千一夜第3章第68夜 キビレの巣に当る?

2017-10-20 23:53:35 | 浮釣り

2017.10.20(金)

旧暦:9月1日
場所:櫛ヶ浜港防波堤
時間:19:50~22:10
天候:曇り
風  :弱風
月齢:0.3
潮  :大潮 満潮20:54潮位314cm 干潮15:01潮位81cm
狙い目:メバル
釣り方 :浮き釣り
餌  :アオムシ
釣果:キビレ7・小メバル4(全リリース)

週初めより気分が優れず少々落ち込んでいたため、気分転換に水曜日にプールに行き、木曜日には会社のOGと呑み久しぶりの午前様、今夜は衆院議員選挙の期日前投票に行き、その後、潮が良いのでメバル釣行へと出掛けた。何れも夜の行動であり、本質的に若い頃からヨトウ虫である。

プールは今年2回目だったが、きっちり1時間泳ぐ。目標は25mプールを20往復である。日頃運動をしない身にはちょっときつい目標だが、休み休みやって調子の良い時には目標を達成できる時もある。しかし大抵において下回る。この日は19往復で目標に届かずだが、調子は割と良かったのだろう。但し、泳ぎ終わった後はヘロヘロになり、食欲不振は更に増した。翌朝は逆にすっきりし身体が軽くなったように思えた。相変わらず食欲不振が続くが呑み会でストレスは発散できた。

釣行では今夜が新月だったためメバル釣行には最適の夜だった。曇っており、先日来の雨で海も濁っている。台風が近付いている割には風が殆ど無く、海面は鏡のようだった。気象条件的には全く問題無かった。

最初は防波堤の中央辺りから際を丹念に探っていったが全くアタリ無しである。21時30分頃まで棚を何度か変えて粘ったが、それでもアタリは無い。前回の釣行と全く同じ状態だった。この時刻に納竿しようと決めたが、最後に防波堤付け根辺りから遠投を試みた。この釣り場に初めて来た時に、この付け根あたりから遠投してメバルが釣れたポイントでもあるので、最後の1投をここからやってみた。すると直ぐにアタリがありキビレと小メバルがダブルで揚がった。3投目まで全く同じで、キビレと小メバルがそれぞれ3尾づつ釣れた訳だ。

その後も、キビレが4連荘で釣れたが、2本針の上針ばかりにキビレが来る。小メバルは下針ばかりである。棚は2尋だったので、上針が1尋半といったところか。キビレはかなり海の上層に浮いていたということになる。遠投のポイントも少しずれるとアタリが無くなるので、どうやらワンポイントにキビレがたむろしていたのだろう。しかしキビレも小メバルも全部リリースした。40分程度でキビレ7、小メバル4尾釣れたことになるが、今夜も持ち帰り無しとなった。

【10月20日過去の釣行記録】
・2005年上関港防波堤、18:20~19:40、中潮、釣果=アオリイカ1
・2007年第2埠頭南端東側、06:30~12:00、長潮、釣果=キス5・エソ1・小ダイ6・マダコ1
・2013年第2埠頭西側、07:30~09:30、中潮、釣果=

【この日の釣り情報】
・2004年室積漁港、昼間、小潮、釣果=サビキでアジ大漁
・2005年竹の浦漁港防波堤、夕方、中潮、釣果=アオリイカ1
・2005年第1埠頭南端東側、午前中、中潮、釣果=キス5
・2009年日本精蝋前岸壁、19:00~22:00、中潮、釣果=2人でアジ26・メバル2
・2009年笠戸大橋下、19:00~22:00、大潮、釣果=キス7

