夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

BOLEX H16のアイカップ代用品

2019-02-18 11:03:52 | Weblog
16mmカメラはArriflex 16Sの他にBell&Howell,BOLEX H16も工房にありますが、BOLEXはアイカップが欠品でおもちゃの望遠鏡から接眼レンズを拝借して改造、これで代用品にしていますがもっといい物を探していたら椅子キャップが使えそうです。

キャップの材質はゴム。31mmというサイズです。この底面に穴を開けます。相手側の径は20mmなのでφ20の打ち抜きポンチを使えば一発で加工できますが、わざわざ買うまでもないので円を切るカッターでやってみましたがうまく切れませんでした。

ひどい形

はっとひらめいてボール盤に砥石をくわえてこれで削ります。

なんとか削れます

納得はいきませんがφ20弱に仕上がりました。

試作品ということに

レフレックスファインダーに装着。

しっくりフィット

ただし、奥行きがありすぎて遠目で見る感じ。

見えるには見えるけど

いかにも椅子キャップですねえ。挿入側をうまく削るかきれいに輪切りできればもっと奥の段差の先まで入るんですが。

脱着が簡単というメリットはあります

古いBOLEXはアイカップが劣化していたり欠品だったりがほとんどです。これはArriflexも同じで私のアイカップも縁がひび割れしていたので全体にカットしました。古いカメラをお持ちの皆さんは悩みの種だと思います。こんな手もあるよという提案ということで。
この件は他の方法も考えているのでそのうち出来たら公開しますね。

この後で手こずっているHL-79Eについても一部調べました。
POWER基板だけ入れて電源を入れてみたのですが、事態は更に悪化。POWER基板から煙が出ました!!!。他の基板は入れてないので大丈夫と思ったのですが、煙が出たのはSTBY/OPEスイッチをOPEにしたタイミングのような気がします。
マニュアルから回路図を抜き出して負荷側の不具合の有無を調べ始めたんですが、もしかしてレンズコネクタからVTR START/STOPボタンへの配線を追加したあれが間違っているのではないか、心配になって前に壊れた個体を並べてみました。ここのコネクタは正面側にはピン番号が無いので裏を見るためです。
そちらのレンズコネクタのユニットを取り外してみたら、「おいおい」。なんとコードの一本がケースに挟まっていた跡があるじゃあないですか。この個体のここを分解するのは初めてです。犯人は私ではありません。工場での組み立てミスです。おそらく被覆がつぶれただけで芯線とケースが接触はしなかったので検査工程で発見できなかったようです。こんなことってあるんですね。

矢印のコードがつぶれています

専門家でもこんなことがあるんですから素人の私がこういうミスをすることは十分考えられます。
それにしても私は大変なことをはじめたものです。

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今日は8mmカメラの修理とプラスα

2019-02-17 11:46:38 | Weblog
遠い昔、16mmを断念して新品で買ってしばらく使ったCanon SCOOPICをヨドバシカメラで\150,000で売り飛ばした際、その金で衝動買いしたCanon814XL-Sが手元に残っています。長く放置してレンズの前玉がカビていたのは以前いろいろ手を掛けて(最後はカビキラーを使って成功)使える状態で保管していました。久しぶりにこれを見たらマイクホルダーが変形しています。押入れに放り込んだり出したりしたとき無茶な力をかけた記憶があります。

大金が入って思わず購入

ここが開いています。新婚旅行に持っていったりプライベートで結構使ったカメラなのに。

もう使うこともないだろうと乱暴に扱った結果

さっそく分解しました。

この頃からプラスチックを多用した作り

この基板が浮いています。直せるかな。

ネジが浮いてるぞ

ちなみにマイクの電池は1.35V。水銀電池でしょう。8mmフィルムは国内でかろうじて入手可能ですがサウンドフィルムは無いと思われるのでこのカメラで音も録るのは無理。マイクホルダーを直しても全く無意味ですが、初期状態にしておくのが私の主義です。

電池を入れっぱなしにしなかったのは正解

Eリングと丸いスプリングを外します。

リングを飛ばさないよう注意

浮いていたビスは幸い相手側が痛んでいないようです。

プラスチックにビスをねじ込む作りは嫌い

ある時期から工業製品はモールド技術に頼るようになりましたがこれはコストダウンがテーマ。ネジ止めからプラスチックの最中をはめ込みした安っぽい作りになり、性能は向上しましたが物としての価値はガタ落ちになりました。車も同じです。

