「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

ジリー・クーパー著「クラース」

2012-03-14 06:49:45 | 本/音楽/映画
ラトル指揮のBPOでマーラーの9番。



これだ。



日本人でマーラーが好きな人のタイプは、まず男。で、ちょっとオタク、あるいは逆に傲慢な感じの人であると私は勝手にイメージづけている。しかし日本の場合、何か社会階層的に特定の層にマーラー好きが偏って存在するということはない。

英国ではそうではないらしい。この本、ご存じだろうか? もはや古書で買うしかない。この本の存在を以前から私はよく知っていたが、最近まで読んだことはなかった。30年ほど前の本である。



英国の社会階層別の趣味や考え方や暮らしぶりの違いを面白おかしく、皮肉っぽく書いたもの。



目次はご覧のとおり(上下の画像)。中には音楽や犬についての彼らの好みの差異が書いてある。



それによれば、マーラーは中流上層に好まれそうな音楽のようだ。

上流階級は専らモーツァルト、ハイドン、ヴィヴァルディ、パーセルだそうである。ブラームス、マーラー、シューベルト、ベートーベンは中流上層の好みで、チャイコフスキー、グリーグ、メンデルスゾーンになると中流下層的らしい。ほぉ~。



犬についての項目もある。概して上流階級は犬をかわいがるが、特に労働犬をかわいがるらしい。「労働」とはこの場合狩猟を指している。実際に狩猟をするか否かとは無関係に、狩猟に使われる目的の犬種が愛される傾向は顕著であるということだ。特にラブラドル・リトリーバーが代表格のようである。さらに言えば、手色はクリームより黒が上流階級的だそうな。



残念ながらお呼びでないらしいよ。ウチも黒く塗ろうかしら。



これを読んでいて思い出したのが日本のこの本。



東京23区ごとで、なんと、平均寿命が大きく異なるという。都道府県別にそういうことが微妙にあることは知っていたが、同じ東京都内でも区により随分異なるのだ。しかも明らかにいわゆる山の手の方が平均寿命が長い。平均的に言って西は長生き、東は短命である。平均寿命に限らず様々な格差が都内各地域にあり、その格差が拡大していることをこの本は明らかにする。



さらに東京郊外の話はこちらだ。最近出たばかりの本である。



こちらはもっとジャーナリスティックな本だが、読むにはこちらの方が面白い。



東京の郊外各地の発展の歴史とその特色。そこに住む人々の特徴が示される。



東京およびその郊外の人々はいろいろと考えないといけないことがあるようで、大変だ。関西人である私にはこの感覚がいまひとつわからない。以前は相模湖町(神奈川県旧津久井郡、現在の相模原市の西部)に住んだことがある。因みに相模湖は、この本では東京の郊外にすら入れてもらっていない。
コメント (2)
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