千一夜第3章第176夜 孫のお宮参り2

2019-07-27 19:27:34 | 行事・予定

2019.07.27(土)


地元の花岡八幡宮

2人目の孫が19日に1ヶ月検診を受診し、順調に育っているとのことでまずは一安心。今日は生後1ヶ月のお祝いとお祓い、新たに氏子となった報告のために、地元の花岡八幡宮にお参りした。お宮参りは「産土詣」(うぶすなもうで)、「産土参り」と呼ばれ、その土地の守り神である産土神に参詣し、赤ちゃんが無事産まれたことを報告し、健やかな成長を祈るもの。男の子は生後31日、32日目、女の子は32、33日目が良いとされる。本来は地元の神社に氏子入りするという儀式でもある。尚、孫は6月17日生まれなので今日で40日になるが、父親の勤務形態等諸事情で少しずれたがまあ良いだろう。


祝詞の儀

お参りの一般的な作法は、鳥居をくぐり、手水舎で柄杓と清水を用いて、手を洗い、口を軽くすすいで心身を清める。その後、拝殿でお賽銭を入れたら鈴を鳴らしてお参り。2回深くお辞儀、2回拍手、願いを込めてお祈りし、もう1回深くお辞儀をする(「2礼、2拍手、1礼」)。礼は15度の礼であり、ここでいう2礼とは2拝のこと。拝は90度の深い礼のことであり、従って、1礼、2拝、2拍手、1拝、1礼が正しい。 序に、参道や拝殿の中では真ん中を歩いてはいけない。真ん中は神様の通り道だからである。玉串奉納時にもこの一連の動作をする。


玉串奉納の儀

赤ちゃんは基本的には夫の母が抱くことが一般的。これは出産が「産みの忌み」などと言われ、出産が「血」と関係が深く、昔はけがれたものという考え方もあったためとされている。産後の母親に無理をさせないためという考えもある。あまり習慣にとらわれず、母方の祖母や夫が抱いても構わない。お母さん自身が抱くケースも増えている(シングルマザーが多い時代を反映していると思われる)。

赤ちゃんの祝い着は、お母さんがお宮参りの時に使用したもの。親子2代に渡って使用。赤ちゃんに掛ける祝い着は、一つ身と呼ばれる背縫いのない着物が一般的。この祝い着は3歳の七五三の晴れ着に仕立て直すことができる。正式には、男の子は、おめでたい絵柄の「のし目模様」の紺色掛着または黒羽二重の紋付等、女の子は、綸子地(りんずじ)や縮緬に花柄をあしらった「友禅模様」の掛け着が用いられる。


絵馬奉納の儀

お祓いの後で頂いた絵馬に、お父さんが願い事を書いて奉納する。

付き添いの母や祖母の装いは、かつては黒留袖と決まっていたが、今では着物なら無地の一つ紋や小紋、訪問着ですませたり、洋服の人も多い。お父さんはスーツ、お母さんはスーツまたはワンピースなどの着用が多くなった。

先ずは日本の伝統行事をひとつこなした。

私が毎年正月にお参りする塩亀神社と住吉神社(海の神様)。大漁祈願と釣行の安全をお祈りする。八幡宮本殿の脇にある。

【7月27日過去の釣行記録】
・この日の釣行記録はありません

【この日の釣り情報】
・2007年粭島小学校前防波堤、19:00~22:00、大潮、釣果=20cm前後アジ23

【旧暦6月25日釣行記録】
・2005年07月30日、第2埠頭中電前、05:50~09:30、長潮、釣果=キス10・アジ3
・2007年08月07日、華西防波堤南端、19:00~22:00、長潮、釣果=16~20cmメバル5・20cmアジ3