無事ビスが締まりました。

雌ネジがバカになっていたらお手上げ

Eリングは飛ばすこともなく入りました。

もう直ったようなもの

スプリングを入れ基板を取り付けて電池ケースのリングナットと蓋を付けて、

このビスも締めすぎに注意

完成です。

気分すっきり

恒例の記念撮影です。

ヤフオクで結構な金額で落札されています

ここは見なきゃよかった!モルトが劣化しています。

なんとかなりそうですが

1970年代末に買った貴重なカメラがまあいい状態になりました。とりあえずここまで。

次にやったのがArriflexのマガジンンの続き。先日作ったパワーコードのマイナス側ジャヤックのリメイク。
マガジン側に入れるプラグがイマイチ納得できなくて違う手を考えました。余っていたメタルコネクタのメス側のピンが使えそうだと気が付きました。

使えそうなピン

マガジンに差し込んだらこれはいけそう。摺り割りがあるのでしっくりします。

挿入感は最高(スケベ)

ビニールコードを半田付けします。

はんだがきれいに付くと快感

こちら側ができました。

こりゃあいいぞ

コネクタ側も圧着端子を圧着して完成。

この件は決着

このコネクタ自作は2018年8月22日のブログに詳細記事があります。

我ながらよくもまあ毎日ブログのネタが尽きないものだと感心します。
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Arriflex 400ftマガジン整備とついでにちょっと

2019-02-16 11:50:14 | Weblog
今日の作業はArriflexのマガジン整備です。フィルム無しでの動作テストはOkですがまだやることが残っています。

自作したパワーケーブルはマイナス線を取り出せるように作りましたが、接続無しでもトルクモーターが回ることを確認済みですがせっかくなのでこれを生かすことにしました。コネクタ側はケースにマイナスを接続してタップを立ててあるのでそのまま使えます。これから作るのはマガジンのトルクモーターに付いているマイナスのジャック側。手元の材料を探したら真鍮の先割りリベットがありました。これは使えそうです。ビニールコードに圧着端子を付けて準備完了。

先割りリベットは前にも利用実績あり

圧着端子をリベットに半田付け。

やり過ぎるとリベットの頭まで半田が回って醜くなります

リベットの股にゴムを接着。これが無いとジャック側に挿入したとき形が強制されて簡単に抜けてしまいます。

先端を切って形を整えました

トルクモーターのジャックに挿入。いい感じです。

抜きにくいのが難点

パワーケーブル側はビスで止めるだけです。

コネクタは苦心の作

ついでに各接触部をピカールで磨きます。

綿棒が黒くなって地肌が出ます

ダイソーの車用滑り止めマットの出番です。OLIMPUS PENのモルト張替えにこれを使ったことがあります。先日はHL-79Eでも使ったっけ。

厚みは3mm

マガジンとカメラの接合部の遮光材が劣化しているのでマットを切って貼りました。が、他の材料が良かったみたいです。いずれ考えましょう。

書道用下敷きなんか良さそう

マガジンロックのベルトはこんなのがガラクタの中にありました。リングも含めて交換です。

ズボンのバンド付属のバンド通しです

写真は撮りませんでしたがトルクモーターに何箇所か給油孔があるのでミシン油を微量給油しましたが、いいのかな。古い柱時計はミシン油が最適(友人からもらった時計に使ってみました)ということなのでこれにもいいだろうとやっちゃいました。

もうひとがんばり。HL-79Eの不具合を調べるためにこんなテストリードを作りました。作らなくてもICチェック用で市販されていますがあり合せの材料で間に合いました。

ビニールコードを2本撚るのは昔知った方法

来週は79Eを本気で調べて使える状態にしましょう。自信はないけど。
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HL-79E 異臭騒ぎで思い当たること&Arriflexの続き

2019-02-15 14:15:22 | Weblog
早く結果を出したくて電源を入れたらカラーバーが出て喜んだのもつかの間、POWER基板から異臭が出た件ですがひとつ思い当たることがあります。
内臓基板は計11枚ありますが、各基板の隙間が少ないので本来は絶縁プレートが入っています。今回のテストではそれを入れずに電源オンしてしまいました。記憶をたどれば前に整備して壊した79Eも絶縁プレートを入れずにテストしたような気がします。

