千一夜第3章第97夜 今津川河口釣り場の法則解明

2018-03-31 18:42:02 | サーフ

2018.3.31(土)

釣友Sは40cmマコガレイ3連荘を賭けての釣行、私も竿を1本新調して自己記録42cm更新狙いに賭ける。
今朝は5時に釣具店出発、ほぼ予定通りに釣り場に着く。この堤防(波返し)は突き当りで袋小路になるが、そこには既に広島から来た親子連れが竿を出していた。後で聞いたところによると、昨日も来て、40cmのホシガレイと30cmのマコガレイを揚げたとのことで連日の釣行とのことだ。やはり釣れるとまた来たくなるものである。この子も将来、釣りキチになること請け合いだ。

旧暦:2月15日
場所:今津川河口東側
時間:06:10~12:10
天候:晴れ(PM2.5で霞む)
風 :東弱風
月齢:13.6
潮   :大潮 満潮09:39潮位347cm 干潮15:48潮位40cm
狙い目:カレイ
釣り方:サーフ
餌   :アオムシ・ホンムシ
釣果:27cm、17.5cmカレイ2・ハゼ2R
釣友S=28cmカレイ1・37cmチヌ1

6時10分に竿出し。最初の獲物は釣友Sの37cmチヌである。7時30分、Sの竿先が激しく揺れているのを私が見てSに知らせる。アタリ具合からしてカレイではないと思ったが予想通りチヌだった。37cmの割には薄っぺらに痩せていた。乗っ込みは梅雨時期だから今はこんなものなのかも知れない。私ならリリースである。

7時43分にはSが重いと言ってリールを巻く。今度は正真正銘の28cmマコガレイだったが、この時点でこの釣り場の最小記録を打ち立てる。(私の写真の撮り方が上手いのでサイズ以上に見える)

私はフグ2尾とハゼ2尾のみだったが、納竿直前の11時53分に27cmのマコガレイ、同58分に17.5cmのマコガレイを立て続けに揚げる。これで私が最小記録を更新してしまった。この時、私は遠投していた。これがヒントとなり表題の法則の解明に至るのである。

17.5cmのマコガレイ、普段ならリリースするサイズであるが、今日はこの2枚のみなので持ち帰る。

さてここで、この釣り場のカレイ釣りの法則を明かそう。全3回の釣行で解ったことだが、満潮前後1時間はちょい投げが良く、それ以外の時間帯では遠投が良いということである。

2月17日の最初の釣行では、満潮が10時37分で9時55分に遠投の竿に最初のカレイ(これのみ例外)、11時にSがちょい投げの手前で40cmカレイである。
3月17日の釣行では、満潮が9時53分で最初のカレイが7時17分遠投の竿にきた。10時には完璧なカレイのアタリだったがSが逃している、これはちょい投げの竿である。10時35分には40cmを筆頭に30cm台が2枚、3人同時に釣れるがこれはちょい投げの竿である。
今回は9時39分が満潮で、7時43分に遠投の竿にカレイ、12時前に遠投の竿にカレイ2枚、満潮前後1時間は釣れなかった。

以上のことにより、満潮前後1時間はちょい投げが良く、それ以外の時間帯では遠投が良いということである。KGは引き潮に入って1時間までと言っていたが、遠投することでこの説も覆すことになった。それからもう一つ、潮の高さであるが、今日は満潮時が347cmと潮が大きい。今日は月間釣り画報の記者が来て我々を含め3組の投げ釣り人がいるが、他2組は全く釣れていないとのことだった。一つには潮が大き過ぎることを理由に挙げられていたので私も納得する。カレイは潮が大き過ぎると釣果が悪くなるのだ。290cm前後がベストのように思う。

桜は満開(下松市)であるが、今日は花見ガレイには程遠かった。

【3月31日過去の釣行記録】
・2007年第2埠頭東側、06:15~13:15、中潮、釣果=カレイ7
・2012年櫛ヶ浜港旧防波堤、19:00~22:00、長潮、釣果=メバル15
・2013年櫛ヶ浜港新防波堤、18:40~19:40、中潮、釣果=メバル2・タナゴ1

