しみじみ観ると、さすがに星組新公経験者だけあって、手の動きが美しいよね。それにガタイがいいし。むかしはこのガタイにお肉も乗っていたので、宙組オスカルの時なんて「ぱっつんぱっつん」ってカンジでしたが、最近はさすがに頬もこけ、身体の肉も削げ落ちたので、とても男役らしい体型になったと思います。正直あと2作ぐらい観たい気もしますね。
 アサコも、力強く雄々しい肉体にセンシティブな精神、ってのがいいのです。(歌)声も安定してきて、娘役もとりあえずは見納めかと思うと少々寂しい気もします。アーネストはともかく、正式なお披露目はジャジーーーだしさ。
 今回思ったのはゆーひのルドルフ。たーたん・ぶんちゃんなどは、繊細な精神のために「現実」に追いつめられて、トートのもとに到着してしまった、という、受け身的なイメージが強いんだけど、ゆーひは、自ら突っ走って、トートのいる場所がゴール地点だったような、そんな印象を受けました。エリザベートの場合は、生と死、両方に向かって走ろうとして、そのため不安定だったけど、ゆーひのルドルフも同じで、だからこそ「生きるあて」がなくなったときに、死へ向かって激走したような、そんな印象。この母にしてこの息子あり、みたいな。こういうルドルフもありなんだな~、と思いました。
 とにかくこの作品。ビデオでは繰り替えしみているのですが、ナマをこんなに観たのは初めてでして。星は2回、宙は1回、花は4回、月は10回(花・月はムラ東京の計)。やはりナマでしかわからないところがありますよね。映像だと、どうしても出演者全体の「アンサンブル」というか、「バランス」は見えませんよね。このトートがいたから、このエリザベートがいて、このエリザベートがいたから・・・という関係性?というの?そのあたりが、この月組で初めて見えました。もちろん星の時のように、たった1回で「俺を狂わせる」って経験も得難いんですけどね。本当に楽しませていただきました。ありがとう、月組!

 本日のゲストはマミちゃんなど多数。ルキーニは「真琴さん、相変わらず美男、おっと美女ですね」とか言ってたような・・・。
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「エリザベート」宝塚月組

2005年05月15日 | 宝塚(月組)
 今日の一幕目は、歌のキッカケを外す人が何人か。声も辛そうな人がいたけど、終了間際の一週間ともなるとヘロヘロになるのは無理もない。二幕目は復調。というより、だいたい、いつもは、第一幕は役者さんを観て、第二幕は話に引きづり込まれていることが多いので、たんに気がつかなかっただけか?

 アサコは体操の場面が良かったなあ。生命力が溢れていながら絶望感一杯で。彼女(のエリザ)には東宝版の「夢とうつつの狭間」だっけ?あれを歌って欲しいなあ。

 夢とうつつに挟まれて
 揺らぎ続ける この思い
 一人になりたい 孤独は怖い
 生きていたい でも突然消えてしまいたい

観客の方にはいろいろな「エリザベート像」があって、しかも「ヅカ作品として」とか「娘役として」とか、いろんな思いがそれに重なっていると思う。サエちゃんトートに対するアサコのエリザベートは、賛否両論はいろいろあると思うけど、私は好きだなあ。「生」「死」の両方を求めるのは欲張りとかではなくて「二律背反」。相反する二つの気持ちに精神が引き裂かれるような、そんな女性が私の思うエリザベート。そこにもってきて、並じゃない体力がありそうってのがね。いいかしら~、と。

 そうそう。お見合いの場面の鹿なんですが、見た目は彫刻とかそれに類するものじゃないですか。その角を折るなんて、もしかして、フランツってば射撃が下手?でも、嬉しそうに取りに行き、「獲物を捧げる」シシイを観ると、もしかしてアレって「生きている鹿というお約束」なのでしょうか?