本来はこんな具合に基板の両側に絶縁プレート(正式な名前は知りません)が入っています。



材質はわかりませんが薄いベークライトみたいな感じです。


この絶縁材を一枚づつ観察すると何枚かは部品の痕があります。ということは、これが入っていないと基板の裏と隣の基板の部品が接触する可能性があるのかも。設計者はそこを考えたのでしょう。
手元の使用可能な79Eの場合はいろいろいじった最後にプレートを入れて問題なかったのは幸運で、今回確認したら1枚入っていないところがありました。危ねえ。
次の作業は内臓基板を挿入前に接触の痕を確認してからメインボードに入れ、絶縁プレートをその都度挿し込むことにします。

MPUのメモリーバックアップ電池が完全放電していて交換が必要ですが、手元にある3.6Vのリチウム電池を使おうと考えていたのは思い違いで、使用可能な79Eを見たら替わりに付けたのはありきたりのCR2032。3.6Vの電池を入れたのは業務用カメラのITC-735Aでした。CR2032なら話は簡単で、今日ホームセンター(具体名は長野市の綿半スーパーセンター長池店)でこれが入る「電池ボックス」を買ってきました。当然MPU基板には収まらないので線を引き出して適当なところに押し込みます。




ところでArriflexの400ftマガジンですが、動作確認と一部メンテナンスは済ませましたが実際にフィルムを入れてのテストを考えました。16mmフィルムは高価ですから生フィルムではなく昔撮ったネガフィルムの編集済み400ftコア巻きがあったはずなので探してみます。
その前に、バッテリーボックスに不具合が見つかりました。現状で使えないわけではありませんがこの際手直しです。


バッテリーのコードがケースに干渉するので受け側のジャックが付いた板を移動して前の跡を塗装。


溶かした水性塗料が余ったのでついでに自作のカチンコを補修塗装。これ、40年以上前8ミリの自主映画を撮るとき作った物です。


完成です。DC/DCコンバータは秋月のキット。12Vを8.4V(Arriflexの仕様)に落とします。


「実に良く出来てる。」自分で感心。これも自作のArriflex用パワーケーブルを挿してみました。


先ほど家捜ししたら、出たあ。出てきました。現像済みの16mmネガフィルムが。しかもテストにはおあつらえ向きのコア巻き400ftです。撮影内容は車関係です。(それはそれで話せば長ーい物語があります)


これでArriflexのテストができます。フィルム装填の練習もあるし、さて、テストはどこでやりましょうか。木製三脚にフルセットで、楽しみだなあ。


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今度はArriflex16s ついに400ftマガジン入手

2019-02-14 06:35:13 | Weblog
昨日はひと月かけて整備したIkegami HL-79Eが試運転中にまずいことになって落ち込みましたが、その後でArriflex 16sの400ftマガジン一式が届きました。
前から持っている16s本体は程度が最高。レンズは自力で整備。このカメラで定番のパワーケーブル欠品は自作、バッテリーは放送用/業務用カメラ用のBP90から8.4Vに落とす物とsonyのDVカメラ用NP-F970を使う物を作ってあります。簡易フォードも自作。
足りないのは400ftマガジンだけでした。ヤフオクをチェックしたら結構出品されていて、気長に様子をみて今回一式揃った物を落札。\14,383は妥当です。

ヤフオクは見るだけでも面白いし意外な物が格安で手に入るので素晴らしいシステムです。
でも、ときどき感じるんですが、例えば16mmシネカメラのArriflex,BOLEX,Bell&Howellあたりが落札されていますが、それを手に入れてどうするつもりなのかな? 私は昔16mmも回したことがあって使い方がわかっていてもう一度挑戦しようとしていますが、そんな人間が何人もいるとは思えないんです。
昔のこの手のカメラは部屋の洒落たインテリアとしても使えますが。逆にみれば古い放送用カメラもそうですが8mmカメラも16mmもヤフオクが無ければ貴重な物が廃品回収に出されるのがオチ。使わないけど、いわゆる「保護」でもいいのかも。