【この日の釣り情報】
・2006年第1埠頭東側、21:30~23:30、中潮、釣果=メバル1

【旧暦2月15日釣行記録】
・2008年03月22日、第2埠頭東側、06:30~15:00、大潮、釣果=カレイ3
・2008年03月22日、第2埠頭南側、15:20~18:30、大潮、釣果=カレイ1
・2009年03月11日、中電西側岸壁、08:00~11:00、大潮、釣果=カレイ2・アイナメ2
・2011年03月19日、洲鼻港防波堤、06:40~11:40、大潮、釣果=カレイ3
・2011年03月19日、東海岸通り岸壁、21:00~23:02、大潮、釣果=メバル3
・2014年03月15日、徳山築港、06:40~13:00、大潮、釣果=カレイ4・ハゼ2

 

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千一夜第3章第96夜 アイナメやセイゴの舞い踊り

2018-03-24 18:12:47 | サーフ

2018.3.24(土)

東京では例年より10日早くソメイヨシノが満開となった。こちらは河津桜は散り始めたがソメイヨシノはまだ蕾状態。先週まで寒い日がぶり返していたが、週末は暖かくなった。今日は小潮での久しぶりの釣行、最近は遠征などしているのでホームグランドでの釣行は久しい。5時40分に起きたが、朝まずめはもう始まっていた。随分陽も早くなったものだ。今日は単独での釣行だったが、釣友Sが一緒ならこの時間には既に竿を出していたはずだ。

旧暦:2月8日
場所:徳山築港
時間:06:25~11:00
天候:曇りのち晴れ
風 :微風
月齢:6.6
潮   :小潮 満潮12:46潮位234cm 干潮07:09潮位125cm
狙い目:カレイ
釣り方:サーフ
餌   :アオムシ・ホンムシ
釣果:22、24cmカレイ2・32cmアイナメ1・40cmセイゴ1・大ナマコ1

まずは竿出し後1時間で22cmの木っ端ガレイが釣れる。アタリは見ておらずリールを巻いたら釣れていたというもの。更に1時間経過した8時40分に2枚目の24cmカレイ、何れも木っ端である。今津川河口では考えられないサイズだ。花見ガレイはまだまだ先かな。

そう言えば昨日の昼頃、釣友KGから40cmのイシガレイを釣ったとメールが入った。勿論今津川であるが、イシガレイとしては子供の部類だろう。私は今津川の対岸では釣ったがKGの釣り場では釣ったことが無い。そもそも周南地区ではイシガレイのことは殆ど聞かない。イシガレイが釣れたとの情報は岩国地区のみである。今津川では潮によるものなのか時間帯によるものか良く解からないが、イシガレイは良く揚がるようだ。身はアンモニア臭がして食べられないと言うので、釣ってもあまり嬉しくはない。

9時丁度に足元に仕掛けを落としていた竿にアタリ、竿先が激しく揺れるのでチヌかアイナメだろうと思ったが、32cmのアイナメだった。昔はこのサイズのアイナメは良く揚がっていたが、最近では滅多に釣れない。今日一の獲物である。

アイナメを取り込んだと思ったら、別の竿にもアタリが出た。これは遠投の竿で竿先が小刻みに揺れる。リールを巻くが魚種は見当が付かない。かなり遠くから仕掛けが浮き上がり、白く細長い魚が釣れているのが解かったが、まさかセイゴ(スズキの子)だとは思わなかった。この魚も久し振りに釣った。白身の魚で刺身にすると美味である。

納竿時の10時50分にはゴミでも引っ張ったかと思うほど重かったが、大きなナマコだった。茶色のナマコだったので持ち帰ることにした。しかし歯が立つかなあ。

【3月24日過去の釣行記録】
・2001年第2埠頭南端、13:30~15:00、大潮、釣果=ボウズ(釣りの最中の14:38にM6.4震度5の地震が発生、埠頭も大きく揺れる。津波が心配だし家の方も心配になり直ぐに納竿して帰る)