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千一夜第3章第175夜 木っ端8種

2019-07-15 22:14:22 | サーフ

2019.7.15(月) 海の日 お菓子の日

梅雨の合間の五月晴れ、久し振りに本道に戻った。投げ釣りは5月25日以来である。2か月近くも投げ釣りをやっていない時季ってあったかな?恐らく初めてのことだろう。尤も、釣りを全くやっていない訳では無く、6月は船釣りに3回行っている。今朝は4時半に起床、起きた時はまだ暗かったが直にまずめが始まった。朝まずめに間に合わせようと思えば4時には家を出なければならないが、それはちょっときつい。

この頃、投げ釣りは体力的に相当きつくなってきている。私の場合、ヘルニアの腰に負担が掛かり過ぎるのだ。特に釣友Sとの釣行時は時間も長くなり、またずっと車中から竿先を眺めておくわけにもいかないので相当腰に負担が掛かる。普段1時間も立ちっ放し(近年そういうことは殆ど無いが)だと、左側の大腿骨から腿裏にかけて足が痺れてくるのだが、釣友Sとの投げ釣りとなると10時間近くはざらなので、終盤には腰が砕けて立って歩くのがやっとという状況に陥る。その点、夜の船釣りは座って4時間程度なので相当楽である。とは言っても、まだまだSには遅れは取れない。今後は見切りを早く付けて短時間での勝負となろう。

今日の潮は満潮時までは緩い潮で、満潮過ぎの8時頃から急に速くなる。朝まずめに間に合わないのなら満潮時に釣り場に着くくらいで良かったかも知れない。今朝は5時10分に第1投を投げるが、まずめはとっくに終わっており潮は殆ど動かないし、比較的良く釣れる満潮前後の1時間(6時40分~7時40分)もめぼしい釣果は無い。釣り初めに海に流木が漂っていたが、満潮後1時間、8時に潮が動き出すまでそこに留まっていた。サーフ開始後直ぐにクサフグが釣れる。どういう訳かこのフグを見て季節の変わり目を感じた。フグなんて1年中釣れるが、特に夏場に多く釣れるからだろう。7時15分になってやっと木っ端ガレイとカナコギがダブルで釣れる。勿論リリースした。

7時30分には、埠頭から真下に降ろしていた竿にアナゴが釣れた。こんなに明るくなるとアナゴは釣れないものだが、たまたま棲みかの穴倉の目の前に餌が落ちて来たのだろうか。鰻だったら良かったのに。

7時半頃、このブログの読者と言われる釣り人が、落とし込みの脈釣りで45cmのチヌをゲット。いや~大きいですね。落とし込み釣りは波止や岸壁の際へ餌をゆっくり落とし込んで釣る。浮きを使わずに糸に付けた多数の目印の動きでアタリを取る釣り。この埠頭では昔から落とし込みのチヌ釣りをやる人が多い。この方はキャッチ・アンド・リリースだった。また、私のこのブログの釣り場百景を見てかなり釣り場が増えたとのことで、私としても嬉しい。以前、もう一方、釣り場百景を見て釣りに行くという方がおられた。

8時32分、少し強めのアタリがあったがカレイのものとは違う。竿を引いてみるとマダイのようなアタリである。近くまで引き寄せるとマダイのようなアタリは無くなってきた。浮き上がって来て、熱帯魚のような色を見てギザミと解る。最初はギザミもマダイのように頭を振るのでマダイかギザミか良く解からない。広島県では高級魚となっているようだが、当方では猫マタギである。即リリースした。

今はキスの時季だが、ここで引き釣りをやってもアタリは取れなかった。昔は引き釣りでキスが沢山釣れていたが、最近では根掛かりが多くて引き釣りが出来ない。海底の景色が変わったのだろうと思う。浚渫したかどうかは解らないが、毎年の台風でも海底は多少なりとも変わってくる。9時前後に3尾立て続けに釣れて、後は無かった。

9時20分には25cm程度のチヌが釣れる。これも即リリースした。ブログの読者氏の45cmを見ているのでこれはまるで子供である。この釣り場ではチヌが濃いが、そのことはブログで度々書いているのでここでは省く。