HL-79Eの件で落ち込んでいるところにこれが届きました。

ゆうパックは発送から2日かかります

中身はこれです。

トルクモーターとカバー付属

マガジンの表側は、程度良好。とかくプロダクションの名前をペンキで書いてあったりしますが。「NHK」なんて書いてあったら最悪です。

ほとんど無傷

裏も問題なさそう。

トルクモーターが装着してあります

内部も良さそう。

巻き取り側のコアも付属

さっそくカメラ本体をバッグから出してマガジンを取り付けてみました。

あこがれてきたスタイル

反対側はこんなスタイル。

赤いダイモのラベルは剝がします

カバーを装着。これは手垢で汚れていたので洗濯しました。
自作のバッテリーユニットとパワーケーブルをセットして8.4Vで回しています。正常に回りましたが駆動音がすごくてびっくり。アクセサリーシューから出ているステーとハレ切りフードは自作です。

ちょっと不細工

こっちから見るとまあまあですがカバーは無いほうがいいですね。実際に撮影するときは木製三脚に載せますがその格好はいかにも「映画の撮影」って感じになります。

過酷な条件でないとカバーは不要かも

不具合はここだけです。巻き取り側のフィルム押さえが渋くてスプリングの力では戻らないのでCRCを浸み込ませて解決。

CRCは望ましくないのですが

マガジンとカメラを固定する機構も動きが渋かったのでモリブデングリスを微量塗布。これはリングに紐が付いていますが本来は革のはず。適当な材料があれば錆びたリングと一緒に交換です。

滑らかになりました

やはりこれが、ありました。いつか見た資料で、接地線のあるパワーケーブルの場合ここに繋ぐらしいです。カメラとマガジンを合体させるとボディ同士でマイナス側が繋がるはずですが確実に導通させるジャックなのだとか。テストの結果これは繋がなくてもマガジンは回りました。自作のパワーケーブルは念のためマイナス線を出せるようにしてありますが。


マガジンのプラス側ピンはこんなところにあります。知らなければ気が付かないかも知れませんね。

接点復活材で拭きました

カメラ側はここにプラス供給端子がありますがこれは私も今回始めて気が付きました。

点接触で頼りないです

このところ根を詰めて外出していなかったので午後ダイソーへ。マガジンロックの錆びたリングと紐が気に入らないので代わりの物を探すためです。
ちょうどいい物がありました。

静電気対策のキーホルダーと本革のキーホルダー

静電気対策のキーホルダーからリングを借用、革のキーホルダーから革を必要な大きさに切り出して褌にして接着。

しばらく固定

適当な長さに切って出来上がり。見た目は本物みたい。

ちょっと短かかったかな

Arriflex 16Sに関してはこれで完結。後は撮影するだけです。で、何を?
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Ikegami HL-79E こりゃ参ったぞ

2019-02-13 14:06:29 | Weblog
大変なことになりました。以前やっちゃったときと同じ事態です。

では、今日の作業を順を追ってお見せします。
組み上がった79Eをチェックするには動いているのと比べればいいやと考えました。

組み立てた79E

棚から動いている79Eを下ろしてカバーを開き内臓基板を抜きます。

実働の79E

2台の79Eを比べてみました。ところがざっと見ただけでもメインボードの様子が違います。両方の基板の導通を比べて違いがあるか点検する目論見は甘かったみたい。

気を取り直して昨日なんとか収めた基板の裏の配線の取り回しを見直して問題ないことを確認、しっかり取り付けます。

うまく収まっていました

個体によって微妙に回路が違うのでこれ以上調べるのはあきらめて、まずはPOWER基板を入れます。

いきなり全部挿入は怖いので

DC12Vを繋ぎます。

Ikegami独自の5pinコネクタ

どきどきしながらPOWERスイッチオン。おっと、電源アダプタのスイッチを入れてなかった! そっちもオン。

見えないけどオンです

POWER基板しか入れてないので何事も起きません。

次に内臓の基板を入れます。これはMPUです。メモリーバックアップ電池が完全放電しているので代替品を付けるまで取り外したままです。

同じ電池は入手不可能

全基板を挿入。POWER基板がしっかり入っていなかったので奥まで挿入。

ガイドの位置関係が正確に合ってないかも

これで準備完了。さて、どうなることやら。興奮していて動画を撮るのを忘れました。
カメラの設定をSTBY、CAM/BARSをBARSにしてVFを取り付け、POWERスイッチを、入れちゃえ。
VFをのぞくとSTBYのランプが点いています。MPUのM.BATT ALARMが点かないのが気になります。
STBYからOPEに切り替え。ぼんやりした画面にカラーバーが現れました。「やったあ」
カラーバーをモニターに出そうとBNCコードを準備していたそのときです。「何か臭いぞ」カメラに鼻を近づけるとPOWER基板付近からの匂い!!!。あわててスイッチオフ。やっちゃいました。「...」