【この日の釣り情報】
・2013年新日鉄波止場、05:00~15:00、中潮、釣果=28cmカレイ1

【旧暦2月8日釣行記録】
・1993年02月28日、新日鉄波止場、06:30~13:30、小潮、釣果=カレイ1・アイナメ1・タコ1
・1997年03月16日、奈切佐倉、10:00~15:00、小潮、釣果=ボウズ
・2008年03月15日、第2埠頭東側、06:30~14:00、小潮、釣果=ボウズ
・2011年03月12日、櫛ヶ浜港防波堤、19:45~22:30、小潮、釣果=メバル7
・2014年03月08日、徳山築港西側南端、06:30~15:30、小潮、釣果=カレイ1・ハゼ5・イイダコ1
・2014年03月08日、洲鼻港防波堤、昼間、小潮、釣果=40cmカレイ

 

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千一夜第3章第95 40cmマコガレイ連荘

2018-03-17 23:24:23 | サーフ

2018.3.17(土)

今日は大潮で今津川での釣行は最適だということで、釣友Sと再びチャレンジすることとなった。前回の釣行では釣友Sが人生初の40cmオーバー、41cmのマコガレイをゲット、今回は私の記録42cmを超えると豪語、全く身の程知らずの若造といったところである。

満潮が10時前ということなので、逆算して遅くても7時には竿出し、6時にはコンビニ出発、5時30分に釣具店出発、という計画。ほぼ計画通りに進み、釣り場には6時40分頃到着。同45分に釣行開始となった。しかし釣り場の確保を考慮すればもう30分早く来ないと危ない。今日も他の釣り人と紙一重というところだった。

今日は時系列に釣行結果を記載する。

釣行開始して30分経過後の7時17分、張っていた私の竿のラインが緩んだ。これはカレイ独特の「釣れたよサイン」である。カレイが餌に喰いついてそのまま前進することによりラインが弛む現象である。早速竿を手にリールを巻くと確かな手応え、揚げると32cmのまずまずのサイズ、今日もボウズ逃れができた。こうして先行してSにプレッシャーを与えるのが私の至福の時でもある。

10時頃だったか、これと同じようなことがSの竿にもあった。この時私はたまたまSの竿先がお辞儀をするのを目撃、Sは小用を足しに行っていたが、私が呼ぶと直ぐに引き返す。竿先がお辞儀するのもカレイ独特のアタリであり、27cmを超えるカレイだとこのアタリが顕著になる。そしてラインも弛んで完璧なカレイゲットのパターンとなった。Sは竿を引き確かな手応えがあると言っていたが、途中で急に軽くなったとのこと。恐らくカレイの口から針が抜け出たのだろう。ままあることではあるが、ボウズ逃れが遠退いた瞬間だった。S曰く、43cmはあった と。

しかし・・・

今日は新たな釣友KGと初の釣行でもあった。KGは会社の元同僚であるが、今は完全にリタイアして遊び人となっている。この釣り場を紹介してくれたのも勿論彼である。彼の地元であるにも関わらず起きたのが7時30分頃、釣り場に来たのは8時を回っていただろう。本来なら彼が早くから来て釣り場を確保する役目なのだが・・・。今日のKGの釣り場は我々より400mくらい上流だった。気になる釣り場があると言って少々離れての竿出しである。

8時30分頃、彼が車で戻って来てマコガレイを見せる。31cm程度の「バカチンノータリンガレイ」だったが、あんなに上流でも釣れることに驚いた。流石に地元でありポイントを良く知っている。

10時35分、私の竿にまたまたアタリ、今度は一回り大きく33cmのマコガレイだった。2枚となれば刺身に唐揚げにとメニューも豊富になる。

その直後の10時37分、Sの竿に脳みその無い大ガレイがヒット、この時、丁度KGがもう1枚釣れたとTelしてきていたので、こっちは40cm級が揚がったと実況中継をする羽目になる。Sは前回と同じように波返しの下の通路の上にカレイを乗せ、私に竿を持たせて自分はタモを手に岸壁の海側へ降りて行く。その早いこと、私が最初に揚げたカレイが岩の間に落ちたのでSが取りに行ってくれたが、その速度の遅いこと、自分の時と他人の時とでは速度も倍加するのである。Sがカレイをタモに入れて私がそれを引き上げた。早速大きさを測ると、何とジャスト40cmである。2回の釣行で40cm2枚とは、なんぼノータリンガレイとは言えども恐れ入り屋の鬼子母神である。う~ん、悔しいなあ。またしても最後に大逆転、30cm級2枚よりもやはり40cm1枚の方が上である。