今日のカレイ釣果は数だけなら5枚である。7時15分に最初の木っ端ガレイが釣れて、7時24分、8時10分にも木っ端が続く。8時43分に21cm、納竿時の最後の竿に9時58分、23cmのカレイが釣れて、最後の2枚のみ持ち帰った。まだカレイが釣れるのは良いが木っ端ばかりである。数年前までは木っ端なんてあんまり釣れなかったのだが・・・。

旧暦:6月13日
場所:徳山築港
時間:05:10~10:00
天候:晴れ
外気温:28℃
風 :南弱風
月齢:12.3
潮   :中潮 満潮07:09 潮位272cm 干潮13:49 潮位51cm
狙い目:カレイ・キス
釣り方:サーフ
餌   :アオムシ・スナムシ
釣果:木っ端ガレイ5・キス3・アナゴ1・チヌ1・ギザミ1・フグ1・カナコギ1・アジ1、以上8種。持ち帰りは20cm超のカレイ2枚のみ。

今日は木っ端ばかりだったが、8種もの魚を釣った。目出度し!目出度し! 別に目出度くも無いが、持ち帰り出来る魚(カレイ)が欲しいなあ。

今日は久し振りに竿の虫干しをしたようなものである。リールの手入れが悪いので1つほどスムーズに巻けなくなっていた。それから竿のガイドが1つ壊れた。道具というものはメンテナンスも重要だが、それ以上に使い続けなければもっと悪くなる。特にリールなどは海の塩分が付着し固まってくるので、良く洗い良く使わなければ駄目になる。最近思うのだが、高価なリールほど早く壊れるような気がする。易いリールはいつまでも持つように思う。

【7月15日過去の釣行記録】
・2006年笠戸本浦港防波堤、06:40~14:10、中潮、釣果=キス1・クジメ1
・2007年第1埠頭、06:00~11:30、大潮、釣果=キス6・ウナギ1・エイ3
・2007年櫛ヶ浜港防波堤、19:15~23:30、大潮、釣果=メバル1・アジ6・チヌ2
・2008年那智埠頭、19:30~21:30、中潮、釣果=メバル1・チヌ2
・2012年徳山築港、06:40~10:30、若潮、釣果=カレイ1・キス6
・2013年第2埠頭西側中電前、06:40~09:00、小潮、釣果=キス9・アナゴ1・ベラ7・イイダコ1
・2017年青島、18:00~05:10、小潮、釣果=メバル44・アジ24

【この日の釣り情報】
・2004年笠戸本浦港防波堤、昼間、中潮、釣果=小アジ多数、ヒラメ1

【旧暦6月13日釣行記録】
・2008年07月15日、那智埠頭、19:30~21:30、中潮、釣果=メバル1・チヌ2
・2013年07月20日、櫛ヶ浜港防波堤、19:30~21:00、中潮、釣果=ボウズ

 

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千一夜第3章第174夜 最近の読書20

2019-07-07 10:21:54 | 読書

2019.06.17(金)

梅雨の時季だから釣行も思うに任せられず、先月生まれた孫の守りに専念する。これがなかなか面倒だが娘の睡眠不足などを補っているのだ。自分の分野の投げ釣りも5月25日以降行っていないが、今の時季はカレイの食いも悪いしキスの釣果も近年良くない。娘と孫2人が家に帰る今月下旬までは、私の予定も立たない状況である。

