一幕の沖さんは前回より格段に美しく
踊りも丁寧で、特に腕の使い方が滑らかで、
空気に漂うようにふわっとしていて
体重が感じられなくて
そこはとても素晴らしかったんだけど、
芝居の部分が薄く、
恋する人外より、死者のウィリーに近く、
少しがっかり。
一幕はラストだけ恋する乙女の笑顔だった。
シルフィードはもっと好き好き光線を出して欲しいな。
ニ幕では、恋がかなって幸せそうな笑顔。
妖精らしさに溌剌さ。
私の好みではもっとコケティッシュに
降り切ってもらいたいけど、
一幕よりずっと魅力的だった。
命が尽きるのはポキッといきなり。
幸せを残したままな気がした。
秋元さんは相手が誰でも卒なく、
というイメージだったけど、
今日の一幕の沖さんとはあんまり合ってないかな。
ソロは冴え冴え。
正確さがブレない鮮やかな踊り。
二幕からは沖さんに明るい笑顔が出てきたこともあり、
踊りの雰囲気も合ってきた。
ダンサーとしては安心安定で頼もしく、
役としてはちゃんと情けなかった。
信じるなよー。
嘆くのは自己責任よねー。
あなたにエフィーは任せられないさー。
秋山さんのエフィーが超可愛くてー!
可愛いは正義!
ジェイムズは馬鹿だよー!
友人の婚約者への愛情を隠さないガーンも、
ジェイムズが出て行ったあとに
「お前の出番だ!」とけし掛ける友人達も、
私にはわからない世界だ。
ジェイムズは意外に嫌われているのだろうか。
エフィーの友人青には、
政本さん伝田さん三雲さんなど。
マッジの柄本さんはノリノリだった!
怪しげな布も、信じるジェームズが悪い気がするよ。
シルフィード達はとても美しかった!
来日できないオブニャニコフ氏に代わり指揮は井田さん。
ダンサーの決めに合わせるために
全身全霊で舞台を見ていたように思います。
(佐々田Love一郎先生を思い出した)
ありがとうございました!
◆主な配役◆
ラ・シルフィード:沖香菜子
ジェイムズ:秋元康臣
エフィー(花嫁):秋山 瑛
ガーン(ジェイムズの友人):鳥海 創
マッジ(魔法使い):柄本 弾
アンナ(ジェイムズの母):坂井直子
【第1幕】
パ・ド・ドゥ:中川美雪 ― 生方隆之介
【第2幕】
3人のシルフィード:金子仁美、加藤くるみ、足立真里亜
指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
協力:東京バレエ学校
振付:ピエール・ラコット(フィリッポ・タリオーニ原案による)
台本:アドルフ・ヌーリ
音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー(第1幕パ・ド・トロワはモーレの『オンブル』より抜粋)
美術:マリ=クレール・ミュッソン(ピエール・チチェリ版による)
衣裳:ミッシェル・フレスネ(ウージェーヌ・ラミ版による)
衣裳製作(ジェイムズ、シルフィードたち):ステージ・デコール(マルガリータ・モルチャノワ)
◆上演時間◆
第1幕 14:00 ― 14:55
休憩 25分
第2幕 15:20 ― 16:10