この10時30分過ぎがカレイの時合だったと言える。同時刻にカレイが3人に1枚ずつ、3枚揚がったのだから間違いない。満潮時から40分程度経過後、つまり潮1分時ということだ。普通は潮3分が釣れ時ということになっているが、カレイは潮が動き出す時や止まる寸前が良く釣れるのだ。

この後、私は30cm級ではあるが、揚げる寸前にばらし、その後にも姿は見ていないが釣れていたのが根掛かり、暫く様子を見たが結局ラインが切れた。それにしても気温が上がってきたのと同時に水温も上がってきたのだろう、カレイの活性が頗る良くなってきた。

旧暦:2月1日
場所:岩国今津川河口東側
時間:06:45~12:30
天候:晴れ
風 :東風(強風の時が多かった)
月齢:29.2
潮   :大潮 満潮09:53潮位293cm 干潮03:33潮位28cm
狙い目:マコガレイ
釣り方:サーフ
餌   :ゴカイ・ホンムシ・コウジ
釣果:32、33cmマコガレイ2
釣友S:40cmマコガレイ1
釣友KG:31cmマコガレイ2

12時30分納竿。次回は4月中旬に3人が同じ場所でやろうということにした。益々面白い釣行となりそうだ。楽しみである。

【3月17日過去の釣行記録】
・2007年第2埠頭東側、06:30~16:40、中潮、釣果=カレイ9・アイナメ3・キス2
・2012年日石前岸壁、13:40~15:20、長潮、釣果=ボウズ
・2012年あさごくら湾岸壁、15:50~16:50、長潮、釣果=ボウズ

【この日の釣り情報】
・2007年華西防波堤、18:30~23:00、中潮、釣果=メバル9

【旧暦2月1日釣行記録】
・1997年03月09日、末武川河口、00:30~03:30、大潮、潮干狩り=アサリ少々
・2008年03月08日、第2埠頭東側、06:15~18:15、大潮、釣果=カレイ8・キス3・カサゴ1・マダコ1
・2008年03月08日、大島大和、18:30~22:00、大潮、釣果=メバル6
・2011年03月05日、洲鼻港防波堤、07:00~12:00、大潮、釣果=カレイ1・アイナメ1

 

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千一夜第3章第94夜 最近の読書10

2018-03-14 22:16:57 | 読書

2018.3.14(金) ホワイトデー

 
光市の冠梅園である。2月下旬に訪れた時の写真であり、この時は梅はまだ蕾だった。

今日はホワイトデーだったので、私もご多分に漏れず義理チョコのお返しをした。吉行和子さんのエッセイに「香典返しは止めよう」というのがあり納得したものだが、ホワイトデーは最早行事化しているので無理だろうなあ、お菓子メーカーも黙っちゃいないだろうなあ、と面倒くさがりやのB型は思うのです。

最近読んだ本。記載するのは今回で10回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。

『バイバイ、ブラックバード』 伊坂幸太郎著 双葉文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年1月29日読了
寸評:太宰治の未完にして絶筆となった「グッド・バイ」へのオマージュ作品だが、続編というのは難しいので著者なりの作品になったようだ。しかし「グッド・バイ」の影響は多分にある。主人公は五股(女性5人と同時に付き合う)の男で何らかの不始末を起こして、ある組織により<あのバス>に乗る羽目になる。ある組織からはバスに乗せるために女が派遣されるが、その女主人公はモンスター(身長190cm、体重200㎏、金髪)めいた大女、男は連れ去られるまでの2週間で5人の女たちにそれぞれ別れの挨拶をしたいといい、大女と結婚するから分かれてくれという設定で5人の女を巡る。6角関係、或いは7角関係が生み出すどろどろの愛憎の葛藤というものは全くない。著者の作品にはクスっと笑える箇所が幾つかあり、自在な境地を記す何とも痛快な作品である。

