東バ ジゼル2日目。
1幕。
公爵様が外に出るとき
ドアを開けていたのはヒラリオンだったのか!
岡崎さんの演技は細かく的確だった。
アルブレヒトがバチルドと相対したときも
ジゼルに、ほら、とか。
ずっとヒラリオンだから、煩くない。
芝居の流れが納得。
秋山さんのジゼルは予想通り、可愛い!可愛い
恋の喜びに満ちている。
それを突然、失う。
踊りの技術も高い。
どこも安定している。
狂乱は狂気じゃないかな。絶望?
秋元さんはオーソドックスな貴族様系。
ジゼルへの気持ちは遊びではないけれど
自分の立場に戻らなければならないのをわかっていて、
切り替える。
ペザントの衣装、
女性陣の色分けは区別がしづらい。
特に黄色と緑。
バチルドとジゼルが、彼は私の、と言い合うところ、
訳がわからない公爵様がツボ。
榊バチルドは美しかった。
裾捌きが優雅でした。
今回の版のバチルドは優しいのね。
ジゼルに手にキスされて咄嗟に払うとか、
倒れたジゼルに駆け寄ろうとするアルブレヒトを止めるとかは、ないのね。
2幕。
政本さんは、立ち姿は美しいし、
どことなく無機的なところはミルタにピッタリなんだけど、
踊りが続くとメリハリに少し欠けるかな。
もっと溜めとかがあってもいいかも。
弾くんはブリゼ?横移動。
秋元さんはアントルシャ?縦飛びの方。
秋山さんのジゼルは可愛らしく、
でも、凜としている部分もあって、
2幕では彼を守る!という意思を感じた。
この秋山さんを見てから沖さんを見ると、
ジゼルの気持ちの不安定さを感じて狂乱が大納得かも。
役替わりはこういう部分が楽しい。
明日は行けないんだけど!
アルブレヒトのラストは、
マラーホフの役作りの話の記憶があるためか、
弾くんだと、死んだジゼルに会ったのは夢だったのかな、と思うけど、
秋元さんはジゼルから赦され、
それを胸に生きていくんだなあ、と思った。
昨日は5階、今日は1階なので、
見える部分が違うせいもあるんだろうけど。
個人的には、2組の組み合わせはバッチリだと思いました。
井田さんの指揮も良かったな。
話も踊りの意味もわかって、ここで強く!とか、
そんなかんじで音を作っているんだろうな。
金子さんも見れたし、良い公演だった。
明日も見たいんだけど、マンションのアレが、、、
ダンサーによって違うのが当たり前だし、
違うべきだとは思うけど、
個人的には朝を告げる鐘の音を聞いて、
アルブレヒトが助かったことに安堵するジゼルが、私は好きだなあ。
ユカリューシャは「アルブレヒト」と言ってたよね。
東バにジゼルが復活した頃はS席はあまり買えず、
東文なら3階より上が基本になっていたので、
初めてオペラグラス無しでもOKな席で見たとき、
ヒラリオンの袖が縞々で驚いた。
今年の衣装の袖も縞々だったね。
沖・柄本組、冒頭の、家に戻るわ、行かないで、戻るわ、ダメ、
の掛け合いがあって(実際の台詞は違うかも)、
ジゼル昇天の、手を差し伸べ、手を取り、と対になっているのか、と。
今回はワシリエフ版改訂で、
なんだろう、
斎藤版より、フョードロフ版なのかな?
ラスト場面、初日の沖さんは空気に溶けて消えるかんじ。
だからアルブレヒトもウィリー達の出来事が夢か現かわからない。
秋山さんは浄化されたかんじ。
天国に行ったので、
アルブレヒトは彼女にもう会えないことがわかってしまった。
かな。
2組いると違いが楽しめるね。
変更点の、朝の鐘のところで
ジゼルがアルブレヒトの近くにいないのが
芝居部分では解せない。
2人の気持ちの流れが把握できない。
あそこでジゼルがどのような表情になるか、
物語上も、ダンサー個人の演技上も、
キモだと思うんだな。
でも、あの場面アルブレヒト役からすると、
全力で跳んだあとに
ジゼル役の芝居に合わせて
腹筋だけで起き上がるのは超絶に大変!って、
誰かのインタビューで読んだな。
マラーホフだったかな。
だから仕方がないんだろうな、と思うけど。
でもやっぱり、ジゼルがアルブレヒトを
抱え起こして欲しいなー。
【配役等】
ジゼル:秋山瑛
アルブレヒト:秋元康臣
ヒラリオン:岡崎隼也
バチルド姫:榊優美枝
公爵:木村和夫
ウィルフリード:大塚卓
ジゼルの母:奈良春夏
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):
岸本夏未-岡﨑司、加藤くるみ-玉川貴博、
上田実歩-昂師吏功、髙浦由美子-鳥海創
ジゼルの友人(パ・ド・シス):
二瓶加奈子、三雲友里加、菊池彩美、
酒井伽純、長谷川琴音、花形悠月
ミルタ:政本絵美
ドゥ・ウィリ:金子仁美、中川美雪
指揮:井田勝大
演奏:東京交響楽団