さて今回は最近読んだ本、記載するのは今回で20回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。


6月1日、母の実家のビワを捥ぎに行く。木が大きくて下の方しか取れない。上の方は次週辺り、脚立持参でもう一度行こうと思う。 

『万葉集で解く古代史の真相』 小林惠子著 祥伝社新書 評価☆☆☆☆☆ ’19年5月24日読了
寸評:まず著者は、自身の歴史観、特に古代史観は常識とは大いに異なっているので、初めてこの本に接する人には理解不能な個所が多々あるのは当然と断っている。万葉集は史実の告発本であり、恐ろしい側面を秘めた歌集であり、記紀の記述を補う史書としてぼ役割を果たしている事実があると説く。著者の主な主張として①662年に始まる白村江の戦いで半島出兵した中大兄皇子(天智天皇)は百済の亡命皇子であり、大海人皇子(天武天皇)は高句麗の将軍であった。戦いに敗れた両者は倭国内で対立し、以後天智系皇子と天武系皇子の対立が続く。②新羅の文武王(文武天皇)は大海人の子であり、唐国に抵抗した父と共闘して反唐国の態度を終生堅持した。従って、唐国は天武系皇子の倭王即位を認めようとしなかった。③壬申の乱で天武朝が外国勢をバックに成立し、大津朝を経て、やがて持統朝の成立を見るが、持統天皇として即位したのは天智天皇の子、高市皇子である。以上のことを主張しつつ古代史を解明していくのだから堪らない。要するに、雄略天皇から敏達・欽明・舒明・孝徳・天智・天武天皇は三韓人だとし、もっと言えば倭国、三韓国両国の王を兼任しているという。他にも藤原鎌足、柿本人麻呂、高市皇子、聖徳太子、曽我満致、間人皇女らを朝鮮系1世とし、他に多くの2世をあげる。ここからの出発であるから、違和感、理解不能に陥る。しかし発想の転換、五行思想、古代朝鮮語読みなどで解く万葉集は、否定したいが、あながち大ぼらとも言えないかも知れない。

『我が闘争』 堀江貴文著 幻冬舎文庫 評価☆☆☆☆ ’19年6月3日読了
寸評:著者の半生記、自叙伝である。11章からなり、子供時代からライブドア事件までを振り返る。子供時代から優等生、小学生頃までは百科事典の虜になる。ここら辺りからして我々凡人とは違う。運動は苦手、天才であるが故に友人等と上手く付き合えない、協調性無し。中学生の頃からPCに夢中になりプログラミングもする。PC購入のため親から借金し、新聞配達のバイトで返済する。この経験が著者にとって大きな教訓となる。良い借金は進んでするべきだという考えである。ギャンブル漬けの東大生、やがて衝撃的なインターネットとの出会いがあり、ホームページの作成、個人での請負、起業、上場、M&A、六本木ヒルズ、プロ野球界参入、村上ファンド、TV局買収へと進む。ライブドア事件で一気に著名人となり連日TV、新聞を賑わす。私の印象は、当時TVで見たままの、高慢ちきで人に嫌われても媚びず我を通す性格だと今でも思う。天才であるが故に、また嫌われる性格であるが故に、無実の罪(著者は今でもそう思っている)を着せられる。知らず知らずの内に多くの敵を作ってしまったのだろう。出る杭は打たれるの法則である。しかし本書では赤裸々に自分を曝け出している。人物的には好きになれないタイプだが、宇宙事業を始めとしてやりたいことが沢山あるようだ。今後の著者の活躍を見守りたい。

『花世の立春 新・御宿かわせみ3』 平岩弓枝著 文春文庫 評価☆☆☆☆ ’19年6月7日読了
寸評:新・御宿かわせみシリーズ3弾である。維新後の江戸の御宿を中心に様々な怪事件が起こる。御宿のメンバーと町医者麻太郎、元岡っ引きの源太郎を中心に展開する推理物かな。6編の短編集である。私は気分転換にこの類の本を読む。


6月13日、第1回ツクヨミ杯優勝トロフィーである。夜の船釣り大会、メバル釣行で大荒れの笠戸湾でゲットした26.5cmのメバルで見事優勝した。

『アーク殲滅』 井沢元彦著 ハルキ文庫 評価☆☆☆☆ ’19年6月11日読了
寸評:著者の本は多く読んでいるが、何れも歴史検証本である。アドベンチャー物を書くことは知っていたが、読むのは初めてである。本書は伊賀忍者の末裔、大和零が主人公である。シリーズの第4弾であるが、007のジェームス・ボンド、探偵ファイロ・ヴァンス、怪盗アルセーヌ・ルパンなどの特質を一身に集めたスーパー・ヒーローである。キャプテン・エルと名乗る男に、無差別の原爆テロを中止することを交換条件に、ある任務を強要された零、遺伝子操作による恐るべき計画を知り真相の解明に乗り出す。日本アルプスの麓からスタートする物語は世界中を目まぐるしく巡り舞台が変わる。神の領域とされてきた技を人間が手に入れた時の危機を描く。人類への警鐘を鳴らしている。