 で、エリザとは直接関係ないんですけど。トシを取ると一年も三年も五年も十年も同じで、「つい最近」が、「数年前」だったりするじゃないですか。でも宝塚って一年、どころか、一作一作が勝負なんだよなあ、と階段降りを観ながらしみじみ思いました。ものすごくダンスがうまい子がBMBの「赤い風」に入っていて、それが研2だと聞いたときはビックリしましたが、その子、みっぽーちゃんはもう研6だし、末子ちゃんや越リュウだって降りてくるのはかなり後半になっちゃっているし。限られたチャンスを限られた時間で掴むために日々努力している彼女たちには、本当に頭が下がる思いです。プロなんだから当然、と言う人もいるでしょうが、でも、ここまで序列が出るのは厳しいよねえ・・・。


追記
書き忘れ。前々回ぐらいに気がついたのですが、「皇帝と皇后の顔のマグカップ」の絵柄は、ガイチとアサコのパンフの写真です。セピア色のヤツ。売ってくれれば、100年後じゃなくても「コレクターズ・アイテム」になるのにねえ。
みゆちゃんは小柄なせいか、大振りで踊ります。ドレスの時は、もう少々優雅だとよいかも。でも、ドレスはまだ2回目だしね。これからよね。
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「キャッツ」劇団四季

2005年05月13日 | 劇団四季
 主題歌は20年くらい前から知っていたのですが、本編を見たのは本日が初めてでした。思っていたよりも、ずっとずっと楽しかったです。友よ、チケット(前日予約)を取ってくれてありがとう!
 内容は複雑な話ではなく、ネコちゃん達の芸披露ってか。出演者が絶え間なく歌い踊り芝居し、そうでない時は端っこでゴロゴロニャ~、と。四季ってさあ、トリプルキャストの一番下に当たっちゃうと、あぁ~、もうぅ~(脱力)になってしまいますが、本日は全てOK。しかもキャストに中国、韓国の方が多かったので、かえって私の苦手な四季の「母音発声法」がそれほどキツく感じられないのも楽しかった理由の一つかも。
 とにかく踊る。パンフを買っていないのでどの色のネコが誰、と言えないんだけど、銀色のネコちゃん、上げた脚が綺麗。まっすぐ。泥棒夫婦ネコも歌いながら踊って。マジシャンなんか、そんじょそこらのバレエ・ダンサー顔負けさ!なんとなく熊川君を思い出すキレの良いジャンプ。それなのに、踊りつつ歌うのよ~。元役者の哀愁も良く、なぜか慕われる長老さんもカワイイ。そんななか、グリザエラの存在はわからんな~。最後に歌ってイイトコドリ、みたいな。ミュージカルを知らない人でも聞いたこととがある「メモリー」を歌うからには、もっと話に絡むと思っていたんだけど。中島みゆきの「ふたりは」を思い出すようなビジュアル・扱いでしたわね。彼女に追いすがる子ネコちゃんの、子供故の純粋さはカワイイ。うん、ここは感動したよ。その他にもイロイロあったんだけど、一度見ただけでは書ききれないよ~。名前も長くて難しいし。
 お目当てのキヨミチ。ネコの顔でわかるかな~、と思ったけど、一発でわかったよ(爆)タガーは歌担当。だからピルエットでもたついても、ラインダンスで脚があまり上がってなくてもノープロブレムということで。よたったピルエット(シングル)がカワイイと思うのは末期症状か?不真面目で俺様なオヂサン猫がピッタリでした。舌をベロベロ出してるし。腰を振っているし。海賊ちゃんの時はLovely。最後のシメもタガーさんで、笑かしてくれました。
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「エリザベート」宝塚月組

2005年05月12日 | 宝塚(月組)
 本日はVISA貸切公演。私はこの貸切については運が良く、割とチケットが当たる方で、サブセンとはいえ、最前列や2列目が来たこともあります。これ以上良い席は来ないだろうな、と思っていたら、来ましたよ。2階最前列センター。0番の位置です。みなさんの目線が嬉しい~。舞台も、とても綺麗に見えました。フォーメーションとかを含む役者の舞台配置だけではなく、照明などの舞台効果も美しかったです。小池先生が頭の中で描いた「絵」を観たな~、って気がしました。ありがとうVISA!

