いよいよ旅も3日目
今日は長距離ドライブだ
朝9時の出発
午前中、西千仏洞というところに寄り見学、
昨日もそうだったが今日も空に雲がなく真っ青な晴天、
空気はひんやりしているが、空気が美味しい。
気持ちのよい気候だ。
美味しい空気を吸うと、生気が蘇ってくるようだ。
砂漠の中の一本道
砂漠と我々は呼ぶが、ガイドさん曰く、
正確には砂漠ではなく灘という呼び方をするのだそうだ、、
我々が通ったのはゴビ砂漠ならぬ、ゴビ灘の真只中。
途中から水平線を境にしてゴビ灘と空だけの世界になった。
更に走り続けるとはるか彼方に岩山の山脈が現れてきた、
凄いね
昼過ぎにヤルダン地質公園に到着
昼食の際にはたまたまガイドさんの友達の
別のガイドさんが買っていたハミくわを
デザートとして分けていただく。
味はまあまあかな。
そして公園内を走るバスに乗り換え1時間半ほどの観光
砂漠の中の一本道から眺める奇石たち、
バスを降りて歩いて行っては写真をとるの繰り返し
今日は砂埃の中を歩いているので
肺に砂埃をいっぱい吸っている感じ。
そのあとは漢の時代の遺跡めぐり
玉門関, 漢代の長城、河倉城、陽関
砂漠の中だと思っていたのに大草原が広がっている
河が流れているのだそうだ、
それこそ太古の時代にはこの辺は海の底だったので
塩も取れるらしいが
シルクロードが栄えた時代はこの辺は
大草原だったらしい。
最後の観光地である陽関跡へ
小山のいただきにのろし台が残っているその横に
陽関(関所)があったらしいが、いまは跡形もなく
山の麓に復刻させた建物が創ってある、
かなり夕刻(7時前)だったが、7時までは入場可能とのことで
ほぼ最後の入場者となった、カート道が整備されており
小山(丘)の頂きまでカートを走らせ登っていく、
途中馬に乗って登っている人たちもいたが
我々にはそんな時間の余裕はないようである。
この陽関はゴダイゴ、シルクロードの道を
探求するものにとっては意味のある場所と言える。
何故ならシルクロードは西安を起点にして
敦煌までは1ルートのみであるが
敦煌から西へは3ルートに分かれる、
天山北路、
天山南路(北道)
天山南路(南道)
玉門関が当時の天山南路(北道)の中国の西の端の関所
陽関が当時の天山南路(南道)の中国の西の端の関所
そして天竺(インド)に向かうにはこの陽関を通過したわけだ。
それにしてもこのような山の上から、
西方に広がる大草原が眼下に広がっている光景を、
私は全く想像していなかった。
そこは砂漠ではなく、草原であり、
すばらしい眺めが広がっていた。
仏教とユートピアを求めて旅立つ人が現れても
不思議ではないとも思えた。
旅立ちの「ガンダーラ」の曲は
まさしくその場所にふさわしく、
日本語の歌詞がぴったりと当てはまる。
残念ながらその場所でガンダーラを聴くことはできなかったが、
最高のシチュエーションだっただけに聴けなくてちょっぴり残念。
ガイドさんに聞いてみた。
「ここから西には道があったのですか?」
「いいえ道はありませんでした。あったのは人が通った跡だけです」
「また人の骨が目印であったとも」
夕焼けの夕日が沈みかかっている、
反対の空にはすでに月が綺麗に見えていた。
もう夜だなと思いながら丘を再びカートに乗ってくだる。
ずっとトイレに行きたかったのだが
感動する光景の方に気持ちが優先されていた
カートをおりてからトイレに駆け込んだ。
帰路の車、外は既に暗くなっているが、お月さんが綺麗。
「月の砂漠」、おっとここで出てくるとは。
それまでゴダイゴを聴くことを控えていたのだが、
心地よい疲れのなかで復活したiPod Touchをそっと取り出し
タケさんの「シルクロード」を聴いてみる。
異国の弦楽器の音とタケさんの日本語のボーカルが心地よい。
意外だったのは、特に「カトマンズ」と「ナマステ」
この演奏と日本語版のボーカルに
こころが癒されている。
それにしても砂漠と月ってよくあうね。
ホテルに戻ってから家内が一言
「陽関でひとりゴダイゴの世界に浸っていたやろ」と
完全に気持ちを読まれてしまっている。
何でわかるねんと思いながら
「別に、、、」ととぼける私がいた。
続く