『風の中のマリア』 百田直樹著 講談社文庫 評価☆☆☆ ’18年2月6日読了
寸評:オオスズメバチの一生を描いた物語である。一生と言っても寿命は最大でも僅か30日程度だ。科学の本と言って良いくらいだ。ハチの生活を事実に忠実になぞっている。勿論ハチは考えないだろうし、まして帝国(巣)のために一生を捧げるなんて意識していないはずだ。そこが小説だろうが、最後まで読んだらオオスズメバチの一生が、現在の昆虫学で解る限りの詳細を含めて解ってしまうのである。

『銀翼のイカロス』 池井戸潤著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年2月8日読了
寸評:半沢直樹シリーズ4作目である。合併した銀行では対等合併、吸収合併、救済合併などの意識の元、常に旧○○出身という土壌が生まれ、旧出身行の勢力を増長さようとする見当違いな行動を起こすことがしばしばある。金融庁も両行の社員の心の融和に関心が高い。この物語でも倒産寸前の巨大航空会社の再建を巡って、政権交代したばかりの政府が介入してくる。500億円の債権放棄を迫られ、半沢らは抵抗するが何故か行内に賛成派もいる。銀行の方針を決定するその過程で、メガバンクの旧行が合併前に処理すべき不良融資の隠蔽が発覚、借主である大物政治家へと飛び火する。今回も痛快、天下無敵の半沢直樹だ。

『探偵ガリレオ』 東野圭吾著 文春文庫 評価☆☆☆☆ ’18年2月20日読了
寸評:警視庁の刑事草薙と同級生で大学教授の物理学者湯川が難事件を解明、解決していくミステリー短編集のシリーズ第1作。5編の短編が収録されているが単純に面白く、化学や物理学の知識も豊富になる。それぞれの短篇は十分に長編化できる作品群である。

『百年泥』 石井游佳著 新潮社 評価☆☆☆☆ ’18年2月21日読了
寸評:第158回芥川賞受賞作。文体はいとうせいこう氏の『想像ラジオ』に似ている。著者はインドのチェンナイ市に在住しており、小説の舞台も同市である。小説の主人公は同市で日本語学校の教師をしているが、100年に一度という大洪水に見舞われる。川の堤防が決壊し市内は土泥で埋まるが、泥の掃除中に泥の中からいろんな物(者)が出てくる。その出てきた物から主人公教師の生い立ちから父のこと、亡き母との想い出、継母のこと、恋愛、結婚、離婚、借金が原因で教師になったことなど回想と現実が入り混じった形式で物語は進展していく。また生徒である世界有数のIT企業の新人たちとの葛藤やカースト、貧富、(生徒の)親の職業、占星術、ヒンドゥーの厳しい習俗等によるインドの若者達の恋愛事情などが生徒を通して語られる。物語の最後で生徒の一人にナンパされるが期待通りの結末、何となく落語の落ちのようでもあり笑えた。この日に購入後、約4時間で読了した。

『「日本の神様」がよくわかる本』 戸部民夫著 PHP文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年2月23日読了
寸評:記紀好きの私としては非常に興味深い本である。日本人は神社の森や鳥居を見れば、そこに神様の存在を意識することができる。日本には八百万の神と呼ばれるようにたくさんの神様がいて、それぞれに違った個性や機能を有している。それが多神教である日本の神様の特徴であり、日本の歴史、文化、日本人の精神史といったものまでがそこに一杯に詰まっていて面白い。本書では八百万の神々の起源、系譜、性格、神格、神徳、御利益、祀られる神社までを詳述している。8章に分類し、人気の高い霊威神、創生と万物生成に関する神々、聖母と純愛の女神、山・水・海に関する神々、農耕生産に関する神々、鉱工業生産に関する神々、諸産業に関する神々、生活・文化・芸能に関する神々を紹介している。読了まで1か月を要した。日本人必読の本である。

