猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

あの日々がくれたもの。

2008年11月27日 09時19分11秒 | ルーツ

 

「今思うと、なぜあんなことが出来たのか......」

過去を思い出すにつれ、自分でもそう思うことが、人間にはあると思う。

 

寒くなると、いつも以上に
色んなものが美しく見えますね。
ゲッツ号上空サプライズ(笑)からのぞいたジャックの塔。

 

若さゆえ。

怖いもの知らず。

勢いがあったから。

......そんなことが。

 

そして寒くなると、この方はファンヒーターの上から離れなくなります。
あまりの気持ちよさに熟睡しすぎて、首がだら~んと(笑)
ちなみに向こうに転がっているのは、
紐にコンビニ袋をくくりつけた手作りおもちゃ。
そして、ファンヒーターに装備された『チャイルドロック』は、
我が家では「ちゃあちゃんロック」と呼ばれてます(笑)

 

仕事を離れて、あの刺激的な日々を思い起こすと、
今さらながら、怖くて身が震えるような感覚に襲われる。

本当に。

私はなぜあんなことが出来ていたのだろうと。

 

ところで.....こんなに寒いというのに、この男は。
お風呂上りに「きゃああああ~、大変!襲われたわ~」と、
こんな字を自分のおなかに描いてキャイキャイおおはしゃぎ。
こういう場合の彼曰く、襲ったのはいつも「チュパカブラ」だそうですが.....
何度も言うぞ、ゴンザ。
チュパカブラは家畜の血を吸う生き物だ(爆)

 

ただ、自分が赴く場所の名前と住所、連絡先。
必要なものを電話で聞いて、
たったひとり.......

行く先には、TVや映画でしか見たことのなかった、
きらめく女優、俳優たちがいて。

知らない用語や、わからないことだらけの場所なのに。

それでも私はそこにいたのだ。

 

むさくるしい男のヌードのお口直しに、どうぞ(笑)
『ベルデュール』の、パリブレスト。

 

「あの子はなぜ台本も持たずにいたのか?」

こっそりリハーサルをのぞきにきた事務所の偉い人が、
マネージャーにそう注意をしたと後に聞いた際は、
「別に大したセリフがあるわけじゃないんだし、必要なのかな?」などと、
実にのんびりしたものだったが......。

それは、何も知らないから出来たこと。

二度目、三度目と回数を重ねるごとに、私は、
その場を支配する圧倒的な空気に、
自分がどれほど愚かかを知った。
(ちなみに台本は一度目のリハーサル以降ちゃんと貰った)

 

あ、そうそう!茹でたらっかせいの殻を割り、薄皮をちまちまむいて.....
らっかせいのペペロンチーノ風、作りました♪

 

人は経験で怖さを知り、
そして、だからこそ、強くも弱くもなれる。

次第に学んだ私は、自分よりも遥かに強い思いを持つ者に、
何か気後れがして.......

「レッスンを積み、女優になりなさい」という、事務所の勧めを断った。

 

そして、それをトッピングした、『ツナカレーピラフ』
材料を炊飯器に放り込んでいくだけのこちら。
とっても美味しくって、定番化の予感。
白米と玄米を半々で、食感もぷちぷち良し。

 

思いの強さや努力のすべてが反映される世界じゃない。

その矛盾は、
それが自分のことではなくとも、何かすっきりしなかった。

目の前で、本番直前まで、
自分の動きを確認している彼女がその他大勢扱いなのに、
なぜ、心底女優になりたいわけでもない私の名前が大きく出るのかと。

わかっているけどわからないこと。

うれしいけれど、悲しいこと。

......しかし今は、それらすべてがいい思い出だ。

事務所を移籍し、本来私がしたかった、
モデルの仕事を続けられたこともあって。

 

ところで、頂き物のこちら。
とても貴重なものらしいのですが、
焼酎を飲まない我が家では全然減っていきません。
誰か、飲むのを手伝ってくれませんか?(笑)

 

そして.....

最近ふっと、家事の合間に思い出す。

「あの、セットの隅で泣いてた子。その後どうなったかな?」

「石にかじりついてでもって感じのあの子。怖かったな」

 

色は.....
空の明暗を映し、でも変わらない。

 

今やフツーの主婦となった私は、あの日々を、
そこから離れたからこそ、懐かしく思い出す。

「なぜあんなことが出来ていたのか?」という、身を震わせる怖さと......

その裏にある、身を震わせる快楽と共に。