【旧暦9月1日釣行記録】
・2005年10月3日、第1埠頭南端東側、夕方、大潮、釣果=キス入れ食い
・2006年10月22日、光市牛島、06:00~12:00、大潮、釣果=アオリイカボウズ
・2007年10月11日、櫛ヶ浜港新防波堤、19:00~22:20、大潮、釣果=アジ15・シマイサキ1
・2007年10月11日、徳山晴海埠頭、12:20~13:00、大潮、釣果=25cmキス3
・2007年10月11日、洲鼻港防波堤、夜、大潮、釣果=24cmアジ・23cmメバル・20cmアオリイカ1
・2009年10月18日、櫛ヶ浜旧港防波堤、19:00~21:35、大潮、釣果=メバル11・シマイサキ1・アジ6・タナゴ1
・2009年10月18日、日本精蝋前、19:00~21:35、大潮、釣果=メバル3・アジ18
・2013年10月05日、落・本浦・洲鼻港、07:00~10:00、大潮、釣果=アオリイカボウズ

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千一夜第3章第67夜 第48回衆議院選挙投票を前に緊急投稿

2017-10-14 10:09:49 | 読書

2017.10.14(土)

第48回衆議院選挙に向けて有権者諸氏に是非読んで欲しい本を紹介。特に浮動票諸氏、野党支持諸氏には読んでいただきたい。日本の将来を決定付ける選挙です。良く考えて投票しましょう。

『カエルの楽園』 百田尚樹著 新潮文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年10月10日読了 再投稿
寸評:ひょっとすると、10月10日公示、10月22日投票の衆議院選挙に合わせて発売された本かも知れない。余りにタイミングが良すぎる。この本は寓話の形を取りながら、日本国の本質をえぐり出した名著であり予言書である。読み始めればすぐに現代の日本社会、そして安全保障をテーマにした物語だと言うことが解る。物語はカエルの社会に例え、日・中・韓・米が入り乱れる。何より怖ろしいことは、この寓話が現在、我々の目の前で少しずつ現実になりつつあることだ。勿論、この寓話は別の読み方もできるが、著者の謂わんとしていることは、9条の改憲が出来なければ日々高まる中国や北朝鮮の脅威に対して、日本は国民の命と安全を守ることが困難であると言いたいのだろう。本書の結末では、かつて楽園だったナパ^ジュ(JAPANを反対から読む)国が壊滅し、生き残ったカエルたちは食用の奴隷か普通の奴隷にされてしまう。9条を頑なに信奉し、紛争や戦争さえなければ奴隷の平和でも良いと心から思っている。現在、こう思っている日本人の何と多いことか。

『日本よ、咲き誇れ』 安倍晋三・百田尚樹共著 WAC文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年10月12日読了 新規投稿
寸評:10月11日発行の著書であるから、10月10日公示、同22日投開票の第48回衆議院選挙を睨んでの発行であることは間違いない。首相とベストセラー作家のコラボであるから、この時季相当のインパクトがある。5章からなり、第1章は2012年の両者の対談、第2章も2013年の両者の対談、第3章は百田の著書について両者の対談、第4章は2012年と2013年の百田の安倍晋三論、第5章は2017年までの安倍総理の講演録からなる。

中国の領海侵犯と恫喝、北朝鮮のミサイル・核問題、中国・韓国が仕掛ける悪辣な歴史戦などこれらを乗り切らねば日本の未来はない。これらの重要諸問題を解決に導くことができるのは安倍首相をおいて他にはいない。今回の総選挙で与党が過半数を獲得すれば一気に9条改憲の機運が高まるのだが・・・。購入後一気に読了した。

『日本会議 戦前回帰への情念』 山崎雅弘著 集英社新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年8月25日読了 再投稿
書評:本書は日本会議が設立された歴史的背景と会議の最大の目的である「憲法改正」、安倍政権の諸政策と日本会議の主張や運動、思想や価値観、目指す方向等が一致している安倍政権との繋がりを検証している。先に結論から申し上げると、私は著者の意見とは恐らく対極にあると思われる。
   
日本会議の何が悪いのか?一旦緩急あれば・・・の教育勅語の復活が何故悪いか?世界のどの国から見ても自国を自国民が守るのは当たり前のこと。自民党の憲法改正草案にも揚げ足取りとしか思えないような論評である。先に読んだ「戦争と平和」百田尚樹著とは対極の著書か。

