音楽の喜び フルートとともに

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非日常

2010-02-01 21:37:44 | 音楽
母が退院したので、実家に行こうと午後3時過ぎに車で出ると、みぞれが降ってきました。
息子の中学の前を通りかかったら、校舎にショベルカーが入っていました。予想されていたこととは言え、お世話になった校舎の、こういう状態を見るとさびしいものがあります。

今朝、12月に左手首を骨折し、お休みされていたEさんが、レッスン再開されました。
車を降りようとして、滑って手を地面に突いたそうです。3週間のひじまでギブスで、その後は、指先だけ見えるギブスで不自由されていたそうです。
復活して、フルートを吹いてみたら、筋力が衰えていてすぐに疲れてしまうそうです。
音を聴いてみると、意外にも良いです。
見ていると、力が入らない左腕に負担が掛からないようにしているのが、いいようです。
聞いてみると、以前は、フルートを持つと左肩が痛かったそうです。

左手に極端に力が入っていたのが、怪我のせいで、左手で支えるわけにいかなくなって、逆に左右のバランスが取れたようです。

非日常、いつもと違うことをすることで、新たなルートが広がることがありますが、今回はその例だと思います。本当に興味深い。

怪我や病気は、いつもと違うルートを通ることを私達に強制します。
いつもと違うことをすると、大体は気分が悪くて、自分としてはバランスが悪くなったような気がします。
でもそのことで死ぬようなことは大体なくて、気がつけば、この状態では到底無理。と思い込んでいたようなことが出来るようになっていたり、新しい能力が開発されていたりします。

力があるということは、一つの立場、一つのやり方に固執できる。と言うことでもあるのです。人は弱った時、うまくいかなくなった時になってはじめて他の方法や、能力を開発するようです。
そう考えると、怪我や病気もそう悪いことばかりではないようです。

母も今日、退院。入院することで、父は掃除をしたリ、食事をつくったり。
しかし、母が帰ってきて、足をまだ引きずりながら、「片付けないと何も出来ない。」という自論通りに掃除片づけをもう始めていて、「やるから、休んどいて。」と言っても全く聴く耳をもたない。

父はまた、母に家事を依存する生活に逆戻り。50年もなじんだ生活は、ちょっとやそっとの入院にはめげません。二人はそれで、幸せなので、私が口を挟むことでもありません。世は全てこともなし。

私は大切な人、二人が元気になってきて、それだけで充分幸せです。