前に経験したときは気がついたら煙が出ていました。今回はすぐにスイッチを切ったので臭いだけで済みましたがまずいことになりました。
ここであきらめる選択肢はありません。POWER基板の調査です。

まだ匂っています

抜き出しました。

壊れたかも

しばらく途方に暮れましたが、

この一ヶ月は何だった

分解して基板を裸に。

匂ってます

鼻センサーで確認したらコイルみたいな部品二つが匂います。荷札は予備品と区別のため

赤いシールを貼り付け

回路図を調べたらこれはT1,T2でトランスです。トランスが過熱するとは、電子回路では一大事。負荷側に何か原因があります。トランス自体は予備品をかき回せば出てくると思いますがここから先は正直私の手には負えませんが、乗りかかった船、なんとかしましょう。中身を全部移植したから組み合わせの問題はないはず、なのに。でもここらで一旦日をあけた方が良さそうです。
いつになるかわかりませんが結果が出たら後悔、じゃなく公開しましょう。

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HL-79E 組み立て完了なれど

2019-02-12 14:28:42 | Weblog
今日は光学ブロックを組み立てて取り付け。その他最終工程まで進めましたがその過程でいろいろありました。

撮像管は移植側の方がいい状態なので予備品のブロックに移植します。これが昨日取り出した撮像管。

これを奥に見えるブロックに組み付け

R,G,B 3セット組み込みました。

ここまでは順調

B管を組み込みます。

何度もやって慣れてます

プリアンプを取り付け。コネクタも入れます。

気をつける所もわかってます

撮像管にソケットを挿入。

管のピンを曲げないように

G管です。この狭いスペースに入れます。

これから起きる事も知らず

やっちゃいました! ネジをもうひと締めしたのがいけませんでした。切れました。6角穴ネジは普通強度が高いのですがこれは一般的なネジじゃなかった。

どうしましょう

せっかく組み込んだブロックを取り出します。最悪ネジ穴をドリルでさらってタップかな。

この形のまま取り出せるとは思いませんでした

ネジは予備品から失敬すれば間に合います。

昨日も今日も予備品様々

切れたネジは簡単に抜けました。やれやれ。

撮像管保護のため黒い紙を当ててあります

ネジを締めます。今度は締めすぎないように。

切れたネジはM3ですが根元はφ2

プリアンプを取り付け。

ここも締めすぎに注意

プリアンプはケースのニッケルめっきが曇っていたので全部拭いてきれいにしておきました。


R管を取り付けます。アンダーケースはこのために角穴になっています。

ここが設計者のセンス

3管カメラは当たり前のデザインをすると妙な形になりますがIkegamiはそこをうまく処理しています。

IRISの明るさセンサーだと思います。極性があるのかわからなくて分解のときテープに書いておきました。

心配したけどこれならOK

フィルターユニットです。薄いフェルトが貼ってありましたが劣化していたので

モルトではないみたい

手元にあった1mmのフェルトを切って貼ります。フェルトですから押し込めば入っちゃいます。

相手との隙間は0.5mmプラス

レンズマウントの取り付け。透明のフィルターが入っていますがもちろんクリーニングしました。

ネジが無い、あったあった、袋に入れてありました

ハンドグリップは後ろにコネクタがあります。前のふくらみの中にB管の尻が収まっています。

程度のいいのがもうひとつあるけどとりあえずこれ

こちら側につける大きな基板とコネクタの数が合いません。これは何処?

向こう側の基板だろう

KNEE APERT基板に相手がありました。

一旦外してコネクタ挿入

この基板もやっかいでした。裏の配線の束が邪魔して基板がぴったり収まらなくてあれこれ。

危なく線を一本挟みそうに

R管部のカバーです。

撮像管の長さをうまく処理してあります

ショルダーパッドは痛みやすいのですがこれは通常三脚にセットして使っていたのでしょう。

肩乗せで使うとボロボロ

組みあがりました。内部基板は詳しくチェックしてから入れます。




さっそくテストしたいところですが、前にいきなり電源を入れて煙が出たのがトラウマになっていて怖いので今日はここまでにします。
このカメラはメンテナンスしやすい構造なので組み方を間違える恐れはありませんが組むとき他にも断線があるかも知れないのと線を挟み込んでいないかが心配です。
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HL-79E 休みなしで作業