著者は戦史・紛争史の検証・分析の歴史研究家であり、この著書では大東亜戦争時の国家神道・国体思想の批判に徹している。要するに過去の大戦の反省である。確かに戦時下の国体明微運動(「国体の本義」、「臣民の道」は天皇と国民の道を表したもの)は現代には必ずしもそぐわないかも知れないが、精神的・普遍的な伝統文化・精神は守らねばならない。

著者は政治的には日本会議が戦前回帰の懸念ありと警鐘を鳴らしている。では、近年の中韓両国の日本の領土・領海侵略侵犯に対しては手を拱いて遺憾の意を表明するに留まっているが、これで国を守っていけると思っているのか?中国は沖縄までも自国の領土だとうそぶいており、このままでは何れ日本は中国の属国になってしまう。

著者は本当の愛国心云々と言うが、安保条約の下での現状維持が愛国者なのか?勿論、条約は戦争回避の抑止力となるが、抑止力だけでは国は守れない。これは愛国心というよりも寧ろ、「9条教信者」である。

日本会議に否定的な著者は、現憲法下で70年間、平和的な発展、繁栄を維持してきたではないかという。非政治的な文化の維持や存続に関する日本会議の運動には敬意を払うと述べているが、過去の反省のみ(著者の検証・分析力には敬意を払う)で今後どのように国を守っていくのか具体的な将来の展望がないのだ。反省は必要だが批判ばかりでは国は守れない。

自分の考え方に否定的な本を読むのも面白い。長くなったので寸評じゃなく書評としたい。

『戦争と平和』 百田尚樹著 新潮新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年8月18日読了 再投稿
寸評: 3章からなり、第1章は日本人は戦争に向かないのではないかと言うことを、大東亜戦争を振り返り検証、何事にも合理的なアメリカに対して、精神論や縦社会で立ち向かう日本が敵う訳がない。個々の技術的な性能や技術は日本のものが上回っていたものが多いが、何しろ物量面で敵う訳が無い。それとこれは明記しておきたいが、かの大戦は侵略戦争では断じて無いということ。このことは、マッカーサーやパール判事もアメリカ上院で述べている。この本では触れていないが、日教組などは真逆の偏ったことを教えているので、真の教育には悪影響を及ぼす。
第2章は「永遠の0」は戦争賛美小説か?をテーマに出版に至るまでの経緯や出版後の批評などを著者自らが振り返る。
第3章は護憲派に告ぐ!がテーマ。憲法改正について熱く語る。一刻も早く憲法9条を改正した上で、自衛隊を正規の軍隊にしなければならない。専守防衛では国は守れないのだ。そもそも日本国憲法は戦後、GHQの素人軍団25人(弁護士は4人、メンバーには女性タイプライターも居た)により、世界の憲法を寄せ集めて1週間で草案を造ったもの。草案の目的は日本が再び米国の脅威とならないことを確実にするためのもの。当時の作成に携わった人のインタビューでは、「まだそんなものを使っていたの?」である。日本人は物づくりには力を発揮するが、絶対者から押しつけられたものに対しては永遠に絶対なのだ。律儀過ぎる。9条教信者では、ひいては国を滅ぼすことになる。著者は日本会議のメンバーであると思われるが、安倍首相在任中に是非とも憲法改正を成し遂げてもらいたいものだ。

『カエルの楽園が地獄と化す日』 百田尚樹、石平対談 飛鳥新社 評価☆☆☆☆☆ ’17年4月17日読了 再投稿
寸評:百田著の「カエルの楽園」は予言の書であると石平、この本の通りに日中関係が進展している。悲しいかな日本のマスコミ(特に朝日新聞、毎日新聞、沖縄2紙)は国民に危機感を持たせないよう懸命。結果、一般人の善良な無知が中国の野望の助けになっている。憲法9条を守ろとしている人たちは客観的に見て中国の国益のために動いている。朝日新聞は日本を辱め貶める中国のスポークスマンであると断定。中国はいづれ尖閣を奪取し、その後は沖縄、そして九州へと進出し、やがて日本は中国に侵略されチベットやモンゴルのようになる。日本を守ろうとすれば戦争になる。戦争はやってはいけないから守ること自体を放棄するか。中国は50年計画で日本を取る戦略だ。個別的、集団的自衛権を早く実行に移せる態勢を整備しなくちゃ。

