夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

映写機によるエリアルイメージテレシネと TC-20 によるテレシネ比較

2020-12-23 10:25:02 | Weblog
TC-20 をいじっていたら樹脂のワッシャーが変なところに張り付いているのを発見。


どこから取れたのか、もしかすると先日ガイドローラーを外して注油したとき脱落したのかもと調べましたがそうじゃありません。
どうもメーカーで組み立てたときに落として行方不明になったので別のを組み込んだんじゃないかと推理。
このローラーの E リングの奥に同じのが入っています。

そういうことにしておきましょう。

裏カバーを外したのでついでにスプロケットの軸を固定してある部分の補修。
これはカシメが甘くてぐらついているので瞬間接着剤で固定しました。精密機械ですからポンチとハンマーでガツンというわけにはいきません。


フィルムが空回りしないようスプロケットをコンマ何ミリか下げたいんですがどこで調整すればいいのかわかりません。
上の矢印のビスを緩めて穴のガタ分を下げてみました。下のビスに入っているワッシャーが何か訳ありみたいな気もしますが余計なことはやめましょう。


送り出しリールのブレーキは構造を把握して改めて調整しました。今度はしっかり制動が掛かります。


ではテスト。


ほら、フィルムに軽くテンションが掛かっています。


以下今回の装置によるテレシネテストの結果です。素材は1975年に撮影した自主映画から。

山奥の廃坑で撮影したロングショット










周辺が暗くなりますが、これはHVR-Z5J に取り付けたクローズアップレンズは Kenko No.3 72mm ですがこれでは倍率が低いようです。

映写機による空中像撮影方式のテレシネと比べてみました。
これは TC-20 による結果です。


前に試したエリアルイメージ方式は


絞りとホワイトバランスがかなりいい加減ですがどっちがいいとか悪いとかは微妙ですね。

この映画は私自身も出演しています。当時26歳。こちらもエリアルイメージです。


ロケ出発前のひとコマです。


どの画像も HVR-Z5J の PHOTO 機能でメモリースティックに書き出したものです。
解像度はオリジナルの 1440x810 から 640x480 で切り出しました。画質補正は一切してありません。

貴重な8㍉フィルムを傷めずにデジタル化するためにTC-20 によるテレシネを考えて色々やってきましが問題は二つ。クローズアップレンズの件はもっと倍率の大きいのを手に入れれば済みますが、TC-20 のレンズはどうなんでしょう。
24面プリズムも含めて当時としては最新の技術で作られたもので、レンズは球面収差を抑える設計だったとどこかの情報です。
でもねえ、こんな小さいレンズですからねえ。


ま、もう少し研究してみることにします。
コメント
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