このタイトルで皆さんを驚かせることは良しとしませんので、
まずはなんでもなかったこと、夫婦二人無事であることを先にご報告いたします。
とんでもない思い違い、思い込みでドタバタしたハイキングでした。
<西沢渓谷手前の広瀬ダム>
昨日は秋晴れ、紅葉を愛でに西沢渓谷ハイキングに出かけました。相棒はいつもの夫。
西沢渓谷は2度目です。1度目は7年前ツアーに参加して出かけた雨の日。必ずリベンジと思いながら今に至りました。
夫婦揃ってフリーな日と良い天気とが合致することはなかなかありません。昨日はそれが全てうまくいった日でした。
西沢渓谷は関東地区にお住いの方でしたら、よくご存じの紅葉の名所です。
土日祝日になると細い滑りやすい遊歩道はハイカーで数珠なりになります。
そこで連休明けの平日を選び、朝早く出かけましたが、それでも結構混んでいました。
今日はまずは私が凍えついた事の顛末からお話します。
渓谷のハイキングの詳細は次回になるかもしれませんが、ご容赦ください。
案内図の点線部分を歩きました。一周約10キロ、4時間から4時間半のコースです。
私たち夫婦がペアでハイキング、山登りをするときは、足の運びの遅い私が前、夫が後ろを歩きます。
「三重の滝」を過ぎてしばらく行ったところに広い河原があります。(白い丸印)
<三重の滝>
私はいつものように夫より先を歩き彼がついてきているものとばかり思っていました。
恐らくその河原まではすぐ後ろを歩いていたと思いますが???・・・(多分)。
今回は夫は写真を撮ることに力を入れ、一眼レフの重たいカメラと三脚を持参してきていました。
私は「ゆっくでりいいわ、いい写真を撮ってね、先へ行ってるから。」と言って少し二人の間が空くことがありました。
それでも夫はあっという間に私に追いつきます。
その河原で私は夫がやってくるのを待ちました。次から次へと上がってくるハイカーの行列。
20分待っても30分待っても彼は現れません。
私は徐々に不安になり、これは夫の身に何かあったに違いない。そう思い込んでしまいました。
2~3組のハイカーに三重の滝付近で「これこれ・・・の高齢者のハイカーを見かけませんでしたか?」
「何か事故があったような様子はありませんでしたか?」と尋ねましたが、皆さんの答えは「NO」。
彼は写真を撮るために、あまり人の行かないような危険なところへ平気で行きます。
またトイレが近いので人目のつかないところでキジウチをするのです。
「猿も木から落ちる!」あの有名な登山家の谷口けいさんも「お花摘み」で滑落、お亡くなりになりました。
徐々にハイカーも少なくなり、1時間は待ったでしょうか。
私は覚悟を決めました。きっと彼は人知れずあの清流に流されてしまったのだと。しっかりしなければいけないと。
そして一刻も早く救助を求めるために、戻るべきか進むべきか考えました。
しかし10%の確率で夫は先へ行き、私がいないことに気づいて戻ってくる可能性もあると思いました。
それに七ツ釜五段の滝まで行けば、その後は走っても下れるような林道だったと記憶しています。
火事場の馬鹿力というのでしょうか!
ほとんどハイカーの居なくなった岩場の道を、普段のろまな私が信じられないスピードで七ツ釜五段の滝を目指したのです。
そして私が待った河原と七ツ釜五段の滝までの丁度中間地点辺りで上から駆け下りてくる夫とぱったり出会いました(黒い丸)。
私は、彼は生きていた!腰が抜けそうになり、その場に泣き崩れたしまいました。
前後にハイカーはだれもいなかったことは幸いでした。何事かと思われたでしょう。
そしてほっとして安心して嬉しく、ドラマティックな再会はそこまで。その直後に私は、
「どうしてもっと早く迎えに来てくれないの?」「どうして私を追い抜いて置いてきぼりにするの?」と夫に怒り狂ったのです。
彼の説明によるとこういうことです。
私が夫を待っていた河原から先は人が一人づつしか歩けない滑りやすい1本道。
前方の列の中に私の後ろ姿にそっくりの女性がいたのだそうです。47年も一緒に暮らしていて奥さんをなぜ間違えるのよ。
それで私が大分前を歩いていると勘違いした彼はその列に従い、少しづつ抜きながら(滑りやすい細い岩場の道が多くぬきにくいです)、
とうとう最終の滝の前の方丈橋(赤い丸)までやってきてしまいました。
いくら何でも私がこんなに速いはずはないと気づいた彼は、私が後ろにいると判断、しばらくそこで私を待ったそうです。
私は下で待ち、彼は上で待ち!何ということでしょう、会えるわけがありません。
そして待てど暮らせどやってこない私に、彼は彼で私が怪我でもして引き返しているのではないかと思ったそうです。
それで彼も猛スピードで駆け下りてきたというわけ!
も~なんなんでしょう、このドタバタハイキングは!
念のため、携帯は全く電波が通じない状況でした。(私も夫もソフロバンクです
しかしその後は私も機嫌を直し、コバルトブルーの水が渦巻く滝や淵を眺めつつ、無事七ツ釜五段の滝へ。
私がなぜ最悪なことを考えたかというと、西沢渓谷は手軽なハイキングコースではありますが、
断崖を削って作られた危険な個所もあり、毎年滑落者の多く出る場所であることをよく知っているからです。
冗談ではなく、明日から私の人生は一変するかもしれないと真剣に考え、凍りついた恐ろしい時間でした。
次回は写真が中心です。
今日もお立ち寄りくださりありがとうございます。
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