過去作品より。
本編は追記から。
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あたしは聞き慣れない歌声に目を覚ました。
歌は聞き慣れないが、声は誰のものかすぐ分かった。
──ガウリイ..。
声は珍しく宿に付いていたベランダから聞こえてくる。
この部屋のベランダは隣のガウリイの部屋と繋がっているのだ。
あたしはそっと身を起こして、しばらくその歌に聴き入った。
──意外に上手い。
ふと歌声が途切れたので、あたしはベランダに足を踏み出す。
そこには見慣れた長い金髪。
さらさらと風に靡くそれは、月明かりを浴びてきらきらと輝いている。
あたしはそんなガウリイの背中に向かって声をかけた。
「あんたが歌ってるのって、初めて聴いたかも...」
「そうだったか?」
あたしが後ろにいたのにはやはり気付いていたようで、ガウリイは驚きもせずに振り向く。
「初めて聴く歌ね」
「故郷の歌だよ。昔良く聴いてた」
「ふーん...」
あたしは目を見張った。
ガウリイが故郷の話をするのは初めてだ。
「思い出の曲って奴?」
「...そんな大層なもんじゃないけどな」
あたしの言葉に苦笑を浮かべると、ガウリイはあたしに背を向けて、月を眺めた。
「...たまに、故郷を思い出したりする事くらいあるだろ?」
「まぁね」
あたしは歩いて行ってガウリイの隣に並ぶ。
月が綺麗だ。
「...ゼフィーリアのぶどう、美味いと良いな」
「美味しいに決まってるでしょーがっ」
なんだかしんみりしているガウリイに、あたしはちょっとびっくりした。
──ガウリイの故郷は、一体どんな所なんだろうか...
月を眺めながら、今度はあたしが歌う。
故郷の歌を。
「...それゼフィーリアの歌か?」
「そーよ」
「良い歌だな」
「ふふっ、ありがと」
そうして、二人の珍しく静かな夜は過ぎて行くのだった。
終わり
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なんだか良く分かんない話になりました(汗)
本編は追記から。
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あたしは聞き慣れない歌声に目を覚ました。
歌は聞き慣れないが、声は誰のものかすぐ分かった。
──ガウリイ..。
声は珍しく宿に付いていたベランダから聞こえてくる。
この部屋のベランダは隣のガウリイの部屋と繋がっているのだ。
あたしはそっと身を起こして、しばらくその歌に聴き入った。
──意外に上手い。
ふと歌声が途切れたので、あたしはベランダに足を踏み出す。
そこには見慣れた長い金髪。
さらさらと風に靡くそれは、月明かりを浴びてきらきらと輝いている。
あたしはそんなガウリイの背中に向かって声をかけた。
「あんたが歌ってるのって、初めて聴いたかも...」
「そうだったか?」
あたしが後ろにいたのにはやはり気付いていたようで、ガウリイは驚きもせずに振り向く。
「初めて聴く歌ね」
「故郷の歌だよ。昔良く聴いてた」
「ふーん...」
あたしは目を見張った。
ガウリイが故郷の話をするのは初めてだ。
「思い出の曲って奴?」
「...そんな大層なもんじゃないけどな」
あたしの言葉に苦笑を浮かべると、ガウリイはあたしに背を向けて、月を眺めた。
「...たまに、故郷を思い出したりする事くらいあるだろ?」
「まぁね」
あたしは歩いて行ってガウリイの隣に並ぶ。
月が綺麗だ。
「...ゼフィーリアのぶどう、美味いと良いな」
「美味しいに決まってるでしょーがっ」
なんだかしんみりしているガウリイに、あたしはちょっとびっくりした。
──ガウリイの故郷は、一体どんな所なんだろうか...
月を眺めながら、今度はあたしが歌う。
故郷の歌を。
「...それゼフィーリアの歌か?」
「そーよ」
「良い歌だな」
「ふふっ、ありがと」
そうして、二人の珍しく静かな夜は過ぎて行くのだった。
終わり
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なんだか良く分かんない話になりました(汗)
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