『羊と鋼の森』 宮下奈都著 文春文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月6日読了
寸評:ピアノ調律師をモチーフとした小説を呼んだのは初めてである。ピアノと音への探求の奥深さに驚いた。高校卒で調律の専門学校を出た主人公、演奏もできない、クラシック音楽に造詣が深いわけでも無い。それでも彼は自分の中に多彩な音とイマージを持っている。チューニングに於いて、「ラ」の音が昔と比べると半音上がっていることなどこの小説を読んで初めて知った。つまり、赤ん坊の産声440ヘルツ(世界共通らしい)の周波数が基本だったのが、現代では444ヘルツにまで高くなっているとのこと。今後益々高くなっていく傾向にあるらしい。私もギターを手にするが、勿論5弦の開放音「ラ」の音からチューニングするがヘルツ数を気にしたことは無い。小説のタイトルの「羊と鋼の森」も羊と鋼はピアノの素材だと知る。ピアノの調律で正しい音、良い音を求めて彷徨う「森」、更には人生を生きることそのもののような深く、美しく、常に迷う危険、傷つく危険をはらんだ世界の「森」、青年の成長物語でもある。我が家のピアノが可哀そうになった。秀作だと思う。

『「古事記」75の神社と神様の物語』 由良弥生著 王様文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月7日読了
寸評:約7カ月掛けて熟読した。古事記の神話に沿って神様が祀ってある神社を紹介していく。神様の系譜も良く解かり、神様の性格から民間信仰として広まるまでの過程も解る。主な神事(お祭りなど)も紹介されており、勅祭(勅命(天皇の命令)によって行われる祭事)社というものが現在16社あるということは初めて知った。また神社の専門用語の解説もあり解かり易い。

『安倍官邸「権力」の正体』 大下英治著 角川新書 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月8日再読了
寸評:この本は2017年1月に上梓された本だから1年以上前のものである。安倍総理のもと、菅官房長官、3人の官房副長官、補佐官、秘書官等が一枚岩となって職務にあたっているから強い官邸が実現していることは良く解かったが、そのことを踏まえた上で、昨今の働き方改革の挫折や森友学園への国有地売却に関する決裁文書の書き換え報道(朝日の逆襲?)などで綻びも見え隠れし、政局にもなりかねない現状をどう乗り切るのか見物である。安倍政権で憲法改正への道筋を作ったことは評価できるが、構造改革、農協改革、規制改革、また日本の根幹を揺るがす人口問題もある。これらは現政権で解決できる問題ではないと思うが、野党に政権運営能力が無い現状では何とかしなければならないだろう。

『水曜日の朝、午前三時』 蓮見圭一著 新潮文庫 評価☆☆☆☆ ’18年3月12日読了
寸評:最近は著書名で本を選ぶことが多い。特にビートルズのものが多いが、この題名はサイモンとガーファンクルの曲のタイトルである。著者は’59年生まれであるから私とは4つ違い、この歳になると大して違わない。さてさて、物語は45歳で逝った翻訳家で詩人の女主人公が娘のために遺した4巻のテープ、そこに語られていたのは大阪万博のホステスとして働いていた23歳の主人公と外交官として将来を嘱望されていた恋人との燃えるような恋愛だった。その愛について主人公は包み隠さず語りだす。この物語の重要なテーマは差別であるが、それは20年間にも及ぶ密かな愛でもあった。物語の主人公と私は8歳違いだが、私も大阪万博には行っている。洋楽好きの主人公と私の音楽の趣味が殆ど被さっているのも良い。ボブ・ディラン、ジョン・レノン、ジョーン・バエズなど枚挙に暇がない。なぜか小説のタイトルになっているのにS&Gは出てこない。

『老嬢は今日も上機嫌』 吉行和子著 新潮文庫 評価☆☆☆☆☆ ’18年3月14日再々読了
寸評:著者(3冊読了)は国際的に有名な女優であり、父エイスケ(1冊読了)、兄淳之介(112冊読了)、妹理恵(3冊読了)は作家、淳之介と理恵は兄弟で芥川賞を受賞している。母は日本初の美容師あぐり(3冊読了)である。NHK朝の連ドラ「あぐり」を見た人も多いことだろう。吉行淳之介は私が文学の師と仰ぐ人である。現在は著者以外の家族はみんな故人であり、母以外はみんな若死にである。この本は家族、女優、舞台、旅行、俳句などが満載のエッセイ集である。著者の書いたエッセイは私の感性にぴったりとあう。やはり同じB型人間だと納得するのである。