 VISA宣伝。最初の組長挨拶に「♪三井住友VISAカ~ド」の歌が盛り込まれました。写真を撮るキリヤンの掛け声(鳩が出ますよ)も「お約束ですからね。三井住友VISAカード」。

 いつもは好きなジェンヌさん中心に観るのですが、せっかくの2回最前列センターですので、なるべく頭を動かさず、舞台中央を中心に観るようにしました。トート様登場時も越リュウなどを観ていることが多いのですが、今回はさえちゃんをしっかり観ました。初登場はライティングと相まって「美しい」の一言。そこだけキラキラ~、としてました。白銀に光り輝いているのよ。他の場面でもさえちゃんメイン。本日はトート様の切ない気持ちに浸りました。最後も良かったねえ、ってカンジっす。トート・ビジョンだとハッピーエンドの話なんだと今さら思ったり。

 と、言いつつも、戴冠式は越リュウのダンスに釘付けよ。エリちゃんは赤毛の胸元ブローチ。そうそうエリちゃんといえば、親戚のオヤジの時、綱渡りをしようとするシシイを助けようとするんだけど、10日は上着を脱いで足先を振る準備運動をしていました。今日はバスケットで受け止めようとしていた??

 あとは黒天使の動きだよね。どうせ映像ではトート様のアップばっかりだろうし(←まだ観ていないのよ)。この動きを能に焼き付けおかねば。この先いつ再演するかわからないし。再演時には変わっているかもしれないし。

 フィナーレの「闇が広がる」。黒天使組、病人のように顔色が悪い(笑)。今までは感じなかったんだけど。薄い色の衣装だから?花組の時は・・・・・・・・・アサコを観ていたのか。

 ところでさ。「子供を返してぇぇ」の語尾の震え方とか、見得の切り方とか、アサコってウエダ芝居に向いている?なんて不吉なことを思っちゃいました。ヤバヤバ。
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「クイズ!ヘキサゴン 宝塚元男役スター大会」

2005年05月11日 | 宝塚(専科、スケジュール、雑談等)
ちょっとタイトルうろ覚え。
実は元花組大会だったりする。
タモを起点に、時計回りにちゃんとヅカ序列になっていたわ。

前回がとっても面白かったので楽しみにしていたのですが
前回ほどではなかったかな。
笑いの場面とかトークの場面が前回より少なく
普通のクイズ番組だった。それが正しい姿なんだけど。
マミちゃんの早期脱落がイタかったなあ。

タモちゃん。
ピンクの衣装に大衝撃。岡田色(ピンク)に飾り付き。
宝塚のショーで着ても違和感がなさそうだよ。
誰の趣味だ?本人?スタイリスト??????
最後、正解とセーブ崩し用不正解を書いて
「どっちにしようかな」で一つ消して
結果、それで優勝して。
やっぱ強運の持ち主だよなあ。

マミちゃん。
うちの母は「KABAちゃんみたい」と言いました。
間違っちゃいないよな。
相変わらず男、いや、オカマ、いや、なんと言えばいいのか。
カッコイイ。肌が綺麗だったね。
衣装も似合っていた。
もうちょっと残って番組を盛り上げて欲しかった。
現在の肩書きが「歌手」ってのは・・・、と思ったけど
現在は「コンサート」が主な活動だから正しいのか。

たーたん。
初出場のため、ルールが把握し切れていなかったのか?
落ち着いた外見。でも喋ると女の子。
サザクロIIの映像が懐かしい。
最後、惜しかったね。

チャーリー。
顔がふっくら。病気のせいなのかな?
決勝を観ていた映像ところ、スカートの裾が
思っていたよりずっと短くてドキドキしちゃったよ。
レオタードでお出迎えか。バニーでお出迎えか。
ちょっと想像しちゃう。
前回ほどぶっ飛んでいなくて寂しい。

ずんこさん。
相変わらずマイペース。
回答を書かなきゃいけないのに
「はぁ~~。全然わからんわ~~~」と
ボーッとしている顔がアップで抜かれちゃうところが
カワイイね。
彼女は退団して結婚して・・・・・なのに
彼女と組む前からトップだった花總さんは(ry

