一関観光協会では今年も「元気いっぱいスタンプラリー」を5日からスタートさせました。
市町村合併により広域化したことで、利用したことのない観光施設やイベントがあるという声が多いことから、地元一関を再発見してもらおうと企画されたもので今年で2回目。
スタンプラリーの対象となる観光施設も昨年は19カ所でしたが21カ所に増え、期間も11月まで延長したので、イベントも40イベントに増えました。
応募方法は同観光協会や市支所、対象施設などに置かれた応募用紙に7つ以上のスタンプを集めて郵送します。
応募者には抽選で100名様に一関の特産品がプレゼントされるほか、押印数が多い人には特別賞が用意されているそうです。
応募期間は11月25日まで。(当日消印有効)
昨年、同観光協会に寄せられた応募はがきは85通で旧千厩町、旧一関市の参加が多かったそうですが、盛岡市や神奈川県からの参加もあったそうです。長期間一関地域に観光旅行を予定している方にもおすすめです。
スタンプラリーを参考しながら計画を練っていただければと思います。
売店の軒下の鉄骨のすき間に鳥が出入りしているのをよく見かけていました。
1週間前には下を通ると「ピピピピ」と小鳥の声が聴こえるようになり、気になって仕方がありません。脚立をかけてのぞいて見ると・・・
ふわふわした巣しか見えません。
その後様子をうかがっていると親鳥が餌をくわえて巣に入っていきます。
その鳥は「ヤマガラ」でした。
ヒナの巣立ちを楽しみにしていたら、先日ヒナが初飛行のため巣から顔を出しました。
近くの杉林では親鳥が呼んでいます。
30分後にはついに1羽2羽と飛び立ち5羽が巣立ちました。
巣立ったヒナはぎこちなく羽をはばたかせ、1羽は売店に入ってしまいます。
たまたま洞穴から男性2人が出てきてフェンスに向かって飛んでいったもう1羽のヒナの頭をなでたりお腹をさわったりしましたが、逃げる様子がないので携帯電話で写真を何枚も撮っていました。北海道から来たこの男性はいいお土産が出来たと大喜び。また来年も巣作りをしてほしいものです。
「5月になったら庭の牡丹(ぼたん)がいっぱい咲ぐがら見さこーな。」と誘ってくれたのは、名勝猊鼻渓で半世紀以上も棹をにぎった名船頭こと佐々木忠市さん。
親しみをこめて私たちは「忠さん」と呼んでいますが、5月下旬は春先のような寒さの日が続き忠さんの家を訪れるタイミングをうかがっていたら、あっという間に31日。
慌てて忠さんの家にお邪魔しました。
牡丹の見頃は少し過ぎてしまいましたが、81才の忠さんは日差しの照りつけるなか花の手入れをしていました。
定年を記念して植えた白、黄色、ピンク、赤など60株のぼたんはいつもの年より咲くのが遅かったそうですが見事だったといいます。
今年の年賀状には自慢のぼたんの写真を印刷して知り合いの人に送ったら、花を見ようと足を運んだ方もいたそうです。
「大事なのは花が終わったら花や葉を摘むこと」と話し、手入れに余念がありません。
花もすごいのですが庭を眺めると面白いものが目に止まります。
忠さんのお父さんは馬喰(ばくろう)(農耕馬を買って、入れ替えして稼ぐ商売)という仕事をしており、小学生の頃から父が歌う「南部馬方節」を聴いて育ちました。
昭和26年に第4回NHKのど自慢全国コンクール岩手県南大会で「南部馬方節」を歌い優勝し猊鼻渓で勤めることになったことから、石碑に曲名、裏側には歌詞を刻んで飾っています。
また、家の裏手にそびえ立つ「鳶ヶ森山」の名をとって、「鳶ヶ森丸」と名付けられたこの石でできた船は、佐々木家の家紋入りで帆の部分が回転するようになっていて、船頭一筋の思いが込められています。
猊鼻渓の舟下りでは忠さん専用だった「鳶ヶ森丸」が今でもその役目を果たしているそうです。
庭の入口にたたずむこの石碑が渓谷と共に歩んだ忠さんの歴史を感じさせるのでした。