『愛国論』 田原総一郎、百田尚樹対談 ワニ文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年4月25日読了 再投稿
寸評:「永遠の0」をめぐって、大東亜戦争とはなんだったのか、なぜ自虐史観が蔓延してしまったのか、韓国とどう付き合えばよいか、中国とどう対峙するべきか、朝日新聞は反日なのか、国をあいするとは、以上のテーマについて熱く語る。左翼のイメージの田原と右翼で保守論客のイメージの百田との話が噛み合うのか。非常に面白かった。

『国家戦略からみた靖国問題』 岡崎久彦著 PHP新書 評価☆☆☆☆ ’17年2月10日読了 再投稿
寸評:2000年頃から日本国を辱め貶めている日本国内の反政府左翼勢力である『朝日新聞』の策謀が見事に功を奏し、日韓、日中の歴史問題を蒸し返す。これは三木内閣の頃からおかしくなった。大和民族は和を持って尊しとする民族だから我慢強い。しかし反日に燃える第三国とは距離を置いた方が望ましい。政治と経済を恫喝を交え一緒くたに論ずるような国とはだ。まずは経済面から徐々に撤退していこうではありませんか。そして日本の集団的自衛権は世界的に認められているのだから憲法改正を急ごう。

『大放言』 百田尚樹著 新潮新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年1月18日読了 再投稿
寸評:普段私がやり過ごしている事柄も、作家故の鋭い観察力で世の不条理を暴いて行くのは面白い。各章には納得させられる持論が満載。日本国を辱め貶め悪意に満ちた偏向報道を第一義とする左向きの新聞社は言わずと知れているが、話の前後を無視して一文のみをクローズアップして好き放題書くのは何も新聞社に限ったことでは無い。何故公正で真っ当な報道が出来ないのかなあと改めて実感した次第。著者の言動は国会でも大炎上しているが、今やオフレコも無く記者の前では冗談も言えない風潮になっている。新聞の質も記者の質も落ち嘆かわしい限りである。

【10月14日過去の釣行記録】
・2006年粭島入口、17:00~22:30、小潮、釣果=アオリイカ3
・2012年日本精蝋前桟橋、17:30~18:10、大潮、釣果=アオリイカボウズ
・2012年櫛ヶ浜港防波堤、18:35~20:50、大潮、釣果=小サバ19
・2013年第1埠頭西側、06:40~09:40、長潮、釣果=キス5・メイタ2・メゴチ1

【この日の釣り情報】
・2005年第1埠頭南端東側、昼間、中潮、釣果=アオリイカ15

【旧暦8月25日釣行記録】
・2007年10月05日、第2埠頭東側、18:15~19:15、長潮、釣果=アオリイカボウズ
・2010年10月02日、第2埠頭東側、06:00~10:40、長潮、釣果=キス2
・2013年09月29日、大島大原、17:30~19:30、長潮、釣果=太刀魚ボウズ
・2016年09月25日、大島大原、06:00~10:30、長潮、釣果=カレイ1・キス11・イイダコ1・小ダイ多数

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千一夜第3章第66夜 最近の読書7

2017-10-10 19:51:09 | 読書

2017.10.10(火)

今日は第48回衆議院選挙の公示日(投票日22日)である。それに合わせて読んだ訳ではないが、『日本会議 戦前回帰への情念』 山崎雅弘著や『カエルの楽園』 百田尚樹著は意味深である。投票日までに是非とも『カエルの楽園』はご一読願いたい。

