夢七雑録

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気ままに亀戸散歩(2)

2010-03-19 21:00:04 | あの町この町
 広重の江戸名所百景の「亀戸天神境内」の現在の姿を見たついでに、同じく百景の一つである「柳しま」を見に行く。亀戸天神から横十間川に出て北に向かって歩いていくと、北十間川との合流点近くの柳島橋に出る。ここを渡ったところが柳島で、北辰妙見大菩薩を祭る法性寺が現在もある。ただし、当然とはいいながら、百景に描かれた景色は既に無い。それだけ確認したら、横十間川沿いに戻って、萩寺で知られた龍眼寺の横の道を入って天祖神社の前を通りすぎる。この道は亀戸七福神詣での道でもあるのだが、道は少々分かりにくい。それでも、道さえ間違えなければ、梅屋敷跡の前に出る。広重の江戸名所百景の一つでゴッホが模写したという「亀戸梅屋舗」のあった場所だが、今は説明板があるだけである。ここから、東に向かって適当に歩いていけば、多分、香取神社の前に出られるだろう。この辺りは亀島という島で、周囲は海だったそうだが、今は、海と島の境界がどこなのか判別すら出来ない。掘ったら、貝殻ぐらい出てくるかも知れないが、やった人があるのかどうかは分からない。ところで、香取神社で4月に開かれる植木市は都内最古の植木市だそうだが、実は、五月の勝矢祭を盛りたてるために行ったのだという。植木市の方は行った事があるのだが、肝心の勝矢祭の方は、まだ行った事がない。そのうち行ってみようと思いつつ、今もって、そのうち状態になっている。

 香取神社から明治通りを南に行き、亀戸駅を通りすぎて、京葉道路を左に折れると、サンストリートがある。1997年にセイコーインスツル工場跡にオープンした商業施設で、写真は当時の様子を示す。最近はイベントが多く開かれているせいか、けっこう賑わっているように見えるが、この施設、2012年までの期限付だそうで、その後がどうなるかは分からない。このサンストリートに貧乏神社が祀られるようになったのは、いつ頃だろうか。この神社、最初は2階にひっそりと祀られていたが、今は堂々と1階に進出している。貧乏神も受け入れてもらえる状況になったわけだが、さりとて、ついて来られても困るので、ちょいと蹴飛ばしてから外に出る。サンストリートの西側は桜並木の亀戸緑道公園で、春には桜まつりが開催される。この道を南に歩いて行くと人道橋に出る。ここまで来てやっと、この緑道が都電の軌道跡だったことに気付かされる。緑道は、橋を越えた先で大島緑道公園と名前を変えて続いていくが、今回は、人道橋から、もと、竪川だったところに下りる。


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