『アタクシ絵日記 某月某日』 山藤章二著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’19年6月14日読了
寸評:著者とは一度だけ会っている。と言ってもサイン会のようなものであるが・・・。四角いタイルにブラックの人物が描いてあり、人物の口の部分に吹き出しが付いていて、タイルを購入した人がその吹き出しに言葉を入れるのだが、その言葉を山藤氏がその場で書いてくださるというイベントである。私は「ハピネス・イズ・ア・ワーム・ガン」と入れて貰ったが、氏はちょっと考える風であったのを良く覚えている。当時、著者の似顔絵が好きで、ブラック・アングル、世相あぶり出し等5冊程度読んでいる。何れも45年近く前のことだ。若い頃は著者の絵、漫画が好きで当時は良く読んでいた。さて本書も1987年の文庫本であるから、もう32年前の本である。絵日記エッセイであり、登場人物もその当時の第一級の人たちである。似顔絵の哲理は、観察は冷静に、表現は大胆にということらしい。兎も角、著者の絵も文章も上等に面白い。但し、自筆で書いてあり、字も小さいので最近では非常に読み辛くなっている。

『アタクシ絵日記 某月某日Ⅲ』 山藤章二著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’19年6月17日読了
寸評:「オール読物」の巻頭を飾る名物カラーページの文庫化第3弾である。著者は現代の浮世絵師ともいわれるが、即応力が求められる時事ネタ専門の風刺画、つまり政事風刺を得意分野としている。この本は平成元年から平成2年の2年間の出来事が書かれているが、年数を経て読むのもまた楽しい。ああ、あの頃はこんなことがあったなあと想い出す。とは言え政事のことばかりでは無く、娘の結婚式のこと、阪神タイガース(熱心なファン)のこと、句会のこと等々非常に面白い。世相を独自の視点から斬るタッチは快調そのものである。Ⅱが無いのが残念だ。


6月17日の深夜に2人目の孫が誕生しました。

『定年待合室』 江波戸哲夫著 潮文庫 評価☆☆☆☆☆ ’19年6月20日読了
寸評:上司の逆鱗に触れ定年待合室に追いやられた大手百貨店の敏腕営業マン大和田は、妻のガン宣告を受け早期退職をする。しかし妻は2年後に亡くなる。彼は虚脱感にさいなまれるが、行きつけのスナックでママから仕事で困っている人の手助けを頼まれることから物語は展開する。自分に合った仕事が与えられず満たされない気持ちを抱えるメンバーと協力しながら、営業先とのトラブルや販売不振を解決していく。それを通して大和田も、活躍するメンバーも元気を取り戻すというストーリーである。この定年待合室にいる会社員は、その道のプロであるのに、会社からの評価や処遇で鬱屈を抱えている。殆どが中高年社員であり、会社員の誰もが抱える課題が随所に描かれている。そこがまたこの物語の幅を広げていると言えよう。

『世界地図から歴史を読む方法』 武光誠著 KAWADE夢新書 評価☆☆ ’19年6月25日読了
寸評:世界史を地図を手掛かりに見ていくと、これまで多くの民族の興亡があり、いくつかの大国が興り、滅んでいった有様が解る。そして19世紀末から民族問題に基づく多くの紛争が生じ、それが現在でも続いている。世界史を形作ってきたのは、民族の大移動や抗争の歴史である。各地域、各時代の民族たちはなにゆえにその土地で、激しい興亡を繰り返してきたのか。本書は「地図」という新たな視点を用いて、より空間的に民族の歴史像を捉え、世界史を読み直す本である。4月に「世界紛争地図」という本を読んでいるのでかなりの部分重複していた。はっきり言って眠くなる本である。良く読了できたと自分に感心した。