最近読んだ本。記載するのは今回で7回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。最近発見したことだが、このシリーズが意外と好評だということ。これを読んで読書したという方も現れた。

『日本会議 戦前回帰への情念』 山崎雅弘著 集英社新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年8月25日読了
書評:本書は日本会議が設立された歴史的背景と会議の最大の目的である「憲法改正」、安倍政権の諸政策と日本会議の主張や運動、思想や価値観、目指す方向等が一致している安倍政権との繋がりを検証している。先に結論から申し上げると、私は著者の意見とは恐らく対極にあると思われる。
   
日本会議の何が悪いのか?一旦緩急あれば・・・の教育勅語の復活が何故悪いか?世界のどの国から見ても自国を自国民が守るのは当たり前のこと。自民党の憲法改正草案にも揚げ足取りとしか思えないような論評である。先に読んだ「戦争と平和」百田尚樹著とは対極の著書か。

著者は戦史・紛争史の検証・分析の歴史研究家であり、この著書では大東亜戦争時の国家神道・国体思想の批判に徹している。要するに過去の大戦の反省である。確かに戦時下の国体明微運動(「国体の本義」、「臣民の道」は天皇と国民の道を表したもの)は現代には必ずしもそぐわないかも知れないが、精神的・普遍的な伝統文化・精神は守らねばならない。

著者は政治的には日本会議が戦前回帰の懸念ありと警鐘を鳴らしている。では、近年の中韓両国の日本の領土・領海侵略侵犯に対しては手を拱いて遺憾の意を表明するに留まっているが、これで国を守っていけると思っているのか?中国は沖縄までも自国の領土だとうそぶいており、このままでは何れ日本は中国の属国になってしまう。

著者は本当の愛国心云々と言うが、安保条約の下での現状維持が愛国者なのか?勿論、条約は戦争回避の抑止力となるが、抑止力だけでは国は守れない。これは愛国心というよりも寧ろ、「9条教信者」である。

日本会議に否定的な著者は、現憲法下で70年間、平和的な発展、繁栄を維持してきたではないかという。非政治的な文化の維持や存続に関する日本会議の運動には敬意を払うと述べているが、過去の反省のみ(著者の検証・分析力には敬意を払う)で今後どのように国を守っていくのか具体的な将来の展望がないのだ。反省は必要だが批判ばかりでは国は守れない。

自分の考え方に否定的な本を読むのも面白い。長くなったので寸評じゃなく書評としたい。

『ロスジェネの逆襲』 池井戸潤著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年8月31日読了
寸評:半沢直樹シリーズ第3弾、IT企業の敵対的買収において買収会社に1500億円融資した東京中央BK、一方、BKの子会社東京セントラル証券に出向中の半沢直樹が、被買収会社とアドバイザー契約を結び顧客本位の最適なソリューションの提供に奮闘。親会社と子会社が争い、一見利益相反行為に見えるが、BKは融資における初歩的なミスを犯していた。終盤のBKの追加融資を決定するための役員会に乗り込んでの大逆転劇、文句なく面白い。

『永遠の0』 百田尚樹著 講談社文庫 評価☆☆☆ ’17年9月7日読了
寸評:遅ればせながら読んだ。私は明治以降の戦記物は殆ど読まない。いろいろ理由はあるがここでは割愛する。実は私の祖父も大東亜戦争で戦艦「榛名」に乗艦したが、負傷のため早期に退役した。祖父の生前、戦争の話は子供の頃何度も聞かされたものだが、今では殆ど覚えていない。母親からも内地空襲の話は良く聞いたので、もうあまり聞きたくないというのが本音、トラウマになっているのかも知れない。

この本の評論で、戦争を煽った帝国主義を賛美するものだとしばしば目にするが、読了してみて全くそんな感想は抱かなかった。当時の帝国主義の世相の中で史実に基づき、或いは残り少ないゼロ戦搭乗者の生存者の重厚な取材に基づき書かれているため、そういう感想を抱く人が居るのかも知れないが、全く的外れだと言っておきたい。もっと素直に読んでも良い本である。物語の内容については触れないが感動はした。私のような戦争を知らない世代や戦争体験者、その時代に生きた人それぞれである。じっくり読んで欲しい。