【3月14日過去の釣行記録】
・1998年小踏日新製鋼波止場、13:00~16:00、大潮、釣果=カレイ2・タナゴ1
・2008年櫛ヶ浜港防波堤、20:30~22:40、小潮、釣果=メバル12
・2009年晴海埠頭、07:00~08:55、大潮、釣果=ハゼ1
・2009年大島居守海岸、09:20~11:30、大潮、釣果=アイナメ3
・2010年洲鼻港防波堤、06:30~11:40、大潮、釣果=30cmカレイ2・アイナメ1
・2015年徳山築港西側南端、07:40~13:00、小潮、釣果=カレイ1・ハゼ3

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦1月27日釣行記録】
・2008年03月04日、第2埠頭東側、19:30~22:10、中潮、釣果=メバル11
・2009年02月21日、第2埠頭東側、18:30~22:00、中潮、釣果=メバル13
・2016年03月05日、大島大原、06:40~15:10、中潮、釣果=カレイ5・ハゼ1

 

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千一夜第3章第93夜 メダカも春の準備

2018-03-11 11:19:38 | メダカ関連

2018.03.11(日)

メダカのプール(箱池)の掃除が漸く終わった。11個の箱や睡蓮鉢にびっしり付いた苔やゴミを取り除くのに、先週から始めて延べ5日掛かった。以前は3日間で作業を終えていたが、腰痛や筋肉痛に悩まされることになるので無理はしないようにした。

今は未だ、メダカは藻の下に隠れていることが多いが、暖かくなって水温が高くなると活性が著しく上がってくる。餌も良く食べ元気よく泳ぎまわるので糞尿のせいですぐに水は汚れる。春から夏場に掛けては毎月のように掃除することになる。

一番しんどいのは水運びである。我が家の井戸からモーターを回して水を汲むのだが、運ぶのが大変である。40mくらいの距離だと思うが一つの箱を満杯にするのに、両手にバケツを提げて3往復くらいかかる。毎年、ホースを伸ばそうと思うのだが出来ずにいる。

箱池を掃除して井戸水を満たしてやると、いかにも気持ち良く泳いでいるように見えるが、単なる私の自己満足かも知れない。メダカにしてみれば汚れていても今までの環境の方が良かったのかも知れない。

昨年はメダカが増えすぎていたので卵を取って孵化させる作業を怠ったが、この冬は寒さも厳しかったせいか、或いは寿命(永く生きても5年)を迎えたメダカが多かったせいか随分死亡した。

4月になると卵を産み始め、5月初旬から赤ちゃんメダカが生まれ始める。今年はこまめに孵化させようと思う。浮き草(布袋草など)の根に産み付けた卵を丹念に取り除き、別の容器に移してやるだけだが結構根気のいる作業となる。卵を浮き草に付けたまま孵化させると、生まれても瞬時の内に親メダカに食べられてしまう。

以前、メダカを飼っている人に聞いたのだが、メダカ鉢に番の親を2尾だけ入れておくと、浮き草に卵を産み付け、複数生まれた子メダカを全部食べるのではなく1尾だけは残すそうだ。種の保存にしても1尾だけというのはどうしたものかな。私の場合は箱池の中に数十匹ものメダカが入っているので、全部食べられてしまうのは間違いない。メダカの成長は早く、春先に生まれた赤ちゃんメダカが、早ければ秋口には卵を産むまでに成長する。

昨年は白メダカが欲しいという人が少なく、100匹程度しか分家を出していない。嘗て友人にも分家したがまだ飼っているだろうか。

【3月11日過去の釣行記録】
・2007年第2埠頭東側、06:30~15:45、中潮、釣果=カレイ17・アイナメ3・キス1
・2008年櫛ヶ浜港防波堤、19:45~21:40、中潮、釣果=メバル2
・2012年洲鼻港防波堤、07:30~09:00、大潮、釣果=ボウズ
・2012年日石前岸壁、09:20~12:30、大潮、釣果=カレイ3・34cmアイナメ1・ナマコ1
・2013年笠戸大橋下、07:00~08:00、大潮、釣果=ボウズ
・2013年本浦港防波堤、08:15~10:00、大潮、釣果=アイナメ1

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦1月24日釣行記録】
・2011年02月26日、華西防波堤、18:30~19:00、小潮、釣果=メバル1
・2011年02月26日、櫛ヶ浜港防波堤、19:15~22:30、小潮、釣果=メバル2
・2015年03月14日、徳山築港西側南端、07:40~13:00、小潮、釣果=カレイ1・ハゼ3

