幽玄洞ブログ

岩手県一関市東山町からローカルな情報を発信していきます。

奥州市 『黒石寺蘇民祭』

2012年01月25日 | インポート

奥州市水沢区にある妙見山黒石寺は、幽玄洞より水沢方面に車で15分程の所にあります。
同寺では今年も1月29日(日)に「黒石寺蘇民祭」が行われます。この祭りの歴史は古く、一千年以上と言われています。


Sominsai

蘇民祭は岩手県を中心に日本全国に分布しており、岩手の蘇民祭は記録保存のため国指定無形民俗文化財となっています。

――昔、北海の神・武搭神(たけあきのかみ)が、旅の途中で将来兄弟と出会いました。
武搭神が宿を求めると、裕福な弟の巨旦(こたん)将来はこれを拒み、貧しい兄の蘇民将来は快く迎え入れて粟の飯でもてなしました。
後に武搭神が蘇民と再会すると、蘇民は妻と子と暮らしており、武搭神は「茅の輪」を腰に着けることを命じました。蘇民がそうすると、その夜に蘇民の家族以外は皆滅ぼされてしまいました。
実は武搭神は須佐之男命(スサノオノミコト)で、「後の世で疫病があれば、蘇民将来の子孫を名乗り、茅の輪を身に付ければ疫を免れるだろう」と告げたといいます。

『備後風土記』に記されたこの逸文が、蘇民祭の基となっています。
この話の中の蘇民将来の護符を奪い合うのが黒石寺流です。

祭りは午後10時から始まり、翌早暁(7時頃)まで行われます。
参加者は瑠璃壺川(山内川)で身を清めた後、敷地内を巡り歩いて厄災消除や無病息災を祈願します。
最後は蘇民の護符である小間木の入った蘇民袋の争奪戦が繰り広げられます。
奪い合いの中で袋が切り裂かれて小間木がこぼれ落ち、参加者はそれを拾ってお守りにします。
空になった袋は裸の男たちが明け方まで奪い合いをし、その集団が境内の外の東西どちらに向かったか、どちらの集団が凱歌を上げたかによって、その年にどちらの土地が豊作になるかが決まると言われています。

日本三大奇祭の一つを、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

祭りの詳しい内容は黒石寺HPにて。

http://kokusekiji.e-tera.jp/

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