『本当は恐い 日本むかし話 秘められた異聞録』 深層心理研究会編 竹書房文庫 評価☆☆☆ ’17年9月8日読了
寸評:昔話は子供に聞かせるおとぎ話であり、物語に形を変えた教訓でもある。同時に語り部たちの夢物語でもあったとされる。童話やおとぎ話はその殆どが子供向けに脚色が施されている。それも親しみやすい表現、解り易い内容に改められ、要所を削除してしまったり子供に聞かせたくない部分も消され、今に伝わる愛される話になっているものが多い。その結果、ストーリー展開はうやむやになり「めでたし、めでたし」という結末のものばかりである。だがそれでは物語からもたらされるはずだった教訓を得ることはできない。表層意識を垣間見る程度である。

本書では物語の原話まで遡るが、それは非人道的、反社会的なタブー話や目を覆いたくなるような残酷性や恐怖感、或いは過度な好色性に満ちていることが多い。だがその原話にこそ人間の性や欲望、願望、残忍さ、自己愛、慈愛、性愛という生命の伊吹、つまり深層心理が潜んでいるという。それを探求していくことで物語に秘められた真実を追求し、作品が持つ本来の魅力をあぶり出そうと試みる本である。ふふ・・何だか若返りの本でもあったな。

『眠れないほどおもしろい 「古代史」の謎』 並木伸一郎著 王様文庫 評価☆☆☆☆ ’17年9月15日読了
寸評:記紀(古事記、日本書紀)を含めた古代史の本は多く読んでいるが、この本では新たな諸説を随分発見した。特に日本人のルーツに関する諸説、また記紀よりも古いとされる封印された日本の古史三書、古伝三書をはじめとする古史古伝の記述など、奇想天外のものも多いがなるほどと納得させられることも多い。古史古伝の中でもスーパースター的な存在と言える「竹内文書」は記紀の原本になったとのことだ。しかし歴史学の立場からはこれらの古史古伝はいづれも「偽書」とされている。今後もっと検証されても良いように思う。

『穴』 小山田浩子著 新潮社 評価☆☆☆☆☆ ’17年9月20日読了
寸評:第150回芥川賞受賞作。著者の作品を初めて読んだ。表題作を含め他2篇の短編が収録されているが、3部作とみて良い。平凡な日常を描いた作品で読み始めはどうということもないが、時折顔を覗せる異界、現実のうつせみから夢の中へとごく自然に移行してはまた現実に戻り、どれが現実なのか解らなくなる。次第に物語の中に引きこまれていき、最後には読者をハッとさせるところが良い。こういう感性を持った作家に久しぶりに出会った。私が純文学において五つ星を付けるのは稀である。秀作である。著者の他の作品も読んでみたい衝動に駆られた。

『日本人が一生使える勉強法』 竹田恒泰著 PHP新書 評価☆☆ ’17年9月22日読了
寸評:「和の精神」に立って書かれた竹田式勉強法、仕事術、成功哲学を解説、自己啓発本である。和の精神とは西洋式とは正反対の日本の価値観に基づく成功哲学である。何のために勉強するのか、自分の人生が豊かになる勉強の実践とは、まずは一分野を徹底的に追求し勉強する。更に次の専門分野へと学問を究める。その過程で総合力と統合力が備わる、徹底した自分磨きが絶対条件であるというような論旨であるが、参考程度に留めたい。