2019-02-11 14:54:50 | Weblog
外は小雪が舞っていて寒いので作業継続です。晴れたらウォーキングのつもりでしたが血圧が急上昇したら一大事なので中止です。

カメラ内部の部品の取り付けから。INCOM&TALLYとMIC AMPは一緒になっていて簡単です。

ビスは下から4本締めます

コネクタを入れます。すぐ近くにあるので間違えることはありません。

これはMIC AMP用 INCOM&TALLYも忘れずに

配線のサポートです。ビスはこの他にもう一本止めます。

そこに見える電解コンデンサーの結束は切らなくて済んだのに

GEOMETRIC基板も簡単に固定できます。

この基板の取り付けサポートはここに付いていたのを使用

問題は光学ブロック。右が移植する79Eに入っていた物。左が今回使う予備品です。

構造は全く同じ

使う方をクリーニング。軽い掃除はしてありますが今日は徹底的にきれいにします。水、レンズクリーニング液、消毒用アルコール、ガラスマイペットまで動員。ローパスフィルターは両方クリーニングしましたが予備品に付いていた方を使います。

専門家が見たら卒倒しそう

せっかくきれいにしたので珍しく手袋着用。

きれいになったなあ

一服。


きれいになった光学ブロックを取り付けます。

ビスを落としてしまうので手袋はやめ

IRISのセンサーだと思います。

極性の有無を確認要

これは移植元の撮像管ユニットです。アルミのホルダーが腐食していますが撮像管はアワーメーターを信じるとまだ十分使えると見ました。

撮像管を抜いて予備のホルダーに引越し

撮像管の交換手順はマニュアルにあります。

これが無いと分解は不可能

「アッセンブリ前面キャップをはずす。」なるほど。


以後マニュアルの上で作業を進めます。


「ターゲットコンタクト取付基板を回転させる。」ふむふむ。HL-95はここで超細い銅線を切っちゃったっけ。


慎重に基板を回転させてスリップリングを退。、このスリップリングも怖いなあ。これで撮像管が抜けるはずだけど、固着してるみたい。


抜けました。ピッカピカです。"DIODEGUN PLUMBICON XQ3427" 79Eは何度もいじってきましたが撮像管自体は初めて見ました。R,G,Bそれぞれ専用なんですね。


3本抜いたところで記念写真。写真ではわかりませんがゲッターはまだしっかりしています。真空管は製造時に内部を超高真空にする工程があって、詳しくは知りませんがガラス内の一部がミラー状になっている部分が記憶ではゲッター。劣化した管はこれが小さくなっています。真空管を割るとこれが一瞬で消えます。


次は予備品からホルダーを失敬します。撮像管がどんな状態か気になります。


またしても一大事! 予備品を分解するときターゲットコンタクトのプラスチックのビスが、頭が取れちゃったあ。しかもこれだけじゃなく他のふたつも。どうしよう。


それは後で考えるとして、抜いた撮像管は。ゲッターがほとんど残っていません。どれも寿命です。


プラのビスはどうしたかというと、予備品から取って交換しました。と、話は簡単ですが頭が取れたプラスチックのビスを抜き取るのは大変でした。長く残っていたビスはアルコールを浸み込ませてからピンセットで少しづつ回し、短く切れたビスはクラフトカッターを食い込ませて回してなんとか取り出しました。予備品から抜くには同じくアルコールを浸み込ませて、それこそ息を止めて慎重にゆるめました。

これが苦労して抜いたビス。


予備があるというのはありがたいものです。銅線に気をつけて締め付けます。


手を焼かせたビスを記念撮影。


3連休、といっても年金暮らしには関係ありませんが毎日こんなことをやっています。現役時代は工場の機械設備の保守をしていたので連休に出勤して機械の修理なんて日常茶飯事でした。ゴールデンウィークに4日出勤して好きな仕事じゃないけど残業手当結構な額になったのも遠い思い出です。
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今日も休まず HL-79E レストア

2019-02-10 17:16:54 | Weblog
今日は休もうと思っていたのに自作した束線(そくせんと読むのだそうです)糸を使ってみようとやってみしたら簡単にできたので作業継続です。