幸ちゃん。
TV慣れしているカンジだ。肌が綺麗だ。
ワンピースも似合っている。
×ルームで「マミさん、これに(回答を)書いて」とか
ハッキリ言いつつ、上級生に気を遣う、
いいお嬢さんだよなあ。

ぜひ来年もやって欲しいですね。
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「エリザベート」宝塚月組

2005年05月10日 | 宝塚(月組)
本日も1階後方下手寄りで観劇。
さえちゃんは熱血。時々、猫科動物が牙を剥いて威嚇している姿が連想された。

・出だしのキリヤン、狂気タップリ。若いけど。

・オープニングの法廷、上手側の仮面ちゃん最前列の子の動きがイイ!
 ピキピキして、ポーズの保持も的確。

・シシイとパパは仲が良いよねえ。んで「貴族として変わり者」って
 雰囲気もあると思う。この二人なら「サーカスの芸人の振りをした」って
 逸話も納得だ。

・今日初めて知った!みゆちゃんのパパはエリちゃんだったのね。
 なにを見てきたんだ~。

・母「后になりますの!」のところで、「わあ~、おきさきさまぁ~」って
 夢見る少女のみゆちゃんの表情はカワイイよ!要チェックのこと。

・震える黒天使は好きだわ。ここに限らず、黒天使の群舞は好き。
 10人でも6:4で動いたり、線対称の動きだけではないところが。

・ひら~。素敵よ~。

・「私だけに」。アサコの声は良く出ている

・「ツェップス、手のひらを見る」は今日も無し。変更なの?
 このメンツだと、ツェップスが悪の首謀者だね。

・「君の手紙何度も読んだよ」のガイチの背中に泣ける。
 皇帝として「義務を捨てる」ことはできない。全てをなげうつことはできない。
 それでも、自分のできる最大限の譲歩をする。シシイの我が儘に負けるのではなく、
 彼女への愛のために、皇帝自らが選んだ道なのだ。
 その深い愛情に泣く。

・ルキーニが撮影したのは帝劇ルキーニ&婚約者のシルヴィアさん

・ハンガリー戴冠式でのルキーニ、その位置で撮ると、写るのはトート閣下では?

・マダムは赤毛に青い羽根飾り。でも胸元は首飾り&ブローチ。
 寄せて上げてじゃなかったわ。

・シシイが見た写真には何が写っているの~?
 ここのトートは、シシイを喰らうんじゃないかと思った。迫力があったわ。

・精神病院、ショールの演出自体は好きなんだけど、あんなに綺麗でなくても
 いいのでは?もうちょっとボロい方が説得力があるような。

・その後、泣き顔から、キリッとした表情になるところが好き。

・ルドルフの葬儀。息子を失った悲しみに対し、妻と支え合いたい夫。
 でも妻はそれを拒絶し、自分の殻の中でひとり悲しむ。
 それを見た夫は、拒絶された寂しさより、嘆いている妻を
 可哀想に思う気持ちの方が強い。妻を思っているんだなあ、と。

・前後しますが、ルドルフの棺の前のフランツ。皇帝として身を切るような思いで
 「皇位継承は・・・」とルドルフに告げ、見放したように思えるけれど
 「自殺者の葬儀は出せない」という法王庁に長い電報を打って埋葬許可を取ったり
 最初に葬儀を拒絶した枢機卿が、後日法王に選出されそうになると
 オーストリア皇帝の権限で阻止したりと、そんなエピソードを知っていると
 息子としてはちゃんと愛していたんだよなあ、って思う。その辛さを
 埋めてくれるのはシシイしかいないのに。。。、と上記に続く。

・「死は逃げ場ではない」があっさり。と思ったら、その後の「愛と死の露輪舞」では
 ボロボロ(←感情的に。役者さんの歌ではなく)なトート様なのだった。
 痩せ我慢だったのね。その落差がイイかもよ~。