『シャイロックの子供たち』 池井戸潤著 文春文庫 評価☆☆☆☆ ’17年9月26日読了
寸評:ある銀行の一支店の人間模様を描く。一遍一遍の主人公が違い、独立した短編のようであるが、何時の間にか長編へと変貌していく。融資ノルマに押しつぶされる渉外員、投資信託のコンプラ、出世競争、上司の理不尽さ、女子行員同士のライバル心、格差のある社内恋愛、精神破綻、家族への思い、そんな中で現金紛失事件が起こる。そして不祥事隠し、二転三転する犯人捜し、行員の失踪事件、支店エースの架空融資、行員のギャンブルなどなど銀行内で起こりそうな諸事情が満載されている。事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤を描く、圧巻の金融クライム・ノベルである。

『無頼のススメ』 伊集院静著 新潮新書 評価☆☆☆ ’17年9月28日読了
寸評:無頼とは自分には頼るもの無しということだ。また常に何かに対して、どこかで怒っている人間のことでもある。表に怒りを出さなくても、誰かとつるむのでは無く、自立した個として怒るというのはとても大事なこと。生きている限り戦いは一旦始まったら、とにかく最後まで立っていることが重要である。著者に共感する部分は多々あるが、共感するが故の反感もある。目立つことをするな、人とつるむな、孤を知れ、他人には干渉しない、イデオロギーなど若者が罹りやすい流行病のようなもの、等々の人生教訓書である。何よりも吉行淳之介氏のエピソードが数回出てくるところが良い。

『不道徳教育講座』 三島由紀夫著 角川文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年10月5日読了
寸評:著者は近代日本文学の第一人者である。純文学に於いて端正な由緒正しい文学を書く。そして厳しく真面目な気難しい芸術至上主義者である。文学を離れたエンターテナーの著者とは全くの別人である。本書は井原西鶴のためしに習って、当時流行の道徳教育をもじって「不道徳教育講座」を開講。昭和33年から週刊誌「明星」に連載されたものであり、女性向大衆週刊誌のためか著者は裃を脱いでふざけている。しかし吉行淳之介、安岡章太郎、遠藤周作らの卓抜で軽いが解放感にあふれたエッセイと並ぶ傑作である。既に60年前の作品であるが、今も決して色褪せていない。

「大いにウソをつくべし」「約束を守るなかれ」「喧嘩の自慢をすべし」「公約を履行するなかれ」「自由と恐怖」等々全69章からなる。これらのことを実践すれば病院送りは間違いない。この書は三島の小説に現れない座談における機智や逆説、笑いが十分に発揮されている。不道徳は真の道徳に並んでいる。しかし、心理分析が得意な三島流思考回路はとても複雑で論旨は哲学的かつ難解な章も多かった。

最終章の「おわり悪ければすべて悪し」では自殺を完全否定しているが、著者は1970年11月、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決した。当時私は中学3年生、割腹自決に大変なショックを受け、高校へ入学してから三島文学を読み始めた。とは言え、大学生まででありその後40年近く著書を手に取ることは無かった。著者の未読の著書も多くあり、最近になって三島純文学に触れ直してみようと思った次第。学生時代は吉行淳之介120冊、三島由紀夫は30冊程度の読書だった。

『カエルの楽園』 百田尚樹著 新潮文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年10月10日読了
寸評:ひょっとすると、10月10日公示、10月22日投票の衆議院選挙に合わせて発売された本かも知れない。余りにタイミングが良すぎる。この本は寓話の形を取りながら、日本国の本質をえぐり出した名著であり予言書である。読み始めればすぐに現代の日本社会、そして安全保障をテーマにした物語だと言うことが解る。物語はカエルの社会に例え、日・中・韓・米が入り乱れる。何より怖ろしいことは、この寓話が現在、我々の目の前で少しずつ現実になりつつあることだ。勿論、この寓話は別の読み方もできるが、著者の謂わんとしていることは、9条の改憲が出来なければ日々高まる中国や北朝鮮の脅威に対して、日本は国民の命と安全を守ることが困難であると言いたいのだろう。本書の結末では、かつて楽園だったナパ^ジュ(JAPANを反対から読む)国が壊滅し、生き残ったカエルたちは食用の奴隷か普通の奴隷にされてしまう。9条を頑なに信奉し、紛争や戦争さえなければ奴隷の平和でも良いと心から思っている。現在、こう思っている日本人の何と多いことか。