この糸はダイソーで買った家庭用手縫糸に自分で蝋を浸み込ませたインチキの束線糸です。縛り方をネットで調べましたが私は指先がまことに不器用なので適当です。分解するときこの電解コンデンサーは縛ったままで良かったと後で気が付きました。右下の電解コンデンサーも縛りました。

本物は麻らしいです

次の難関はレンズコネクターユニット。これも狭い隙間を通さないと収まりません。前から考えていたVTR START/STOPのボタンをこの際生かします。

VTR TRIGERは6pinと12pin共通

コネクタの端子から配線を取るのは私の技術では無理なので本意ではありませんが配線の途中から分岐することにしました。渡りの線を切ってそこにVTR START/STOPスイッチへの線をつなぎます。半田付け後収縮チューブをかぶせました。

これは邪道ですが

線を本体の中を通して外に出してスイッチに半田付け。

単なるON/OFFスイッチだけど元の配線と同じ色分け

コネクタを取り付けます。ここもスペースが最小限なので大変。6pin側です。

特製スパナで締め付け

12pinコネクタを取り付け。

ナットは簡単に掛かりました

束線の首元で結束。例の糸です。

まとめておかないと本体と合体するとき大変

スイッチのユニットを線をはさまないように押し込みます。

ちょっと危なかった

ビスで固定。

これが付くといい感じ

レンズコネクタのユニットは裏からビス止めなのでこれも面倒。オフセットドライバーでないと締め付けられません。

45°づつしか回せません

ビスにロックタイトを塗っておきます。

もっともらしくなります

最後はメインボードの絶縁カバー交換。昨日付けたのは気に入りません。さっき痛んでいないのが出てきました。

この方がいいや

半田付けしようとコテを暖めたのはいいけど昨日使ったばかりの半田が行方不明。いくら探しても見つからず昼前に買い物の付き合いでホームセンター併設のスーパーへ行って買ってくるという余計な出来事がありました。
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HL-79E レストア 難関突破でほっと一息

2019-02-09 13:52:16 | Weblog
朝からコネクタを狭いボックスに収める作業です。朝のうちに取り掛からないと「明日にしよう」になっちゃいますから。

作業を始めてすぐにGENLOCKのBNCに半田付けしてある線が切れてしまいました。

超細い線が3本

被覆を剥くのは被覆を半田ごてで暖めて引っ張ってなんとか。場所が狭いしうっかり刃物を使うと線まで切りそうです。

収縮チューブは線をまとめるだけ

ここからが大変。こんなに配線が束になっているのを狭い隙間から通します。これはVTRコネクタです。

クラフトテープが有効

これは更に大変です。REMOTEコネクタですがこんなのが隙間から入るとは思えませんが分解のときは出ました。

線が切れないか心配

やっとコネクタが収まりました。裏からプレートを当ててビスで止めます。指がこの程度しか入らないしビスは落ちるし。

思うように動かない指先

締めているのはDC12Vコネクタ。このビスはプラス溝がNo2です。他のふたつはNo1なのでドライバーは使い分けます。

ドライバーは同じNo2でもメーカーによって先端が微妙に違います

REMOTEコネクタを取り付け。裏に入れるプレートにネジ穴があります。

ナット止めではないので助かります

表から締め付け。

やり直しがあり得るのでロックタイトはまだ塗りません

またやっちゃいました。切れた線を発見。

MICスイッチの線でした

処理できる場所で助かりました。

下手な半田付けですが

これで中身は全部収まったので外装を本体に取り付けます。

ビスは程度のいいものを使用

このパネルも取り付けます。裏の基板から出ている線が心配ですがいいことにしましょう。

ドライバーはその都度使い分けます

間違いに気が付きました。VIDEOのBNCが違う方を向いています。すぐに直しました。

ヘソが横を向いているのが正解

普段使わない調整部の扉を取り付けます。

角がちょっと剥げていたのでタッチアップ

一時的に外したガイドを戻します。配線を挟み込まないように注意。

ビスが楽に入るよう束線を調整

バッテリーホルダーです。線を挟まないように。ここのビスは手前に見える安物のドライバーがピッタリで下に向けてもビスが落ちません。他のドライバーでやろうとしたらホルダーの中に落ちてしまいました。

外すときもビスがホルダーの中に脱落

メインボードに透明の絶縁カバーを取り付け。機能には関係ないけどキズが気になります。

キズの少ないのがあったはず

やっと、やっと、面倒な部分の組み換えが終わりました。
明日は休みにしようかな。
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