・トートとルキーニの関係性がイマイチ見えなかったんだけど
 今回観て、手下でもないし、何かを狂おしく求める者でもなく、
 割と普通の男が、トート様に見いだされてしまったために、
 エリザベートを殺す道具として使われちゃったのかなあ、なんてことを思った。
 最終答弁の後、つまり1898年9月10日に、レマン湖にいたルキーニに
 トート様が「取り憑いた」から、ルキーニはエリザベートを刺したのかな、なんて。
 トートとルキーニの関わりは、最終答弁でナイフを受け渡したとき
 初めてできたのかなあ、と。だから「俺ではない」と弁明しているのか、と、
 勝手に話しを作ってみたり。

・フィナーレの男役群舞、笑っちゃうほど揃っていない。けど、
 ムラの初日より、だいぶ揃ったのよ、コレでもさ。
 腰が入りすぎの越リュウに惚れ惚れさ。

他にもあったような気がするんだけどなあ。「ワタシャなにを観てきたんだ~」と思った場面がもっとあった気がするんだけど。その辺は12日に確認してきます。
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祝!デルフィーヌ・ムッサン、エトワール任命

2005年05月09日 | バレエ・ダンス
GW中はいろいろ予定が詰まっていて観劇記をアップするのが精一杯で、ネットサーフィンはあんまりできなかったので、ついさっき↑を知りました。2では5月4日に話題になっていますね。5月3日の「シンデレラ」で、観客の前で任命されたそうです。え~ん ヽ(> <)ノ 乗り遅れちゃったわ。なにはともあれ
エトワール任命
おめでとう!

極東からの呟きが届いたのかしら。35歳(?36歳?)で就任かあ。まだ踊れるとは思うけど、個人的にはアニエスより先に就任だ!と思っていたので、なんで今頃~、とか思っちゃう。その時は「マルティネスが先にエトワールに昇進しているし」と納得して、だからこの次は絶対ムッサンよね!と思いこんでいたのよ!それがオレリーに抜かれ、オスタに抜かれ、ピジョルに抜かれ・・・(ジロは好きだからOKなの)。遅いよ~~。でも、良かった。もう無理かと諦めていたの。来春には来てくれるかなあ。なにを踊ってくれるかなあ。楽しみです。

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「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」

2005年05月07日 | 映画
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語スペシャル・エディション

 突然の火事で両親を失った三姉弟妹。後見人となったオラフ伯爵は、彼らの両親が残した遺産を奪おうと、あの手この手で子供達を殺そうとする。幾度もの危機を、発明家のヴァイオレット、両親の蔵書を全て読み尽くした博識のクラウス、なんでも囓るサニー(乳児)は、力を合わせて乗り越えていく・・・。
 ↑だけ見ると、子供達が明るく未来を切り開いて行く話のように思われるかもしれませんが、ちょっとドロドロした雰囲気で、「幸せに暮らしました。おしまい。」に行き着く寸前に次の不幸が降り注ぐという構成で、なかなかに面白かったです。人生は、特に両親を亡くしたこの子達の将来は、全ては薔薇色ではないけれど、みんなで力を合わせて乗り切って(←この言葉が一番合うと思う。「克服」ではないの。対症療法。でも、人生ってそんなもんよね、みたいな暗示)いくんだろうなあ、と思わさせるラストも悪くない。スッキリしないけど。全体的にティム・バートン廉価版みたいなカンジだったわ。
 オラフ伯爵を演じるのはジム・キャリー。「オラフ伯爵の変装」という設定で七変化。いつもは濃すぎてたりすぎてイヤだわ~、と思うことの方が多いのですが、今回はそれが良い方向に作用したと思います。メリル・ストリープも出演。オスカー女優なのに、こういうイロモノもうまいんだよねえぇ。子役達も芸達者。でも誰に似ているか思い出せない。長女はソフィー・マルソー?長男はお笑いの蘊蓄垂れに似ている??
 ゴシック調のファンタジー要素満載の画面はとても好きですし、前半のテンポも良かったのですが、両親が「どうやって」殺されたかはわかったけど「なんで」殺されたのかはわからなかったし、望遠鏡の意味とも解けきれなくて、最後はちょっとムムム。でした。
 エンディング・ロールがとっても凝っているので、最後まで席を立たずに見てくださいね。影絵っぽいの。これが原作の挿絵なのかな?そうならちょっと読んでみたいかも。
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