【10月10日過去の釣行記録】
・2005年第2埠頭中電前、11:00~14:30、小潮、釣果=2人でキス25
・2008年南周防大橋下埠頭、19:20~20:55、中潮、釣果=メバル3
・2009年洲鼻港、19:30~21:00、小潮、釣果=アオリイカ1
・2010年洲鼻港防波堤、06:00~11:00、中潮、釣果=キス3・カワハギ13・クロ1
・2011年第2埠頭中電前、06:10~10:10、大潮、釣果=キス7・小ダイ2

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦8月21日釣行記録】
・2008年09月20日、徳山晴海埠頭、19:30~22:37、中潮、釣果=チヌ1・アジ3
・2007年10月01日、室積西の浜漁港、18:10~19:48、中潮、釣果=アオリイカボウズ
・2007年10月01日、ビックモーター沖、19:30~22:00、中潮、釣果=メバル4・アジ8
・2015年10月03日、新川港・落港、05:30~08:40、中潮、釣果=アオリイカボウズ

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千一夜第3章第65夜 メバルボウズ

2017-10-07 23:29:08 | 浮釣り

2017.10.07(土)

櫛ヶ浜港。今日は晴れ予報だったが、朝方は風が強く日中には一時大雨が降った。明日、サーフ釣行の予定だったが、日中は孫と動物園に、夜は呑み会と予定が入ったため、急遽今夜のメバル釣行と相成った。

釣行日:10月7日
旧暦:8月18日
場所:櫛ヶ浜港防波堤
時間:18:30~21:40
天候:晴れ
風 :南そよ風
月齢:16.9
潮 :中潮 満潮21:36潮位332cm 干潮15:38潮位65cm
狙い目:メバル
釣り方:浮釣り
餌 :アオムシ
釣果:チヌ2R

今夜の櫛ヶ浜港に釣り人は1人も居なかった。竿を出して暫くすると長い防波堤の先の方から若いアベックが帰って来たのみだ。メバルが釣れる時には竿出し直後から幾らかはアタリがあるものだが、今夜の港は静かで潮も殆ど動かない状態でアタリは全く取れなかった。こりゃ駄目だなとは思ったが、それでも棚を1尋から3尋まで少しずつ変えて、防波堤の際を丹念に引き釣りしたり遠投したりした。遠投するとアタリが2回あり、20cm程度の木っ端のチヌが2枚釣れた。勿論リリースである。

月は雲間に見え隠れしていたが、昨日の大雨の影響で海水は濁っている。風も無く海面は静かである。釣り場は河口に当り、前日の大雨で海水の塩分濃度が幾分は薄くなっているだろう。メバル釣りの条件としては決して良いとは言えなかったなあ。

20cm程度の木っ端チヌ。2枚釣れたが同サイズであり両方ともリリースした。

一昨日が中秋の名月の満月だったが、昨日、一昨日と観ていない。今夜もまだ十分に丸かったが、しかし随分小さくなった。これじゃあ月見で一杯には少し寂しい。

【10月7日過去の釣行記録】
・2000年姫島周辺、06:00~15:30、大潮、船釣り、釣果=アジ大漁
・2006年華西岸壁、17:30~00:30、大潮、釣果=メバル11・アジ5・タナゴ1
・2007年櫛ヶ浜港防波堤、19:20~21:55、中潮、釣果=メバル1・アジ18・ハゼ1・チヌ2
・2012年大島大原、19:30~22:40、小潮、釣果=アジ15

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦8月18日釣行記録】
・2010年09月25日、第2埠頭東側、06:00~11:00、中潮、釣果=キス5・カワハギ3・小ダイ3
・2013年09月22日、洲鼻港・本浦港・寺崎、06:30~09:00、中潮、釣果=アオリイカボウズ
・2015年09月30日、洲鼻港浮桟橋、18:40~20:30、中潮、釣果=アオリイカボウズ

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