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千一夜第3章第92夜 春はまだ遠い

2018-03-04 20:10:11 | サーフ

2018.3.4(日)

3月3日のひな祭りは孫のプールの参観、もう少しで2歳になるがまだ単独で泳ぐことはできない。親子同伴である。建物の中は物凄く暑く、デブの私には地獄だった。汗が濁流の如く流れ落ち顔はびしょ濡れだった。コーチの方がプールに入られませんかと言われたが遠慮した。この後、我が家でひな祭りの宴会、そして酔っぱらったままメダカのプール(箱池)の掃除を開始した。この作業は3日は掛かる。

今朝は起きるのが辛く、出発した時には朝まずめはとっくに終わっていた。久し振りの徳山築港だが、先客の釣り人は居なかった。今日は10時23分が満潮なので11時頃までやろうと決めていた。カレイは潮止まり前後30分くらいが特に良く釣れるからだ。

旧暦:1月17日
場所:徳山築港
時間:06:50~10:50
天候:曇りのち晴れ
風 :東風
月齢:16.2
潮   :大潮 満潮10:23潮位308cm 干潮04:09潮位7cm
狙い目:カレイ
釣り方:サーフ
餌   :アオムシ・ホンムシ
釣果:木っ端ガレイ3・ハゼ2(全リリース)

朝方は今にも降り出しそうな天気だったが、時間が経つにつれ青空が見えてきた。満ち上がりの潮なので釣りには良かったが、東風が少し強かった。寒くはなかったが穏やかな方がカレイは良く釣れる。

釣果の方は今一、7時30分に木っ端ガレイ、8時30分にはハゼ、9時20分に木っ端ガレイ、10時10分にはまたしても木っ端ガレイ、全部20cm未満の赤ちゃんガレイである。納竿時にハゼを追加したが、帰りには全て海に戻した。昨年の今日は対岸のフェリー乗り場ではあるが27、31cmのカレイをゲットしているのだが、春の花見ガレイまでにはまだ水温が低いのかも知れない。

釣り場の背中側は海浜公園になっている。常連のチヌ釣り人も、今日は親子で竿を出している。今日は釣り具メーカーのダイワが釣り大会を開催していた。この時季はシマノ、がまかつ、サンラインなど各メーカーが順番に釣り大会を開催する。左手にフェニックスのような樹が見えるが、その下辺りに大会本部がある。朝方6時に渡船で出発して14時頃に帰ってきて検寸となる。検寸時には大量のトンビが集まってくる。今日の対象魚はチヌかクロだろうと思うが、検寸が終われば釣り人の殆どが獲物をリリースする。弱っている魚をトンビが上空から狙って急降下して獲るのだ。例年のことなのでトンビも良く知っている。

【3月4日過去の釣行記録】
・2006年第2埠頭東側、07:00~15:00、中潮、釣果=カレイ2
・2006年笠戸寺崎、19:40~02:00、中潮、釣果=2人でメバル8・カサゴ2
・2007年第1埠頭西側、12:30~17:00、大潮、釣果=カレイ2
・2008年櫛ヶ浜港防波堤、19:30~22:10、中潮、釣果=メバル11
・2017年徳山築港フェリー乗り場、06:20~11:00、小潮、釣果=27、31cmカレイ2・イイダコ1

【この日の釣り情報】
・2006年笠戸寺崎、昼間、小潮、釣果=57cmイシガレイ
・2006年上関四代、15:00~21:00、小潮、釣果=メバル15
・2007年新川港桟橋、昼間、小潮、釣果=2kgマダコ
・2007年笠戸島ガラン、07:00~13:00、小潮、釣果=クロ2・サヨリ1・メバル数尾・イソバラ数十

【旧暦1月17日釣行記録】
・2008年02月23日、第2埠頭南端、07:00~18:30、大潮、釣果=木っ端ガレイ4
・2009年02月11日、華西岸壁、19:20~22:20、大潮、釣果=メバル6
・2011年02月19日、櫛ヶ浜港防波堤、18:40~19:40、大潮、釣果=ボウズ
・2011年02月19日、第1埠頭、19:50~22:20、大潮、釣果=メバル6

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