『斬りて候 ぜえろく武士道覚書』(上)(下) 門田泰明著 光文社時代小説新書 評価☆☆☆☆☆ ’19年6月27日読了
寸評:著者の本は今回初めて手に取ったが、かなり面白い。”ぜえろく”は江戸者が上方者を嫌って言ったあざけり言葉とされているが、その裏には間近に朝廷を尊び仰げる上方者の圧倒的な商才、政治力に対する江戸者のどうしようもない苛立ちがあったようだ。主人公松平政宗、その正体は後水尾法皇の御落胤で、後の嵯峨宮武将親王である(上巻最後で法皇と対面し御名を頂く)。同心の源さんや料亭「胡蝶」の女将早苗らと親しくするが、それは様々な難解な事件を通して親密になるが、終盤には大どんでん返しもある。主人公と幕府との絡みで生死を掛けた戦いをしていく。映画化したら最高に面白そうである。著者は取材調査型の作家とのことだが、東京に住んでいて江戸初期の京都を書くのだから、小説に登場する地や建物など全てを足で歩いての取材と聞くが大変な労力だったろうと思う。


6月20日に当選したオリンピック観戦通知。

『親鸞 救いの言葉』 山崎龍明監修 宮下誠著 ナガオカ文庫 評価☆☆☆☆☆ ’19年7月1日読了
寸評:善と言われるものが果たして本当に善ばぼか、正義とされるものがその名の下で多くの人々を傷つけていることをどう考えたらいいのか。このような混迷の中で親鸞のことばと思想は我々に多くの示唆を与えてくれる。本書は、親鸞の著述である「教行信証」「歎異抄」(唯円編)「三帖和讃」「消息集」などから魅力的な教えや文言を取り上げ、集めた珠玉のことば集である。親鸞の根本思想である「他力」「念仏」といった教えの持つ今日的意味をやさしく、かつ鋭く解明している。我が家も浄土真宗であり、この本は親鸞入門書でもある。

『悪魔転生』 井沢元彦著 ハルキ文庫 評価☆☆☆☆ ’19年7月3日読了
寸評:この本はレイ・ヤマトシリーズの第2作である。最初に読んだのが第4作の「アーク殲滅」だった。読む順番がバラバラになったが、どこからでも読める。このシリーズの大きな特徴は、複製技術(クローン人間作製)を駆使して世界を支配しようとする幻の大富豪ハワード・ジェンキンスの悪魔的な野望に対して、それを阻止しようと戦う最後の伊賀忍者レイ・ヤマトの死闘を描く。このシリーズは’82年8月に始まったが、当時としてはこういうテーマを取り上げることは斬新的で時代を先取りした要素があった。また、SFアクション小説とも銘打たれているだけに、このシリーズの最大の魅力はスーパー・ヒーローであるレイ・ヤマトの不死身の大活躍である。

『迷宮決戦』 井沢元彦著 ハルキ文庫 評価☆☆☆☆ ’19年7月4日読了
寸評:著者のSF活劇アドベンチャー、忍者レイ・ヤマト・シリーズ第3作である。読む順番がバラバラになったが、それでも十分に楽しめる。このシリーズはSF小説であり、アクション小説、冒険小説でもある欲張ったエンタメ作品である。SF小説といっても30年も前に書かれたものだが、クローン人間再生は今や現実のものとなりつつある。非常に面白い。第1作以外全部読んだことになる。

【7月7日過去の釣行記録】
・2007年櫛ヶ浜港防波堤、20:00~00:20、小潮、釣果=チヌ5・ワタリガニ1

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦6月5日釣行記録】
 ・この日の釣行記録はありません。

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